8年ぶりに見た五月天がめちゃくちゃ良かった件について
中国では沼に落ちることを「入坑」というらしいが、まさに今その入坑の真っただ中である。
2025年10月、会社行事で出向いたシンガポールから東京に向かうシンガポール航空の機内サービスで五月天の映像があることに気付いてから、7時間半のフライトが五月天のMVとライブ映像の鑑賞であっという間に溶けていった。
五月天(Mayday)のことは全く知らなかったわけではなく、以前日本で少し活動していた時に少しの間アルバムや音楽を聴いていたことがある。
その時の知識としてはメンバーの一通りの顔と名前。メンバーに阿信(Ashin)という中国と台湾で絶大な人気のフロントマンがいること、メンバーに怪獣(Monster)という見た目もギタープレイもカッコイイギタリストがいること。
当時は彼ら自身というよりも「五月天の楽曲」がとても良いなと思っていた頃だ。
ちょうど佐藤健主演のドラマの主題歌になった「Do You Ever Shine?」はよく聞いた。
その後発売されたアルバム「自伝 History of tomorrow」の日本語盤を地元のイオンの中にあったHMVで買って、「頑固」の歌詞の日本語訳を読んで涙した、一端のライトリスナー。その他に人気の曲を何曲か聴いていたくらい。
当時も歌詞の日本語訳や日本語版がすべてにあったわけでもなかったのと、Google翻訳で歌詞を見てもさっぱり意味がわからず、自分が理解できる範囲での楽しみ方というのはかなり限定されていた。
そんなこんなで、その後ジャニーズやEBiDANにハマるなどして10年弱が経ち、五月天の楽曲や存在というものがすっかり頭から抜けていた矢先だった。
仕事で行ったシンガポールの機内で、まさかまた五月天を見かけるなんて。
機内サービスで視聴できる映像の中にMVもいくつかあり、その中には最新のライブ映像と思われるものもあった。
※後で調べたところ2021年大晦日のオンラインライブ「MAYDAY FLY TO 2022 好好好想見到你」。思うようにライブができなかったコロナ禍当時、YouTubeで配信をしていたらしく今でも全編視聴できる。
昔から「離開地球表面」は歌詞の日本語訳も日本版(当時A-sketch所属だった)公式サイトに掲載されており、歌の内容が理解できる貴重な楽曲で、イヤホンで聴いた時の重低音も心地よく好きな曲だったが、機内で久々に目にしたその映像での「離開地球表面」では楽曲が大きくアレンジされていたことにまず驚いた。
そしてそれ以上に阿信&怪獣のビジュに衝撃を受けた。
想像を遥かに超えた姿に圧倒される。
とにかく怪獣がかっこよすぎる……
昔から顔が整っていてかっこいいなと思っていたけれど、今は更にかっこよさに拍車がかかっている。以前と違うのはステージメイクがされるようになったらしく、特に強調されたアイラインと短く切り揃えられた黒髪が、整った顔を一層華やかにさせている。時代の流れに合っていてとても素敵だと思う。
阿信も以前の記憶とは見違えるほど痩せてシャープな印象が強くなった。
家に帰って調べると、あと数か月もしないうちに50歳になることに更に驚いた。
7時間半ぶっ続けで五月天で見られる映像を繰り返し見ていたのに、帰って来てもまったく五月天のことが頭から離れなかった。いや、違うな。あの美しすぎる怪獣のことが頭から離れなかった。
どうしてもあの映像を見たくてYouTubeで検索すると、その答えはすぐに見つかった。それが2021年大晦日のオンラインライブ「MAYDAY FLY TO 2022 好好好想見到你」。
「離開地球表面」の怪獣様がもう一度見られるなんて!
それだけでも天にも昇る気持ちだったが、全編通して見てみるとこのライブがまた素晴らしい。
配信という特色を活かし、台湾・高雄のロケーションを活かしたライブ映像。スケールのでかさに圧倒された。
洋上ステージに向かう船の中で歌う「人生海海」、そして床面にもビジョンスクリーンが敷かれた洋上ステージでの「愛情萬歳」は怪獣様のギターソロがあまりにエモーショナル。阿信の歌声も以前は安定感が無いように感じていたのだが、それが劇的に改善されて大人の男の色気すら感じる艶のあるアルトボイスに…。なんてカッコイイ一団になっていたのだろう。
有難いことに今はChatGPTという神器も生まれ、分からない歌詞は翻訳をしてもらえば意味がわかるようになったのも本当に嬉しいポイントだ。
中国語が全くわからないので、どの曲が台湾語でどの曲が中国語というのまで教えてくれる。(これはいつか自分が理解出来るようになった時に要検証したい)
また沼落ち直後はYouTubeとTikTokが頼みの綱だったが、オタク向けの中国語用語集から小紅書というSNSの存在を知る。いわば中国版インスタという感じのSNSだが、そこには天国が広がっていた。
ライブで現地のファンが撮影した映像や写真がリアルタイムに流れてくる(しかも全部写真の画質やクオリティが異常に高い)、コメントはほとんど翻訳機能がついていてファンの皆さんが何を楽しんでいるかも分かる。
向こうでは推し活のことを「追星」と表現するそうだが、まさに星を追いかけている気分だ。
現在の阿信は五月天の活動に加えて、ケンを除くF4メンバーと「 F✦Forever」というグループでのコンサートも行っているため、阿信の熱狂的ファンの方々の日夜の供給が非常に有難い。
こちらは阿信以外のメンバーの出演は無いが、50歳にして華麗なるアイドルに転身した阿信を拝むことが出来る。
五月天では見られない華やかな衣装、それも毎公演変わっている。
彼は日本のジャニオタが言うところのキラキラアイドルを実によく研究されているのではないだろうか。日本アイドルの趣が非常にあり、私のようなアイドル好きのオタクには非常に受け入れやすい。そしてかなり好きなジャンルだ。そもそもが日本の漫画から始まった「花より男子」から生まれたグループだからだろうか?全員がアラフィフのグループだというのに、まるで本当に25年前に戻ったかのような瑞々しさに感動する。
※小紅書で見かけたコメントで「50歳のおじさんにかわいいと思うのはおかしいのかもしれないが、実際かわいいのだから仕方がない」←わかりすぎる。
あらゆるSNSを駆使している阿信なので、日本や韓国のエンタメをまるで知らない訳でもあるまい。それを実現出来る自己プロデュース力にも感心してしまう。これが長年中国・台湾でトップバンドとして駆け抜けているスターの実力……!
そして五月天としては7月から台北ドームでのライブも決まっている。
私も緊張しながら、ようやく2日目の公演のチケットに手に入れたところだ。
初めての台湾、初めての台北。国境を越えて星を追いかける、初めての推し活。一ヶ月後に見る景色が楽しみで仕方ない。
