ウォーターマークを入れる個人開発アプリがバズって部門1位をとって本当に怖かった話
みなさん、自分の写真やイラストをSNSに投稿するときにウォーターマーク(透かし)入れてますか。

イラスト関係のコミュニティでは、「必要」「不要」「面倒くさい」「見にくいから嫌」「今日もつけ忘れた」 などいろいろな意見がありました。
個人的には、イラストにSNS IDをつけることは、SNS プラットフォームを利用するのであれば、必須だと思っています。
偽アカウントの投稿削除依頼を出しても、何か手掛かりがないと膨大なログを探してまでの対応はしないのではと予想しています。
他にも、コミュニティ内では、AI学習阻害のためのノイズを付与する画像加工や、それを使用するWeb投稿プラットフォーム emamori(※2025年1月にサービス終了)へのコンテンツ引越し、AI学習禁止を主張するウォーターマークの作成・配布などの動きが見受けられました。
そして、特にコミュニティ内で議論が一段と活発になったのは、2024年の11月のX(Twitter)の利用規約改訂でした。
X(Twitter)が投稿した画像をAI学習に使用すると発表したのです。
その利用規約は11月15日に適用されると発表しており、X上では著名なイラストレーターの方もAI学習問題に言及して、コミュニティ内の不安は高まっていました。
そして、不安が限界に達したであろう11月13日。
そのとき、アプリがバズりました。
主にX(Twitter)で、著名なイラストレーターの方々にツールアプリとしてご紹介いただき、なんと2日間グラフィック・デザイン部門の1位を獲りました。
どれくらいダウンロードされたら1位取れるものなのか、もし同じように個人で開発されている方は多分気になりますよね。

1日 5000ダウンロードです..
多分もう二度とない経験です。
トイレで部門1位を確認して、「怖っ」と思ってそっと閉じた記憶が蘇ります。
次の週には、とある有名なペインターアプリの 「ウォーターマークの入れ方」 なる広告がX(Twitter)上などで表示されるようになり、企業の対応の素早さを感じました。
多分、企業内でも、なんでこのアプリが!? と話題になったのではないかと思います。
そして順位はスルスルーとあっという間に落ちていきました。
しかし、ダウンロード数が増え、一時的にでも注目されたことで個人ブロガーの方やAppliv様に特集していただけました。
Appliv様では「ウォーターマーク(透かし)を追加できるおすすめアプリ4選」に選んでいただき、また個別のアプリ特集も組んでいただきました。
ありがとうございます😊
ダウンロード数のほかに、みなさん収益も気になるかもしれません。
一言で言うと微増です。
サブスクリプションお試しユーザーが+50人 Admobの広告収益は前月比 +1万円くらいです。
ここらへんは自分がうまく収益に繋げられなかった気がします。

今回はイラスト関係のコミュニティでバズりましたが、実はこのアプリのメインのユーザーはオンライン物販を事業として行われている方です。
IDを入れることで、オンライン物販の商品画像の無断転用防止に効果があります。
ウォーターマークもイラストにつけることには賛否両論ありますが、商品画像に使用する分にはメリットしかないと思っています。
大量の画像を一括でバッチ処理することができ、またアプリで生成した画像を一括で削除することができるので、販売プラットフォームに商品画像をアップロードしたあとは、端末を綺麗な状態にクリアできます。
メルカリやラクマで物販を手がけている方はぜひ (宣伝)
iOS版とAndroid版、どちらもご用意しています。
さて、そのあとは急激に増えたユーザー様からのご要望やバグ報告に対する修正、Android版の修正作業に追われる日々でした。
週1ペースで軽微な修正を続けていたところ、ある日Apple様の審査で「デザインがごちゃごちゃしていて見にくい」という実質 デザインがダサいと言われました。
その瞬間は少しカッとなって、「ユーザーには言われていないのに.. (なんであんたに)」的なことを言い返したのですが、1日休んで地元の温泉に向かう道すがら、「確かにダサいよな」と思い直し、デザインを頑張って描き、1週間で作るわ!!と審査の方にいい自分にプレッシャーをかけて、UIを修正しました。
結果として綺麗になった気がします。

ちなみに普段はあまりそういったデザインに関するレビューを受けたことがなかったので、ある程度ダウンロードされると審査で求められる基準が高くなるのかもしれません (⸝⸝⸝´꒳`⸝⸝⸝)ムホホ (多分偶然)
この件を通じて思ったのは、ユーザーは機能を満たしていなければレビューで伝えてくれるけど、UIデザインに関してはおそらく改善要求はしないだろうなと言うこと。
だから第三者にUIデザインについてレビューをいただける機会があれば、真摯に受け止めて改善していくべきだと思いました。
あと話していないことといえば、使用しているフレームワークやライブラリでしょうか。
ここからは少しプログラマー向けの話ですが、自分は全てのアプリをFlutterを使用して作成しています。
ただユーザーの意見を聞いているうちに、元々使っていたFlutterの画像編集ライブラリはほとんどネイティブコード(Swift)の自作プラグインに書き直しました。
一例を挙げると、Dart/Flutter コミュニティ製のimageライブラリには、iOSのHEICフォーマットをJPEGフォーマットに変換するときに、カラープロファイルのマッピングがうまくできず、色が変わってしまう問題がありました。
ここはSwiftコード側でトライアンドエラーしながらうまくいく設定を探しました。
また、Flutter公式のimage_pickerライブラリにも、写真選択時にiOSのiCloudストレージ上に画像データの本体が自動保存されている場合に問題がありました。
FlutterのImage Pickerはよく使われているメジャーなライブラリですが、写真のメインデータがiCloudストレージ上にアップロードされていて、端末上に写真のサムネイルしかない状態だと、その写真を選択したときにフリーズします。
正確にはフリーズではなく、通信速度が遅い場合に画像ダウンロードのあいだ止まるといったほうがいいでしょうか。
これもユーザー様から苦情がきたので、「面倒くさい..」「やりたくない..」と言いながら、iCloudストレージからのダウンロード状況が可視化できるimage_pickerの代替プラグインを自作しました。
でもこういった開発しててつまらないところって実は一番大事なところな気がします。
そんな感じでやっと安定動作したなと思っていたら、先月バージョンアップした際に翻訳JSONファイルに不備があり、英語圏全域でアプリが一切開けないバグを仕込んでしまい、⭐️1のレビューをたくさんいただきました。
多言語翻訳されている方は一回は経験あると思うのですが、下記のようなJSONファイルでFlipの後のカンマでクラッシュしていました。
{
"Width": "Width",
"Height": "Height",
"Angle": "Angle",
"Flip": "Flip",
}コンパイル時にはエラーが出ず、対応する多言語ファイルが読み込まれたときにクラッシュするので、気をつけないと下手すればどこかの国で一生使えないアプリになっているかもしれません。
Flutterエンジニアの方はどう対処されているのでしょうか。
ChatGPTにカンマをチェックするシェル書いてもらおうかな?
ここまでで、とりあえず一連の出来事は語れたかなと思います。
頑張って作ってますので、ぜひダウンロードして試してみてください。
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