【ゆるっと発達育児の裏側】ASDで作文が苦手だった息子。謎の独り言を聞いていたら、文章を書く力が育っていた話
こんにちは。おもちです。
今日も読みに来てくださって、ありがとうございます。
いきなりですが、最近うちの息子の独り言がすごいんです。
電車のアナウンス、聞きかじったニュースの口調、好きなアニメをごちゃ混ぜにした謎の世界観…
部屋をうろうろしながら、ひたすら一人で何かを喋っています。
最初の頃は「え、大丈夫?」と少しギョッとしましたが、本人も何となく分かっているのか、言うのは家の中だけ。
外では口にしないので、とりあえず様子を見ることにしました。
しばらくは「またやってるなぁ」くらいに思っていたのですが、独り言を口にしている時の息子はマイワールド全開で、本当に楽しそう。
しかも、よくよく聞いてみると妙に味があって面白い(笑)
「なお、この電車は車掌が帰りたい気分のため、ここで終点となります」
……ん?なんだそれ。
乗ってる人困るやん。
型は完全に電車の車内アナウンスなのに、中身だけなんだかおかしなことに。
その他にも、ニュースのアナウンサーの口調でちょっと変なことを口にしていることもあり、思わず吹き出しそうになることも(笑)
最近では、「今日はどんな名言が飛び出すんだろう」なんて内心楽しみにしている自分がいます。
そんなある日。
息子が学校から持ち帰った作文を読んで、私はふと腑に落ちたことがありました。
今回は、ASDで作文が苦手だった息子の「謎の独り言」と「文章を書く力」が、思いがけないところでつながっていたお話です。
ただの独り言じゃなく、全部「型」にハマってた
毎日その独り言を聞いているうちに、私はあることに気が付きました。
一見、違うことをブツブツ言っているようで、どこか似通っているのです。
そう。
息子の独り言には、ちゃんと「型」があったのです。
電車の車内アナウンスなら
「なお、この電車は○○のため、ここで終点となります」
天気予報なら
「明日は○○から○○の見込みです。お出かけの際はお気をつけください」
そんな風に既存の言い回しの「枠」だけを借りて、○○の部分を自分仕様に差し替えて楽しんでいたのです。
そこに気づいた瞬間、私は「あれ?」と思いました。
どこかで見たことがある…
―それは、息子が何かを書く時の様子とそっくりだったのです。
イチから何か生み出すのは苦手。
でも枠があれば、余計なことを考えなくていい。
そのぶん、自分の想像力を中身に全て注ぎ込める。
そう考えた時、私の中でひとつの記憶がつながりました。
作文は穴埋めクイズ⁉書けるようになった理由
息子はもともとASDの特性か、作文は大の苦手でした。
書こうとしても書けず、作文用紙は真っ白のまま。
「どう書いたらいいか分かんないよ」と涙目になることもありました。
そんな息子のために、低学年の頃の支援級の先生が作文のテンプレートを作ってくださったのです。
例えば行事をふり返る作文なら──
行事をふり返る作文テンプレ
題「○○をふり返って」
① はじめ
○月○日に○○がありました。
② なか
その中でいちばん心にのこったのは、○○です。
なぜなら、○○だったからです。
③ なか
そのとき、ぼくは○○と思いました。
とくに○○が○○でした。
④ おわり
○○は、ぼくにとって○○な一日(行事)になりました。
このほかにも感想文用や、好きなものを伝える文用など、いくつかのパターンを用意していただきました。
すると不思議なことに、あれほど書けずに苦労していた息子が、少しずつ書けるようになっていったのです。
それまでは私が横についていなければ進まなかったのに、今では宿題の作文を私の知らない間に、一人で書いていることもあります。
あとから読んでみると、面白いほどにテンプレ通り!
まるで穴埋めクイズのように、決まった場所に言葉を埋めていくのです。
その時、独り言の“型”と作文の“型”が、私の中で一本につながりました。
息子は作文が書けないのではなかった。
何もないところから自由に組み立てるのが苦手なだけで、枠があればその中で力を発揮できる子だったのです。
困りごとだと思っていた独り言が、少し違って見えた
以前の私は、息子の独り言を「ちょっと気になる癖」くらいに思っていました。
あまりにブツブツ言っていると、「静かにしてくれ」と感じてしまうこともあります。
けれど、車内アナウンスやニュースの口調に自分なりの言葉を当てはめて遊ぶ姿を見ているうちに、ただの独り言ではなく、息子なりの「言葉遊び」なのかもしれないと思うようになりました。
そして、その「型に中身を入れる」遊び方は、作文を書く時にも同じように生きていたのです。
苦手だと思っていたことも、やり方が合えばちゃんと伸びる。
困りごとに見えていた行動も、見方を変えるとその子の得意の芽が隠れていたり…
発達育児をしていると、たまにそんなうれしい場面に出会います。
息子は去年の夏、天気予報の口調でこう言っていました。(息子の独り言メモにしっかり残ってました)
「明日は全国的に雪が降る見込みです。お出かけの際は暖かくしてお過ごしください」
その日は真夏日。
なぜ雪なのか聞いてみると、「暑いから涼しくしたかった」そうで。
……いや、息子の脳内の気象庁どうなってんねん。
どうやら息子の脳内では、自由に季節は動き、車掌は気分で終点を決めているようです。
おわりに
独り言が多いと、つい「大丈夫かな?」と気になってしまうこともあります。
でも少し見方を変えると、息子なりの面白い世界が広がっていることも。
みなさんのお子さんにも、「最初は気になったけれど、後から見方が変わった行動」はありますか?
よければコメントで教えていただけると嬉しいです。
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