2人の神対応
先日、珍しく近所のデパートの美容カウンターに赴いた。
新商品の口紅が欲しいのだけど、ネットでも即完売してしまい、入荷について聞きたかったのだ。
最近は整理券をもらい順番に案内されることが多いようで、その日も平日なのにも関わらず忙しそう。整理券をいただき商品を見ながら待つことにした。
すると1人の美容部員(BA)さんと客との会話が聞こえてきた。そのやり取りがなんとも痒いところに手が届くというか小気味良く、ずっと聞いていたくなってしまった。
そのBAさんの対応は、客の悩みに寄り添いながらひたすら聞き手になり、抜群の間合いでアドバイスや合いの手が入る。自社ブランド商品を薦めるのではなく、今までの彼女のBAとしての経験と叡智を惜しみなく提供しているように感じるのだ。
私は「どうかこの人に当たりますように」と祈る気持ちで順番を待った。
「◯番の方、大変お待たせ致しましたー。」
当該のBAさんが私を迎えに来た。
「やった!」心の中で思わずガッツポーズをした私。
欲しい口紅について相談したところ、ネットの入荷通知の設定方法から入荷タイミングの詳細まで懇切丁寧に教えてくれた。ネットで色選びに迷わないためにカウンターにある全色を試させてくれた。使い方のコツなども併せて。
他の商品をやたらお薦めすることもなく、今の悩みに沿った試供品をたくさんくれた。
文章で説明するのが難しいのだけどこの方、たぶん天性の傾聴力をお持ちなのだ。そして褒め過ぎない褒め上手加減(笑)。1度会っただけで「この人ともっとお話ししていたいな」と思わせてくれる、そんなBAさんだった。
そう遠くない時期に再びこのカウンターに赴き、今度はこの方指名で基礎化粧品を購入したことは言うまでもない。
また、とある別の日、こんなことがあった。
同じ近所のデパートのギフトコーナーでカタログギフトを数件お願いした。
だいぶ経ってから、送った中の1件の従妹から電話がかかってきた。
カタログギフトで商品を選びネットから注文したもののなかなか届かず、問い合わせたところ注文がされておらず(従妹によると途中の行程までで注文が完結できていなかったかもしれないとのこと)、申込番号がわからない限り手立てがないと言われたとのこと。
従妹は申込後、番号やカタログを処分してしまったという。
私ももうとっくに届いたものと思い、控えは残していない。半ばダメ元でデパートのギフトカウンターに電話をかけた。
カウンターで応対していただいた男性が偶然電話口に出た。申し込んだ時期やことの成り行きを説明した。
すると、私の氏名から履歴がわかり調べられるとのこと。たしか、電話をかけたのは閉店間際の時間だった。
「ただいまのお時間ですとカスタマーが対応して調べる時間を考えますと、明朝のご連絡になってしまうかもしれませんが、どちらにせよ必ず私から今日中にマナ様にお電話をいたしますので少々お待ちくださいませ。」
とのなんとも落ち着いた丁寧な対応。
ほどなくして折り返しの電話があり、翌日にはカタログと、同じミスを防ぐため紙の申込用紙を従妹宅に送付していただけた。
この時も
「私が責任を持ってご送付致します。1週間以内には先方様に届きますのでどうぞご安心ください。」
電話は接客対応120点満点のお言葉で締めくくられた。
この件、デパート側に落ち度は全くない。にも関わらず本当に真摯な対応。あっぱれとしか言いようがなかった。ギフトコーナーにお礼のお菓子でもお届けしたいぐらいだった。
このようなことがあると、対面での買い物でしか得られない交流や充足感があるのだと改めて感じる。
偶然にも近い時期に同じデパート内で、それぞれのプロフェッショナルによる″神対応″に遭遇したのだ。
後になって驚いたのは、このお2人の苗字にどちらも“神″の漢字が入っていたこと!!
まさに神がかった感動の出来事だった。
