「頑張って書いた日報」が、私の残業を増やしていた理由
私が毎日書いていた日報。
その中に、私が気づいていなかった問題がありました。
当時の私はSalesforceに日報を登録していました。
顧客ごとの記録も残していました。
営業として当たり前のことです。
むしろ、しっかり記録している方だったと思います。
それなのに、不思議なことが起きていました。
記録が増えるほど、準備に時間がかかるようになっていたのです。
原因は日報の内容ではありません。
日報の構造でした。
私の日報は1案件ごとではありません。
1回の打合せで話した複数件の案件をまとめて記録していました。
営業現場ではよくある運用です。
でも、一つの案件を振り返ろうとすると問題が起きます。
過去の日報を開く。
関係する案件を探す。
また別の日報を開く。
必要な情報を拾い集める。
点在した情報を頭の中でつなぎ合わせる。
そんな作業を繰り返していました。
当時、私は1時間の商談に対して30分ほど準備していました。
決して長すぎる時間ではありません。
でも問題は件数でした。
多い日には5〜6件の打ち合わせがあります。
そのたびに準備をする。
気づけば準備だけで数時間が過ぎていました。
早く帰りたい。
家族との時間を作りたい。
そのために効率化を追い求めていたはずでした。
それなのに現実は違います。
画面と向き合いながら、過去の情報を探している時間ばかり増えていました。
本当は提案内容を考えたい。
お客様にとって価値のある時間にしたい。
それなのに、私の貴重な時間は「検索」という単純作業に消えていく。
商談準備をしているつもりなのに、実際には情報探しばかりしていました。
情報がないわけではありません。
むしろ記録は残っています。
そして皮肉なことに、詳しく記録すればするほど、「情報の迷路」は深く、複雑になっていきました。
私は長い間、記録量が足りないのだと思っていました。
もっと詳しく書けばいい。
もっと情報を残せばいい。
そう考えていました。
でも違いました。
問題は記録量ではありませんでした。
活用方法だったのです。
「考える」前に、「思い出す」ことへエネルギーを使い続けていた。
その状態では、顧客理解は積み上がっていきません。
私はようやく気づきます。
記録とは、残すことが目的ではない。
未来の自分が、もっとお客様を理解するためのものだったのです。
そして私は、「記録を増やす」ことではなく、「記録を活かす方法」を考え始めました
