【番外編2-1】最近の若手は…って話
いつもの居酒屋にて。
「最近の若いヤツさ、マジですぐ辞めたいって言うのよ。根性ねぇっていうかさ…」
田村が生ビールをぐいっと飲み干して、つまみの唐揚げを突く。
「俺らの頃って、叱られてナンボだったじゃん?今、ちょっと声荒げただけで目線そらされるんだよ?……で、その瞬間に、こっちが『あ、今パワハラ入った?』って焦るんよ。なんなんだ、この空気」
「…」
「なんかさ、部活もそうだけど…社会全体が指導しにくくなってる気がしない?」
僕は焼き鳥を口に運びながら、静かに言った。
「それってさ──『最近の若手は…』って言い出したら、自分がアップデート止めてるって証じゃね?」
「うっ……」
「今の子らが“変わった”のは確か。でも、それは“問題”じゃなくて“仕様変更”なんよ」
「仕様変更…?」
「お前は…Windows XP。これでは最新ソフトは動かない。でも、今の若手は“最新版のOS”で動いてる。しかもMAC。そっちに合わせる努力しなきゃ、そりゃ不具合出るって」
「なんか…やけにパソコン例えが刺さるの腹立つな。笑」
──でも。
田村はちゃんと分かってる人間だ。
「でもさ……怖くねぇ?『あれ?』って思っても何も言えなくなる感じ」
「だからこそ“伝え方のアップデート”が必要なんだよ。上から叱る、じゃなくて“意味を伝える”。“怒る”じゃなくて“問いかける”。それが今の子に響くルート」
「問いかけか…あ、アレか。『なんで今それ選んだ?』みたいな?」
「そうそう。問いかけて、“考えさせる”。怒られないように動くじゃなくて、どうすればいいか、"自分で考える"ようになる」
「……今の世の中さ、色んな情報が出てるのに考えて動くヤツって少ないよな。流されてるっていうか」
「最新OSだからだよ」
「……?」
「OSは最新、WiFi環境も完璧。良いも悪いも最新情報はドンドン流れてくる。後は取捨選択だけ。考える必要がないってこと」
「なるほどな。俺はWindows XPで有線環境!そりゃ俺らのやり方に合わせたらOSの無駄使いか!」
とは言え――
「俺、絶対ぺぇさんより、すげぇトレーナーになれますよ?」って豪語していた若手理学療法士がいたなぁって思い出した
結局、すぐ辞めていったけど…
同じ理学療法士でもスポーツ現場に関する考え方は違うけど、ちょっとだけ僕の考えを書いてみようと思う
【次回】
番外編2-2:若手理学療法士に物申す
〜現場は“技術”だけじゃ回らない〜
