【番外編】グフ・カスタムとノリス・パッカードと理学療法
「ぺぇさんって、何でグフ・カスタムなんですか?」
少年の素朴な一言に、僕は少し照れながら答えた。
「いや…まぁ…あれだよ、一機で戦局を変えられる渋いヤツって、カッコよくない?」
そう。
この少年とのリハビリの中で、彼に「宿題」として渡したのは、僕の大好きな機体…
――”グフ・カスタム”のガンプラ。
彼の巧緻性と集中力を取り戻すための、いわばトリガーだった。
でも本当は──
ちょっとだけ、違う意味もあった。
それは――
僕がグフ・カスタムが好きな理由にも繋がる。
そう――
全ては、ノリス・パッカードという男の生き様だ。
【ノリス・パッカード】
知ってる人は知っている。
グフ・カスタムのパイロット、ノリス・パッカード。
かつて地上の戦場で、旧式の機体に乗りながらも、たった一機で連邦のモビルスーツ小隊をなぎ倒し、任務のために命を賭した、“ザビ家に忠誠を誓った男”。
…でも彼の本質は、忠義でも強さでもない。
それは“派手な活躍”じゃなく、“背中を見せること”。
あの人は、「子どもたちの未来のために、自分が出来ることをやり切った大人」だった。
だから僕はグフ・カスタムを選んだ。
でも、それって…
ちょっと僕たち、理学療法士にも似てないか?
【そして──ジム・スナイパーⅡ】
…ちなみに、あの時の“もし達成できなかったらジム・スナイパーⅡ進呈する”って話…
実は本気だった。
密かに買って、袋に入れて、準備していた。
“戦場の前線に出ず、後方から確実に撃ち抜く”冷静沈着なスナイパー。
そして、“ジム”のくせに最高クラスの性能を持つ機体。
その時の〇〇君っぽいなって思ったんだ
確実に強くなるため、今という時間をしっかり見つめ直した。
中学2年生で133km/hという最高の性能を持って。
でも、彼は目標を達成した。
そのジム・スナイパーⅡは、僕がしっかり作り込みました。
「誰かの未来を撃ち抜く。その準備だけは、ずっとしておく。自分のやり方で。」
【僕の想い】
彼の回復はもちろん本人の努力だけど、
“自分の手で何かを作る”というプロセスが、
体だけじゃなく、心の座標軸をもう一度定め直してくれたと思ってる。
それが、たまたま“ガンプラ”だっただけ。
でもね──グフ・カスタムを選んだ僕の気持ちも、少しは伝わったかな。
…
【少年のために、背中を見せる】
それが僕達「リハビリ職」の、あるべき姿だと思ってる。
派手な言葉もいらない。結果も、自己主張もしない。
ただ、誰かの未来に“可能性の道”を通すために、今を賭ける。
それが、僕にとってのノリス・パッカード。
このノリスの重みを背負ったグフ・カスタムなんだ。
そして、ジム・スナイパーⅡのように
「後方からまだ見えていない子供達の“希望”に照準を合わせて…」
【追伸】
…と、何だかんだでこう語れる僕は、やっぱりガチ勢なのかもしれない。笑
【次回】新シリーズ開始!
アドラー×ランチェスター×孫子で部活改革した話
〜昭和監督を"理論"で変えた物語〜
