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hana_etc
苦手なのに、君のは好き(エッセイ)
私は、咀嚼音が苦手だ。
クチャクチャする音、口を閉じられるなら閉じて咀嚼をして欲しいと思ってしまう人間だ。
ASMRも一時期流行ったが、あれを聞きながら眠れたり癒やされると言っている人には、正直共感が出来なかった。
そんな私だが、唯一許せる咀嚼音があり、それは何かというと、猫ちゃんがご飯を食べている時の咀嚼音だ。
猫ちゃんの咀嚼音なら良いな。と気づいたのは、動画でソロキャンをしている様子を投稿されていた方が行ったキャンプ場に、看板猫として暮らしている三毛猫ちゃんを見てから。
その三毛猫ちゃんがご飯を食べている音を、動画内で投稿者の方が聞かせてくれていた。
私にとって、猫ちゃんは居るだけで可愛いと思わせる力が有り過ぎる存在。
そんな存在が出している咀嚼音だからこそ、苦手ではなく、可愛い。という気持ちの変化が起きる。
この咀嚼音ならずっと聞ける。
猫ちゃんの力、おそるべし。
と、聞きながら思ったものだ。
あの小さく丸い顔に三角の耳。
食べながらも、尻尾は上がっていたり、下がっていたり。
猫ちゃんのパーツ全てが可愛いと今まで思っていたが、まさか咀嚼音まで可愛い、好きと思ってしまうなんて。
猫ちゃんマジックが過ぎるだろ私。
けれど、猫ちゃんは良くても、やっぱり人の咀嚼音はNGなのは変わらない。
心を広くと思っても、これだけはどうしても不可能に近い。
猫ちゃんと人との咀嚼音の間には深くて長い溝が私の中にある。
そう思った、ある晴れた日。
