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モクモク、記憶(エッセイ)

ヨシタケシンスケさん作
『せまいぞドキドキ』の中で、ドライアイスについて描かれているページがあった。

ドライアイスの危険で触れない感じや、ケーキやアイスそっちのけで楽しんでいたヨシタケさんの思い出が、可愛いイラストと文字で描かれていて、私のドライアイスの記憶もモクモク。

モクモクッ蘇ってくる。

ドライアイスの主な成分は二酸化炭素。

なので、ネットでドライアイスと調べてみると中々デンジャーである事が書いてある。

水でモクモクするにも、狭い部屋ではなく、十分に換気されている屋外でする事が推奨されていた。

「……家の台所でやってたわ……」

なんて、少し遠い目をしたものの子供の頃、誕生日ケーキの箱の中から見えたドライアイスを見つけると、ワクワクした好奇心が芽生えていた子供の頃の私。

食器を入れる桶の中に水を入れ、袋に入っているドライアイスの小さな塊を、その中へポチャンッ。

みるみる内に白い煙が湧き上がっては桶をなぞる様にシンクへと落ちて溶けて消えていく。

少しだけ手をかざすと、ひんやりとした冷たい白い煙。

ドライアイスはあっという間に無くなって水だけになってしまったけれど、あの白い煙と冷たさは、私を楽しさの中へと連れて行ってくれた。

私が成長するにつれ、ドライアイスだっモノは保冷剤へと成り代わっていったけれど、ドライアイスが保冷剤代わりにまだ入っていた時代に子供であった自分を、良かったな〜なんて思う。

ヨシタケさんの本を読んで湧き上がった記憶。

モクモクとした記憶。

そのモクモクとした記憶は、好奇心と楽しいという感情が溶け出し、自分の中へと染まっていった。


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