勉強しない日本人、騙される日本人
無登録で外国為替証拠金取引(FX)への投資を仲介した会社の経営者らが金融商品取引法違反(無登録営業)の疑いで逮捕された。
同社はエージェントと呼ばれる勧誘員約500人を介し、全国約2万6千人から総額1,350億円を集めたそうだ。
内容は典型的なポンジスキームだが、最近はネズミ講やマルチ商法のように被害者に勧誘させるような手口で、被害者が加害者にもなるような悪質なスキームが多い。ポンジスキームについては以下を参照して欲しい。
こういった詐欺および詐欺まがいの事件は、1960年代の天下一家の会事件や80年代以降も豊田商事、国会議員が主犯のオレンジ共済事件、2000年代は疑似通貨の円天や死者を出した暗号通貨の事件まで数多く発生している。
被害額は数千億円に及ぶ事件もあって、これまでの累計金額はいったいいくらになるのか想像もつかない。
とくに最近はこういった事件がこれまで以上に増えている気がする。
そしてこういった事件が発生すると報道ではただの詐欺ではなく必ず「投資」という枕詞をつけるのが通例だ。
報道の際には退職金や老後にコツコツ貯めたお金を巻き上げられた可哀そうな高齢者や、高額なローンを組まされた若者など「まじめで善良な」人々がインタビューで涙している。
これが「投資」はいかがわしい、怖いと言うイメージを植え付けている要因の一つなのかもしれない。
では、こういった事件は詐欺だと見破ることが難しいのかと言うと決してそうではなく、たいてい過去の事件と同じようなパターンだ。
過去の事例と法律や経済、ファイナンスの基本的な仕組みを理解し、あとは論理的に考える力と断る勇気があれば防げそうな話が多い。
それなのになぜ、日本人は何度も繰り返し騙されてしまうのか?
2022年5月に経済産業省が発表した「未来人材ビジョン」のデータによると、日本の社会人で「社外学習・自己啓発を行っていない人」の割合は46%と、2位のニュージーランドの倍以上になり先進国の中でも突出している。
日本人の国民性から控えめに回答していることを差し引いても相当高い。 確かに自分の知人、友人を見渡しても一部の例外を除き、仕事以外無関心な人が多い。
また仕事に関することでも自主的に社外の知識や情報を積極的に吸収する人は少ない印象だ。
社会人になってからの学習と言うと専門資格取得とか語学学習などのイメージがあり腰が重くなりがちだが、上記のような基本的な知識やスキルの重要性を理解し身につけることで被害は防げると思う。
「まじめで善良」は素晴らしいことだと思うが、これに「無知でお人好し」がプラスされると詐欺師の格好のカモにされてしまうので注意が必要だ。
社会には学校では教えてくれない大事なことが多い。というか大事なことこそ教えてくれない。
大切なことは自分で学ぶしかない。
そのことに早く気づいて詐欺師にカモられないように気をつけて欲しい。
なお、詐欺師は見出しの画像のようにいかにも悪そうなタイプはいない。むしろ下の画像のようなタイプだと思っておいたほうが良い。

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