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micah0124
行方しれず 第十六話 佐々木光子のこと その4
「光子さん、
高橋さんは元気に過ごしています。
光子さんと食事に行った後、足を挫いたけど、怪我はなかったそうです。
光子さんが急用で帰られてから連絡もなく、心配していたそうです。引越しのことは寂しいと言っていました。
高橋さんは光子さんの小学生からの知り合いだそうですね。光子さんはとても明るく優しい人で、高橋さんはいつも励まされていたと感謝していました。
もうじき家も完成します。楽しみにしていてください。
完成したら迎えにいきます。
追伸 高橋さんが変わったイラストを見せてくれました。刺繍の図案だそうです。そのことで光子さんの顔色が変わったことを気にされていました。一枚同封します 正枝」
絵には幾何学的な図形が組み合わされたような、およそ刺繍とは無縁に思える図案だった。
例の連続行方不明事件のネット記事を探した。
絶対、高橋は何か関係していると信じて、自白させようとした、40年来の友人にこんなこと続けさせるわけにはいかない、やめさせるにはもう殺すしかないとさえ思った発端はこの絵だった。
今見ると拍子抜けするほど違う絵だった。
そういえば高橋は数学が得意だった。有名数学者の名言Tシャツや図形柄のニットなど、光子にはまるで理解できない服の趣味だった。それがまだ続いているということか。
光子は自分の愚かさを責めた。それ以上に高橋が生きていたことに心底喜んだ。光子の周りに満ちていた闇がこの一枚の手紙で一気に明るくなった。
「正枝さん、
お手紙どうもありがとう」
光子は便箋に向かって言葉を紡ぎ出していた。
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