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行方しれず 第四話 某研究所1


「子どもって、変なもの作るよね」

「作るじゃなくて、描くでしょ」

「はあ、今日は何? つっかかってくるね。彼氏となんかあったの?」

「セクハラになりますよ」

「まあまあまあ」

「この絵、母親もわからないって言ってましたよね」

「あれでしょ、子供のことあんま見てないんじゃないの?」

「いや、そんなことないですよ。生まれてから、毎日子供の日記つけてるみたいで、できるようになったこと、子供が今興味あること、遊びとか何食べたとか、きちんとつけてましたよ」

「ああ、意識高い系ママってやつ?今日の夕食とかインスタとかに載せちゃう系でしょ」

「そうでもないですよ。なんていうか、古風とういうか、子どものこと本当に大切に思っている今時珍しいきちんとした、なんていうかな常識的な母親って感じでしたよ。近所の人の証言からもわかります」

「随分、お母さんの肩もつね」

「いや、僕が保育園、学童でほったらかしにされてたから、なんていうか羨ましいなって」

「私情は挟まない。それに、鍵っ子なんて普通なんじゃないの。羨ましいって言ったって行方不明にさせちゃダメでしょ」

「まあそうなんですけど」

「誘拐ですかね」

「鳥取県の事件にどこか似てませんか?」

「でも、あれは大人でしょ。あれもまだ見つかってないんだっけ」

「まだです」

「ちょっと資料見せて」

「はい」

データを見ていると、あるページで手が止まった。

「これ」

「なんですか」

「これだよ、ちょっとさっきの絵を見せて」

「これですか」

「男性が失踪した時の自宅の写真が載っていた」

「ちょっとアップにして」

直線と曲線で書かれた図案のようだった。

「なんだ? デザインとか?」

「さっきの子供の残した絵に似てないですか?」

「鳥取県警の山澤にすぐ電話しろ」

「はい」

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