もふねこ美術館|幻想京都―夏の記憶|Ethereal Embroidery Illustration.
今回は、「幻想京都―夏の記憶」をテーマに、
祇園祭の季節に出会う京都の風景と、
そこに重なる心の情景を描いた
七つの幻想刺繍の物語をご紹介します🕊️✨🧵
現実と夢のあわいに灯る、
もうひとつの祇園祭へ──
遠くから聞こえてくる祇園囃子。
夕空を映す鴨川と、
古都の夜を彩る提灯の灯り。
山鉾が進む都大路や、
祭りを待つ朝の水辺、
大切な誰かと見上げた夕暮れ──
祇園祭にまつわる記憶や憧れとともに、
忘れられない京都の夏を
ひとつの幻想の物語として織り上げました。
そして、七つの景色をめぐる旅の終わりには、
心に残った風景が静かに動き出す小さな映像と
旅の記憶をそっと閉じ込めた一冊の絵本を、
心に持ち帰っていただける
ささやかなお土産としてご用意しています。
朝の水音から、暮れてゆく空、
提灯の灯る夜の余韻まで──
現実と夢のあわいをたどる、
忘れられない京都の夏をめぐる心の旅を
お楽しみください🎐🫧🤍
『祇園白川、朝の水音』
さらさらと流れる白川の水に、
どこからか、コンチキチンと
祭囃子の音が届く。
お祭りのある日の朝は、
まだ何も始まっていないのに、
何か素敵なことが待っている気がする。
今日という一日が、
心に残る夏の日になりますように──

The Sound of the Morning Stream #1

The Sound of the Morning Stream #2

The Sound of the Morning Stream #3

The Sound of the Morning Stream #4
『鉾町、結ばれてゆく祈り』
一本の木と、一本の縄が、
町の人々の手によって
大きな山鉾へと結ばれてゆく。
長い時を越えて受け継がれてきたのは、
形だけではなく、
誰かの無事と幸せを願う心。
幾重にも結ばれた縄の中に、
今年もまた、新しい祈りが宿る──




『都大路、夏をゆく山鉾』
夏空の下、
華やかな山鉾が都大路を進んでゆく。
美しい織物も、響く囃子も、
そこに集う人々のまなざしも、
遠い時代から受け継がれてきた夏の宝物。
今日、私たちが胸を躍らせるこの景色も、
いつか未来の誰かへと手渡されてゆく。
祭りは、時を越えて続く物語──

Yamahoko in the Summer Light #1

Yamahoko in the Summer Light #2

Yamahoko in the Summer Light #3

Yamahoko in the Summer Light #4
『辻回し、祈りの輪』
真っ直ぐにしか進めない大きな山鉾を、
人々が心と力を合わせて
少しずつ、新しい道へと向けてゆく。
重い車輪が動くたび、
歓声と祈りが大きな輪になって広がる。
どれほど大きなものも、
ひとりでは動かせない。
受け継がれてきた知恵と絆が、
今年も京都の夏を動かしてゆく──




『鴨川、暮れてゆく空』
祭りの音から少し離れて、
大切な誰かと鴨川のほとりに座った。
友達でも、家族でも、恋人でも、
隣にいる人のぬくもりを感じながら、
桃色から紫へと変わる空を見つめていた。
特別な言葉を交わさなくても、
同じ夕暮れを眺めた記憶は、
きっと心の中に長く残る──




『宵山、灯りの道』
藍色の空に、
幾つもの提灯が灯り始める。
灯りの道をたどるように、
浴衣の裾を夜風に揺らしながら、
人波の中ではぐれないよう、
大切な人の歩幅に合わせて歩いた。
祭囃子も、笑い声も、
夜風に揺れる金色の灯りも。
あの夏、一緒に見た景色を
私はきっと忘れない──




『八坂の夜、祭りの灯』
提灯の灯りに導かれ、
屋台の明かりと笑い声の中を歩く。
浴衣姿の人々が行き交い、
八坂の夜は、
夏祭りの熱と懐かしいぬくもりに
満ちている。
祭りの夜はいつか終わる。
けれど、胸に灯った光まで
消えてしまうわけではない。
今日見た夢も、
大切な人と過ごした時間も、
静かに記憶の中で輝き続ける。
夏の夜が明けても、
幻想京都の夢は、まだ終わらない──




──これで、朝から夜へと続く
七つの景色はおしまいです。
ここからは、この旅の余韻とともに、
ささやかなお土産をふたつ、お届けします。
「心の中に残る景色」
祭りの一日を歩き終え、
そっと目を閉じると、
今も心の奥で静かに揺れている景色があります。
夕暮れの空を映した、鴨川の水面。
風にほどける雲と、
遠くに灯り始める街の明かり──
心に残った風景は、時を越えて、
いつまでも静かに
動きつづけているのかもしれません…。
刺繍で描いた京都の夏──
まるでその景色のなかへ、そっと歩み入るような
ちいさな心の旅をお楽しみください🎐🫧
「旅の記憶を、一冊に」
そして、もうひとつ。
この旅の記憶を、
いつか手もとでそっと開けるように、
今回の七つの景色を
小さな絵本にまとめました。
ページをめくるたび、
祇園白川の朝の水音や、
都大路を進む山鉾のざわめき、
鴨川の夕暮れと、提灯の灯りが、
静かによみがえるような一冊を目指しています。
今回は、その物語の一部を、
新しい展示ケースでご覧いただけます。
どうぞ、いつでも心の赴くままに
幻想京都の旅をお楽しみください──
最後までご覧くださり、
本当にありがとうございました。
現実と夢のあわいに灯る、
もうひとつの祇園祭──
七つの景色のどこかひとつでも、
皆さまの心にそっと残りましたら、
とても嬉しく思います。
この夏に出会った美しい景色や、
大切な人と過ごした時間、
胸に灯った小さなときめきが、
いつまでもやさしい記憶として
輝きつづけますように──
どうぞ、心満たされる
素敵な夏の日々をお過ごしください🕊️🤍
