Gebox(げぼく)並べ【毎週ショートショートnote】(553字)
21XX年。
人類は幸福を手に入れた。
それもこれもAI搭載人型ロボットGebox(通称:げぼく)の登場によるところが大きい。ベーシックインカム導入に伴う法改正ののち、国民一人につき一台のGebox支給が閣議決定された。
いまや自分ですることは、飲食と排泄だけ、そして、寝ることくらいだ。いい夢さえもGeboxが用意してくれる。
世界から「面倒」と「無駄」が消えた。「嫉妬」と「羨望」が消えた。「迷い」と「決定」が消えた。心身ともに健やかだ。
気の利いた会話、健康、幸福感の管理、全てGeboxが叶えてくれる。
もちろん個人ごとにカスタマイズされている。それでも人類は次第に喜びも悲しみもフォーマットの中に納まるようになってきた。時代に合わせることを進化というなら、人類は大きく進化した。
全人類が同じように同じ幸せを感じている。過剰に心を揺さぶられることは負荷とみなされ、Geboxが事前に防いでくれる。
導入当初は、みんなで足並みをそろえ均一になることを嫌い、出荷されるニュース映像を見ては「Gebox並べ」と揶揄する時代もあったと聞くが、すぐにその声も止んだ。いまや人類はすべてをGeboxに委ねている。
人類から野望が消えた。
えっ!人類並べって?そんなことはない。
これから数千年単位の幸福期が訪れるのだ。
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410字を大幅に超過してしまいました…
