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シリア難民の現状と私の身近なシリア難民の話


 2024年に入り、シリアでアサド政権が崩壊し、中東情勢が一層不透明になっています。今回は、シリア難民について私の身近な出来事を交えてお話ししたいと思います。

シリア難民の現状

 2011年に始まったシリア内戦によって、数百万人が祖国を追われました。実際にどの国にどれほどの数が渡ったのか、国連が発表したデータをアルジャジーラがまとめています。現時点での受け入れ状況のランキングは以下の通りです。

出所)「Al Jazeera」(2024/12/10)

1.トルコ:約311万人
2.レバノン:約77万人
3.ドイツ:約71万人

 ヨーロッパの多くの国がトップ10にランクインしています。たとえば、8位のスウェーデンではシリア難民の受け入れが多く、後に社会問題化しました。10位のギリシャでも5万人以上を受け入れています。
 意外なことに、イギリスは3万人以上を受け入れているもののトップ10には入っていません。この事実は、いかに難民の数が多いかを物語っています。

アルジャジーラはアラブ諸国で初めての独立したニュースチャンネルとして、広範囲にわたるニュースやライブでの討論番組を放送するため1996年に設立されました。

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私の身近なシリア難民

 シリアから来た難民の中で、私の一番身近な存在が息子のクラスメート、ハッサンという少年でした。ハッサンは息子が小学校低学年だった頃に同じクラスで、家が近所だったことから公園でよく一緒に遊んでいました。イギリスでは10歳未満の子供を一人にしてはいけないため、彼はいつも中学生の兄、オマルと一緒でした。

 二人との出会いは印象的でした。「どこから来たの?」と聞くと、ハッサンは「シリアから」と答えてくれました。詳細な事情は分かりませんが、彼らは2010年代にシリアを出てイギリスにたどり着いたそうです。

 あるラマダンの時期、断食中の兄オマルが、弟ハッサンが飲んでいる水を「俺にも飲ませてくれ」と冗談交じりに言い、こっそり飲んでしまうことがありました。その時、弟が「ダメだよ!」と無邪気に叱る様子が微笑ましかったのを覚えています。

シリア難民が抱える困難

 ハッサンたちのように、命からがらシリアを脱出してきた人々が多い一方で、多くの子供たちが命を落としました。特に2015年、トルコの海岸で発見された3歳のシリア難民の遺体写真は、世界中に衝撃を与えました。その写真を思い出すたびに、ハッサン兄弟と遊んでいた日々が重なり、胸が締め付けられる思いです。

難民受け入れの限界と移民政策

 現在、再びシリアで難民が発生する可能性が懸念されています。しかし、多くのヨーロッパ諸国は2010年代のような受け入れの余力を持っていません。2010年代の大量受け入れが、イギリスのEU離脱や多くの国で反イスラム的な政党の台頭を促したと指摘されています。今後、新たな難民流入が発生すれば、さらに深刻な社会問題が起こる恐れがあります。

移民と社会保障制度
 経済以外の面についても考えますが、文化の異なる移民を大量に受け入れれば、様々な問題が生じてくるのは言うまでもありません。世界の先進国の多くは、少子高齢化で社会保障制度の維持が難しくなってきています。移民の人たちがそうした制度を使うケースに対して、不満が高まっているのが現状です。

世界的な移民の増加問題に関する一考察

人種差別と子供たちの世界

 イギリスでは、シリアだけでなくウクライナやイエメン、ソマリアなど多くの紛争地域からの移民・難民がいます。公立学校では、さまざまな背景を持つ子供たちが一緒に学んでいますが、人種差別問題が時折起こります。

海外生活の困難さ
 自分自身だけでなく、家族も人種差別を受けたり、嫌な思いをすることも少なくありません。学校で差別があったり、トラブルが起こることも珍しいことではありません。そういうことも乗り越えていかなければならない、厳しいことが多いのが実情です。

家族で海外で生活するということ

 息子も「チャイナ、チャイナ」とからかわれることがありますが、彼は「どの国にもジャイアンはいる」と言って、特に気にしていませんでした。その一方で、彼の友達が助けてくれることもあり、人間関係の温かさを感じる出来事もありました。

おわりに

 シリアの難民問題は、単なる数字ではなく、一人一人に人生があります。ハッサン兄弟との思い出は、私にとって難民問題を考える大切なきっかけとなりました。中東情勢が再び緊迫する中、私たちは何を学び、どのように行動するべきか考え続ける必要があります。今後ともよろしくお願いいたします。


ご参考

シリア情勢が国際政治や地域情勢を通じて間接的に影響を及ぼす可能性は十分にあります。アサド政権が独裁的な政治を行ってきたことから、西側諸国ではアサド政権の崩壊を歓迎する動きがありますが、それでシリア国内が安定するとは限りません。

シリア情勢が世界経済に与える影響の考察

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