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2034年のW杯開催国であるサウジアラビアの計画

 2034年に開催されるサッカーワールドカップの開催地がサウジアラビアに決定しました。これに伴い、壮大なスタジアム建設計画が発表されるなど、大きな話題を呼んでいます。この記事では、サウジアラビアのワールドカップ計画に焦点を当て、私の印象とともに詳しく解説していきます。

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「FIFA」HP
出所)「FIFA」HP

サウジアラビアの計画の背景

 私自身、これまでサウジアラビアの壮大な建設プロジェクトについて批判的なコメントをしてきましたが、それはサウジアラビアをけなすためではありません。私は長年、投資家として活動しており、非現実的な計画や実現可能性の低いプロジェクトには懸念を抱いてきました。
 
そのため、サウジアラビアの計画が抱える現実と理想のギャップについて述べているに過ぎません。

サウジアラビアの財政状況
 サウジアラビアの財政赤字は拡大しています。原油価格が下がり、原油の減産も影響しているため、国営石油会社サウジアラムコの利益が減少し、配当も減少しています。

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 今回のワールドカップ計画についても、冷静に事実を見極め、その可能性と課題を検討していきたいと思います。

注目されるスタジアム建設計画

 サウジアラビアが提示しているワールドカップの計画で最も注目されるのが、スタジアム建設です。計画では15のスタジアムを用意するとされていますが、既存のスタジアムはわずか4つのみで、残りの11は新たに建設される予定です。その中でも特に目立つのが「NEOMスタジアム」です。

サウジアラビアのビジョン2030
  特にサウジアラビアにとって、これからの4年間は「ビジョン2030」の実現に向けて非常に重要な期間です。同国ではすでにNEOM計画のトップ交代や事業計画の縮小といった動きが見られており、先行きが不透明な状況です。

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NEOMスタジアムと「ザ・ライン」の計画

 NEOMスタジアムは、NEOMプロジェクトの目玉である「ザ・ライン」の中に作られる予定です。「ザ・ライン」とは、砂漠の中に高さ500m、長さ170kmの建物を建設し、その中に900万人を住まわせるという壮大な計画です。この計画は再生可能エネルギーで全てを賄うとされており、世界的な注目を集めています。

出所)「Architects Journal」(2023年3月)

 しかし、この計画にはさまざまな課題が指摘されています。例えば、建設自体の難しさ、水や廃棄物処理の問題、砂漠の環境条件への対応、900万人の住民が集団生活を行うことの現実性など、素人目にも懸念が多くあります。
 実際、2024年には「ザ・ライン」の計画が縮小されたことが報じられました。長さ170kmの計画が2.7kmに短縮され、収容人数も900万人から30万人程度に削減されるとのことです。このように規模は縮小されましたが、それでも依然として非現実的な要素が多いと私は考えています。

スタジアム建設の可能性と懸念

 NEOMスタジアムは、「ザ・ライン」の中の高さ350m地点に建設される予定で、4万5,000人収容可能な設計とされています。完成予定は2032年で、これが実現すれば世界で最も特徴的なスタジアムの一つとなるでしょう。
 ただし、このスタジアムが計画通りに完成するかどうか、さらにはその後も継続的に使用されるかは不透明です。「ザ・ライン」全体が非現実的な要素を多く含んでおり、この計画が成功するには多くの課題を克服する必要があります。

街としての機能

 特に、「ザ・ライン」が街として機能するためには、多くの住民や企業が拠点を構える必要があります。しかし、砂漠の真ん中に建設された巨大な建物がどのような利点を提供するのかは依然として明確ではありません。また、再生可能エネルギーだけで運営されるという計画の現実性についても疑問が残ります。
 もし「ザ・ライン」の街としての機能が十分でなく、計画通りに住む人や企業が集まらなければ、この巨大建物は使われなくなる可能性があります。2034年のワールドカップで一時的に使用されたとしても、その後の活用方法が課題となるでしょう。

他のスタジアムと関連する課題

 15個のスタジアムのうち、新設される11個以外の4つの既存スタジアムについても、ワールドカップ基準への改修が必要です。また、これらスタジアム間を結ぶ交通インフラの整備も重要な課題です。
 参考として、2022年にワールドカップを開催したカタールでは、約2,000億ドル(日本円で約30兆円以上)が投じられたとされています。これには地下鉄建設費用も含まれているものの、それを除いても莫大な費用がかかっています。
 サウジアラビアの国内サッカーリーグがそれほど盛り上がっていない中で、これほど多くのスタジアムを建設しても、ワールドカップ終了後に有効活用されなければ、大きな負債が残る結果になる可能性があります。

総括

 2034年のサッカーワールドカップに向けたサウジアラビアの計画は、壮大でありながら多くの課題を伴っています。NEOMスタジアムを含むスタジアム建設や交通インフラ整備の実現可能性、そしてワールドカップ終了後の施設の活用方法が、成功の鍵を握るでしょう。
 今回のワールドカップは、サウジアラビアの未来像を示す一大プロジェクトとなる可能性がありますが、同時にその非現実性や財政負担の大きさが課題として浮上しています。この壮大な計画がどこまで実現されるか、そしてその影響がどのように及ぶか、引き続き注目していきたいと思います。


ご参考

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 ウクライナのゼレンスキー大統領は、西側の協力を得ようと野心的に動いてきていますが、その背後には政治的な思惑があるとみられています。しかし、私の予想では、2030年大会がウクライナで行われる可能性は低いと思います。

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