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買い占めは悪か、買い占め戦略の難しさ


 イランでの戦争を受けて、今後原油や天然ガスが足りなくなるかもしれないという不安が一部で生じている中で、「物価が上がりそうなら早く何かを買っておいたほうがいいですか」といった質問についてお答えします。あまり危機感を煽るつもりはありませんが、リスクに対して楽観的になりすぎるのもまた良くありません。こうした状況の中で、生活を守るために備えることと、いわゆる買い占めとの違いはどこにあるのか。この記事ではこの買い占めという行為について、市場関係者の視点から考えたいと思います。

買い占め戦略は金融市場のプロにとってもリスクが大きく、勝率の高い戦略とは言えません。
 歴史的にも第一次世界大戦期に大豆の買い占めで成功した商人がいましたが、結局は大損した例もあり、買い占めは容易ではないことがわかります。

ポケモンカードと転売ヤーに見る買い占めの影響

 まだ実際に供給が滞っているわけでもないのに、スーパーマーケットから石油製品が消えてしまったり、ガソリンスタンドが空になってしまったりすることがあります。これから供給が減ってしまうかもしれないのなら、今のうちに必要な分を確保しておこう、価格が上がる前に買っておこうと考えるのは、自分たちの生活を守るための自然な行動でもあります。そうした意味では、全てを一律に否定するのは難しい面があります。誰だって、生活に必要なものが買えなくなるかもしれないと思えば、買えるうちに確保しておきたいと思うわけです。
 
ただ一方で、自分が必要な分だけを買うのであれば悪いことではないと考える人もいると思いますが、その「必要な分」がもし一年分だったらどうでしょうか。そうなると、やはり世の中全体では不足が起きてしまいます。どこまでが節度のある範囲なのかという判断は、簡単には決められません。ただ、購入したものを高値で転売するような行為については、不適切だと考える人が多いのではないでしょうか。実際、そうした転売行為については、場合によっては違法になるケースもあると見られています。

企業や国家も買い占めに近いことをしている

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