リフォームUKの永住権廃止政策と日本人への影響
イギリスで急速に支持を拡大している「リフォームUK」という政党が、2025年9月22日に衝撃的な発表を行いました。
内容は、永住権を廃止するというものです。
日本人の中にもこの永住権を取得してイギリスに滞在している人は多くいます。そのため、もしこの政策が実現すれば、日本に帰国せざるを得なくなる可能性があるという深刻な話になっています。この記事ではこの件について詳しく解説します。

リフォームUKの台頭と移民抑制の流れ
メディアで取り上げられているとおり、リフォームUKは労働党や保守党を抑えて最も高い支持を集めるようになっています。2024年7月の総選挙では労働党が第一党となり政権を握りましたが、その後は失速し、2025年に入ってからはリフォームUKが支持率でトップに立っています。

党首のナイジェル・ファラージ氏は「イギリス・ファースト」的な政策を掲げる一方で、差別的とも取れる発言で批判を受けてきた人物です。しかし、労働党でも保守党でも移民流入を止められず、移民抑制を訴えるリフォームUKしか選択肢がないと考える有権者が増えています。その結果、消去法的に支持が集まっていると見られています。
党首はナイジェル・ファラージ氏です。長年、反移民的な発言で注目されつつも、「無制限の入国に反対しているだけ」と主張してきました。
そうした中でリフォームUKは9月22日、仮に今後政権を取った場合、合法的に入国した移民であっても削減対象とする方針を打ち出しました。その影響で永住権そのものがなくなる可能性が浮上しています。
永住権廃止方針と「ボリスウェーブ」
リフォームUKが強調しているのは「ボリスウェーブ」と呼ばれる現象です。これは保守党のボリス・ジョンソン政権下で合法移民の規制が緩和され、移民が急増したことを指します。背景には2020年のコロナパンデミックとEU離脱がありました。これによって移民流入が激減し、労働力不足が深刻化しました。例えば、トラック運転手が不足してガソリンが運べなくなり、ガソリンスタンドで供給が止まったり、スーパーマーケットで商品が届かないといった事態が起こったのです。
移民規制緩和と移民の増加
こうした混乱を受けて移民規制は緩和されましたが、その結果、急速に移民が増えました。さらに2022年にはウクライナや香港からの人道的移民も急増し、合法移民の総数は380万人に達したとされています。
現在の法律では、合法的に5年以上滞在すれば永住権を申請できます。永住権には選挙権はないものの、無期限の滞在や就労が可能になります。
しかし、リフォームUKは、この制度を5年ごとの更新ビザへ切り替え、高い英語力と一定以上の収入を条件にするとしています。しかも新規申請者だけでなく、すでに永住権を持つ人にも適用される見通しです。英語力や収入の具体的な基準はまだ示されていませんが、リフォームUKは一方で企業家や投資家ビザの拡大を掲げており、資金力のある人を優先的に受け入れる方針を示しています。
社会保障と移民受け入れの負担
政策の背景には社会保障制度の問題があります。イギリスには「ユニバーサル・クレジット」という包括的な社会保障制度があり、失業保険や児童手当、障害手当といった給付を含んでいます。現在、この制度を利用している人は2025年7月時点で800万人に達しています。そのうち370万人は就労不能で、日本の生活保護に相当する状況です。そして、その中の約100万人は海外からの移民だと明らかになっています。
世界の先進国の多くは、少子高齢化で社会保障制度の維持が難しくなってきています。移民の人たちがそうした制度を使うケースに対して、不満が高まっているのが現状です。
BBCは7月に新たに申請した人が21万3,000人だったと報じましたが、総数が800万人に達している点は大きく扱いませんでした。こうした報道姿勢もあり、リフォームUKは「国民に正しく理解してもらう必要がある」と訴えています。彼らは「イギリスは世界の人々に福祉を提供する国ではなく、経済的に支える人を歓迎する」と強調しています。
私の考え
この政策が実現すれば、永住権を持って滞在している数十万人が権利を失うとされます。リフォームUKはこれにより2,340億ポンド、日本円で45兆円以上を節約できると主張していますが、労働党は「根拠がない」と批判しています。
日本人にも永住権を持つ人は多いため、この発表は大きな関心を集めています。場合によっては子どもを残して親だけが帰国しなければならない、といった不安も出ています。ただしこれはリフォームUKが政権を取った場合の話で、すぐに実現するわけではありません。次の総選挙は原則2029年ですが、労働党政権の支持率低迷を受け、前倒しされる可能性もあります。
仮にリフォームUKが政権を取ったとしても、不法移民の抑制以外の政策運営能力には疑問が残るため、別の問題を引き起こす可能性も高いでしょう。
今回の発表は、移民反対デモの盛り上がりに呼応して支持拡大を狙った面や、労働党が検討していた永住権申請期間を5年から10年に延ばす案に対抗する狙いもあると考えられます。労働党政権は増税路線に舵を切り、増税やインフレ、通貨安といった経済的困難が続く中で、リフォームUKの政策が一層支持される可能性もあると私は見ています。
労働党も永住権厳格化https://t.co/s7UHJdNsYF
— 【世界経済情報】モハPチャンネル (@MohaP_WorldNews) September 30, 2025
この記事では、リフォームUKが政権を取った場合に永住権廃止を含む移民抑制策を進める方針を打ち出したことについてお伝えしました。引き続き注視していきたいと思います。今後ともよろしくお願いいたします。
ご参考
イギリスの万引き急増は、単なる軽犯罪の問題にとどまらず、貧困、社会保障、薬物依存といった複合的な課題と密接に結びついています。
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