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スウェーデンのロミナ氏の中国通販サイト批判


 この記事では以前にも紹介したことがあるスウェーデンの環境大臣、ロミナ・ポールモクタリ氏(以下、ロミナ氏)について、最近の動向をお伝えします。ロミナ氏は独自の政策と大胆な発言で注目を集める政治家で、日本でも今後さらに知られる存在になるかもしれません。

ロミナ氏の略歴

 ロミナ氏は1995年11月生まれで、現在29歳。スウェーデンの自由党に所属し、最年少で気候環境大臣に就任しました。自由党は中道右派の政党であり、彼女は従来の環境政策の大幅な見直しを掲げています。
 
具体的には、環境予算の60%削減や、最終的には気候環境省を廃止してビジネス省に統合することを目指しています。こうした改革の一環として、環境省をぶっ壊すために環境大臣になったとも言われています。

スウェーデンの史上最年少閣僚の右派政治家、気候環境相ロミナ・ポールモクタリ氏、同国の「2045年ネットゼロ」目標を堅持。

一般社団法人環境金融研究機構HP

エネルギー政策の転換

 環境大臣に就任後、ロミナ氏はまず原子力発電の新設禁止法を改正し、原発の新設に向けた投資を開始しました。今後20年間で10基の原発を新設する計画を進めています。また、2030年までにガソリン車・ディーゼル車の販売をゼロにするという以前の目標を撤回しました。左派政党を満足させるだけの政策であり、実際にはスウェーデンの利益にならないと判断したためです。

ウラン採掘の解禁

 さらに、これまで環境保護の観点から禁止されていたウラン採掘の解禁にも動いています。
 
スウェーデンはEU域内のウラン埋蔵量の約25%を保有しており、この資源を活用することで、EU全体のエネルギー政策にも貢献できると考えています。こうした取り組みにより、2040年までにスウェーデンのエネルギー供給を100%非化石燃料化することを目指しています。

バルト海の洋上風力発電計画の却下

 2024年11月、ロミナ氏はバルト海に建設予定だった13の洋上風力発電施設の計画を却下しました。この計画はウクライナ戦争以前から進められていましたが、軍事上の懸念から中止されました。風力発電タービンが設置されることで、国防に重要なレーダー信号に干渉し、ロシアからのミサイル攻撃の検知が遅れる可能性があると判断されたのです。

 この決定には野党からの強い反発がありましたが、ロミナは洋上風力発電そのものを否定しているわけではありません。無計画に環境政策を推し進めるのではなく、国防や他の要素とのバランスを考えるべきだと主張しています。そのため、洋上風力発電の建設プロセスの見直しを提案し、今後も計画を推進する意向を示しました。

中国の通販サイトの批判

 最近、ロミナ氏は中国の通販サイト「Temu」や「SHEIN」に対して厳しい批判を展開しました。スウェーデンでもこれらのサイトが人気を集めていますが、ロミナ氏は以下の点を問題視しています。

  • 有毒物質を含む製品による健康リスク

  • 過剰生産による環境負荷

  • 劣悪な労働環境への加担

 2024年12月には、TemuやSHEINの製品のスウェーデンへの輸入禁止を検討するべきだと発言し、同時にこれらの製品を宣伝するスウェーデンのインフルエンサーに対しても厳しい姿勢を示しました。

スウェーデン製品の推奨

 また、持続可能な消費を促進するために、中古品の消費税の引き下げを提案しました。これにより、安価な中国製品に依存するのではなく、スウェーデン製の高品質な製品を中古市場も含めて長く使用することを推奨しています。

アメリカのパリ協定離脱への対応

 過去には、アメリカのトランプ大統領がパリ協定を離脱すると発表した際に、ロミナ氏はEUが引き続き気候変動対策に取り組むことの重要性を強調しました。スウェーデンは環境問題への意識が高い国であり、多くの国民が気候変動対策を支持しています。
 ロミナ氏自身や自由党も環境政策には前向きですが、環境活動家を満足させるための政策ではなく、実際に効果のある政策を進めるべきだと考えています。

パリ協定
国連気候変動枠組条約締約国会議(COP21)(2015年11月30日~12月13日、於:フランス・パリ)において、「パリ協定」(Paris Agreement)が採択され、2016年に発効しました。
●京都議定書に代わる、2020年以降の温室効果ガス排出削減等のための新たな国際枠組みです。
●歴史上はじめて、全ての国が参加する公平な合意です。

外務省

総括

 ロミナ氏は、スウェーデンの環境政策を抜本的に見直し、実効性のある施策を推進しています。原発の新設やウラン採掘の解禁など、従来の環境政策とは異なるアプローチを取りながらも、最終的な目標として2040年までの脱化石燃料を掲げています。また、国防上の理由から洋上風力発電計画を却下するなど、安全保障とのバランスを重視する姿勢も見せています。
 さらに、中国の通販サイトに対する批判や、中古品市場の活性化といった消費スタイルの見直しも提案しており、環境政策だけでなく経済政策にも積極的に関与しています。これからもロミナ氏の動向に注目し、彼女の政策がスウェーデン、そしてEU全体にどのような影響を与えるのかを見守っていく必要がありそうです。

私とロミナ氏

 私は2023年ぐらいからロミナ氏の動向を追いかけていて、発言もフォローしています。スウェーデン語で話しているものが多く、英語の翻訳がない場合もあるため、なかなかロミナ氏の情報を集めるのは大変ですが、これからもフォローしていきたいと思っています。


ご参考

スウェーデンの国旗は青地に金色(黄色)のスカンディナヴィアクロス(十字)が配されたものである。スウェーデン国旗は「金十字旗」と呼ばれる。

・青色と黄色は伝統的なスウェーデン王室の色である
・青色は「澄んだ空」

・金色は「キリスト教・自由・独立」を象徴している。

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