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タビナカ体験事業者の新たな勝ち筋 TikTok GOは既存の集客構造を置き換えるか。

2026年5月13日、TikTokが「TikTok GO」を本格展開すると発表しました。

タビナカOTA各社もリリースを出しています。

https://www.linkedin.com/posts/getyourguide-ag_experiences-are-the-primary-reason-people-activity-7459959646611542020-CboM

TikTok GOとは

TikTok GOは、縦型動画による情報密度の高い行き先探しと予約をTikTokというプラットフォーム内で全て完結させる機能です。動画によって心動かされたホテルや体験を、アプリから離脱することなくワンタップで予約することができます。
従来の「SNSで認知し、ブラウザ・OTAで検索・比較する」という分断されたフローを撤廃し、ショート動画による高い熱量をそのままダイレクトな購買行動(予約)へつなげます。

この機能の最大の強みは、参加する三者すべてにメリットが循環する独自のエコシステムにあります。ユーザーはリアルな行き先探しとポイント還元を享受し、クリエイターは場所タグを通じた収益化によって質の高いPR動画を自発的に制作します。その結果、事業者は自社サービスの認知拡大から予約獲得までが自動的に回る集客サイクルを手に入れることができます。

日本では2025年に提供が始まりました。現在、楽天トラベル、Agoda、Trip.com、Traveloka、アソビュー!、KKdayといった大手旅行・体験予約サイトと提携しており、対象サービスは7万件を突破しました。直近半年で予約数は前期比270%増、クリエイター数も130%増と大きく伸長しており、本格的な急拡大フェーズに突入しています。

2026年5月、TikTok GOで何が始まったか

2026年5月、TikTokはBooking. com、Expedia、Viator、GetYourGuide、Tiqets、Trip. comと提携し、米国版で本格的にTikTok GOを展開しました。

これにより、2億人を超える米国のTikTokユーザーに、体験事業者が直接リーチできるようになりました。OTAの商品リストではなく、縦型動画から直接商品を予約できる強力な集客チャネルが誕生しました。

TikTokの強力な集客力

TIkTok GOは、TikTokの非常に強力な集客力を活用することができます。

例えば、TikTokのヨーロッパの視聴者の70%以上と、アメリカのZ世代の60%が、TikTokのおすすめに基づいて旅行を予約しているというデータがあります。
また、日本のZ世代の約半数が「SNSの一般ユーザー投稿」を旅行の情報源のトップに挙げ、エクスペディアの調査でも73%が「インフルエンサーの推奨が予約決定に影響した」と回答しています。

旅行や体験プランの決定プロセスは「検索」から「SNSでの直感的な発見」へシフトしています。
国内客・訪日インバウンドともに、個人旅行化が進行しており、個人客はまずSNSを通じて観光地を相対比較して訪問地を決定し、その上で地域内の体験や宿泊施設を選びます。

つまり、お客様の「ここに行きたい!」という欲求は、すでにSNS上で生まれているのです。
これまで最大の機会損失は、SNSで発見しても、わざわざ別アプリ(OTA)を開いて検索し直すという離脱ポイントがあったことでした。TikTok GOはこの壁を破壊し、旅行客の高まった熱量を冷ますことなくワンタップで直接予約(売上)へと変換できます。

体験事業者にとって、TikTok GOが「ゲームチェンジャー」になる理由

体験事業における最大の課題は、「テキストや静止画では、その場所の空気感や体験の本当の楽しさが伝わりきらない」ことでした。TikTok GOは、この課題を根本から解決します。

「比較検討」から「直感・衝動買い」へのシフト

従来のOTAや検索エンジンでは、ユーザーは「価格」や「口コミの星の数・評価」で他商品とシビアに比較していました。
OTAは集客の生命線である一方、レビューの蓄積が検索順位を大きく左右するため、新規参入の事業者には不利な環境でした。また、体験型コンテンツは他社に模倣されやすく、同じ検索結果に並ぶことで価格競争に陥り、利益率が圧迫されるという課題も抱えていました。
しかしTikTokの縦型動画は、「これ面白そう!」「今度の週末行きたい!」というエモーショナルな衝動をダイレクトに刺激します。価格競争から抜け出し、「直感的な欲求」をそのままワンタップで予約に直結させることができるのが最大の強みです。

「体験(コト消費)」とショート動画の圧倒的な相性の良さ

宿泊施設以上に、動きのあるアクティビティ(パラグライダーやラフティングなど)や、モノづくりのプロセス、ガイドの面白いトークなどは、ショート動画と抜群に相性が良い商材です。体験事業者が提供する「非日常の熱量」を、最も劣化させずにユーザーへ届けられます。

顧客とクリエイターが「優秀なマーケター」になる

TikTok GOには、クリエイターが場所タグを介して収益化できる仕組みがあります。これにより、影響力のあるクリエイターが「自発的に質の高いPR動画を作ってくれる」インセンティブが働きます。また、一般の参加者が投稿するUGC(ユーザー生成コンテンツ)も、タグ付けされればすべて予約への入り口に変わります。
サービス提供側の視点において、TikTok GOの最も重要な意義は、OTA依存の集客から「自社コンテンツ主導の集客」への脱却です。制作した/された動画群は、そのまま「直接的な販売チャネル」として蓄積され、中長期的なビジネス資産を構築することが可能になります。

まとめ:集客の主導権を取り戻し、「熱量」をそのまま売上に変える次世代の予約インフラ

TikTok GOの登場は、旅行・体験業界における「検索して比較する状況」から、「直感で惹かれてそのまま予約する購買行動」へのパラダイムシフトを意味しています。

最大の価値は、価格やレビューの数でシビアに比較されるOTAのリスト型競争から脱却できる点にあります。ショート動画が持つ圧倒的な情報量とエモーショナルな熱量を、一切冷ますことなくダイレクトに予約へと直結させることで、体験事業者が本来持っている「非日常の魅力」をそのまま売上に変えることが可能になります。

TikTok GOへの参入は、単なる予約チャネルの追加ではありません。自社の魅力が詰まった動画やクリエイター・ユーザーによる発信を販売チャネルとして蓄積し、集客の主導権をプラットフォームから自社の手へと取り戻すための、重要な戦略になります。

参考
TikTok公式:
https://newsroom.tiktok.com/introducing-tiktok-go
Skift:
https://skift.com/2026/05/12/tiktok-go-travel-booking-social-media/
GetYourGuide:
https://www.getyourguide.press/blog/getyourguide-partners-with-tiktok-go
トラベルボイス:
https://news.yahoo.co.jp/articles/8e8579d86dcd6534bcdbef3051c5d384f125f4aa

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