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76. 下僕並べ

 独裁者たちの間で『下僕並べ』という遊びが流行っている。民を下僕呼ばわりし、言うことを聞かせようとする。汚いやり口で、今日もムリヤリその数を増やし続けている。歴史はまた繰り返されようとしている。

 彼らは民を城の周囲に並べ、その数を誇示し合っている。実に下品な遊びだ。城の中では連日連夜の宴が催されており、その声音が垂れ流される。民は、酷暑の日も嵐の日も荒れた野に放って置かれたままでいる。

 刺すような強い日の光と殴りつけるような大雨に連日曝される民を見ながら、支配者たちは酒を呑んでいる。「あっつい日の酒はうめぇよな〜」すべての希望が干上がろうとしていた。

 明け方、支配者たちはミシミシという音を聞いた。「何ごとだ?」音だけじゃなく揺れもある。「地震か?」慌てて外に逃げようにも扉は動かない。思想という根を張り、理想と知性という枝葉を大きく伸ばした下僕たち、いや原木たちが城に絡みつき、今まさにひっくり返そうとしていた。

#毎週ショートショートnote #下僕並べ

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