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47. 最低二万里

 彼には何もなかった、謎の自信以外。東京で一旗上げてやる、思いつくのはホスト。彼の頭はそれくらい。"俺だったら昇りつめれる"だがどう潜り込む?
 上京後、彼は何日もあてなく街を彷徨った。自分がどこにいるかわからない、段々そんな感覚へトリップした。上京して何日経つ?またもトリップしかけた頭もたげて見つけたのは、"Travelers' High"というアースカラーのネオンがチカめく看板。
 あまりぽくない看板だったが、すぐそこがホストクラブとわかった。扉に貼り紙"経験者求ム。最低二万里"、彼は感動した。流石東京、ニッチなニーズにも程があるぜ。
 彼は迷わず扉を開け責任者を呼んでもらい興奮し捲し立てた、万里という二人の女性との交際を。チーフが勘違いに気づかないほど、彼の経験談は壮絶であり濃密で人を魅きつけた。話を聞き終える頃には世界を二周旅した気分になった。「明日から来い」こうして彼の第何章目かの人生(たび)が始まった。

#毎週ショートショートnote #最低二万里

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