36. 噂話製粉所
噂話、好きな人もいれば嫌いな人もいる。そのどちらも共通して訪れる所がある、それが噂話製粉所。好きな人も嫌いな人も、それぞれの理由で噂話を粉にしてもらいに行くのである。
好きな人には堪らない、その味。蜜にも鴨にも例えられるその味をさらに旨く味わおうと食し方を追求した結果、粉にして風味を引き出し菓子や麺など好きなものを作り楽しむという人たちがいる。病みつきになったら堪らない。
嫌いな人はというと、自分の美学に則しそれを嫌いというより憎んでいる。それが誰かを傷つけるより先にそれを粉々にし、より良い世界を作るための教訓という肥料へと変えていく。
好きな人の手に渡ってしまっても心配することなかれ。噂話の消費期限は七十五日、それ以上楽しもうとするとあたってしまい、自分が苦しむことになる。大変なのは製粉所の従業員、粉が鼻に入ってくしゃみが出て、「噂されてんじゃないの〜?」と言われてもどういう気持ちになればいいかわからない。
