「霊感が強い人」の正体。自律神経視点から見てみました
さて、世の中に霊感があるという人は、一定数います。
いわく、あの場所に入ったとたん空気が変わった・ご先祖様の因縁が・誰もいないのに視線を感じるなど、他にも、われわれ整体師などからみれば少し羨ましい、患部に触れただけで不調を治すなんて人の話も聞きますね。
それらを胡乱とするのかどうかは置いておくとして、当院にもそう自称する方が来院することは、案外少なくないのですが、どうにも「霊感が強い」と語る人の体は、総じて過度な緊張状態になっている気がします。
そりゃあ日々、霊的なものと関わっていれば体も硬くなろうというものでしょうが、それにしても緊張が過ぎる印象です。
少し寄せつつ整体的に言うならば、感覚の入力が人より多く開いていると表現できます。
タイトルに正体、と書きましたが、否定しているわけではないということは、この先を読んで頂けたら共感して頂けると思います。
「感じすぎる体」で起きていること
まず、自律神経には、外部の情報を処理するだけでなく、体の内側の状態を脳に報告し続けるという働きがあります。心拍、内臓の動き、筋肉のわずかな緊張の変化等々、こうした信号を処理する能力を「内受容感覚(interoception)」と呼びます。
この感度が高い人は、自分の体の変化だけでなく、他者の体が発している微細なシグナルをも、無意識に読み取ることがわかっています。
呼吸のわずかなリズムの乱れ、目の周囲の筋肉のこわばり、声のトーンの微妙な変化など実に細かい揺らぎを察知するのです。
これらは通常、意識にのぼるほど大きなものではないのですが、こうした情報は確かに空間に存在していて、感度の高い人の神経系はそれをきっちり受信してしまうのですね。
例えば「なんか、この人怖い」という感覚がありますね。この現象は自律神経が相手の緊張を先に読んで、体に教えているとも考えられます。
視点を変えてこのことを考えると、霊的な感覚と神経系の感覚は、ひょっとして似てるんじゃない?同じ現象を別の言葉で言い表しているのでは?という可能性が顔を出してきます。
「場の雰囲気が悪い」はなぜ起きるか
「あの部屋に入ると気分が悪くなる」という体験も、同じ文脈で読めます。
空間には、そこを使ってきた人たちの痕跡が残ります。照明の設定、換気の具合、家具の配置による視野のひらき方などがあげられますが、これらが積み重なって「その場の空気」が作られるわけです。
そして高感度の神経系を持つ人は、そこに足を踏み入れた瞬間、これらの情報を受け取り、脳がそれを処理しきれないと「なんか変だ」という形で意識に立ち上がってきます。
その感覚にハッキリとした答えは見つからず、かと言って放置も出来ず人は名前をつけます。
それが、ある人にとっては「霊」であり、ある人には「自律神経の反応」となるのではないでしょうか。
そして感じている現象・実感自体は、確かに存在していますし、どちらかが正解という単純な二元論にはしたくないなと個人的には思うところです。
過緊張と霊感は、セットで来ることが多い
交感神経が優位になりすぎると、感覚器の感度が上がりますが、そもそもこれは、危険を察知するための生存機能であり、暗がりで音に敏感になるのと同じ仕組みです。
人がまだ野生の時代、この感度の高低が生死を分ける重要なファクターなのですが、現代社会においては少し不利に働いてしまいます。
まず、常にこの高感度の状態にある人は、他の人がスルーするような微細な刺激を拾い続けます。街中の雑音に始まり、人の気配、視線、音、においの変化、これは大昔の自然界から比べると、膨大な量の情報だということは想像に難くありません。
そして、いわゆる霊感が強い(感度の高い)人は、それだけ多くのものを日常で受け取り続けている人でもあります。
感じすぎる体へのケア
言うまでもなく、これだけ受け取り続けていれば、体が疲れないわけがありません。
もともと持っている感度の高さを下げることはかなり難しいでしょうし、その必要もないと思っています。とは言え自身を潰さないよう、受け取った分を処理する時間を、意識して作ることは必要ではあります。
· 人が多い場所のあとは、一人でいる時間を意図的に作る
· 足の裏を床につけて、自分の重さを感じる(グラウンディング)
· 深くゆっくり吐く呼吸を、10回繰り返す
· 入浴後に、体の感覚に意識を向けながらゆっくり横になる
これらは感度を下げることではなく、体が処理しきれるだけの隙間や余裕を作ってあげることが目的です。何を感じているのかは、当人にしかわかりません。更に言えば、超常的な能力を持つ人もいるでしょう。
が、どちらにせよ霊感にしろ緊張にしろ、刺激を受け過ぎた体には、休息が必要なんだとは思います。
霊感にしろ緊張にしろ、刺激を受け過ぎた体には、休息が必要なんだとは思います。
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