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自律神経を整えたいなら、深いため息をするのだ

ため息のお話です。
一般的にため息は、好ましく思われる行動ではないという、印象があると思います。例えば、ため息をつくと幸せが逃げるという言葉に、それが集約されているのではなかろうかと思うわけです。

もちろん時と場所によるのでしょうが、実社会において仕事中あからさまなため息などしようものなら、「やる気がないなら出ていけ」と叱責されかねません。

それほどネガティブな印象のため息ですが、こと生理・神経的な視点からみると真逆の印象に変わってきます。

ため息の正体

人は緊張や集中が続くと、無意識に呼吸が浅くなり、胸式呼吸と呼ばれる状態になります。

この、胸だけで小さく呼吸を繰り返す状態が続くと、体内の二酸化炭素濃度が上がってしまうので、脳は「これはいかん、換気が必要だ」と判断するのですが、それを実行しようと自動的に起きるのが、深いため息なのです。

つまりため息は、体が自分で行う自律神経をリセットするための動作なのです。意識してやっているわけではなく、体・神経がそれを必要と判断し勝手にやっている自浄作用行為なわけです。

と考えると、無意識にため息がでたときは、自分の体が平時とは違う状態になっているなと判断する材料にもなるのですね。

吐くことが先、吸うことは後

長いこと来院された方達と関わっていると、呼吸に対する認識の違いに気付くことがあります。

呼吸というと「深く吸う」ことを意識する人が実に多い印象なのですが、自律神経的には順番が逆なんですね。
しっかり吐くことで、自然と次の息が入ってくるという感覚を知っておいて貰いたいのです。

息を吐くことで横隔膜が動き、副交感神経への切り替えスイッチが入ります。

吸う息は交感神経を、吐く息は副交感神経を優位にします。
ため息は長く吐く動作を行えるので、体にとってよい行為と言えるんですね。

逃げるのは幸せではなく、緊張

ここまでのお話でわかるように、ため息が出るということは、それだけ緊張や集中が続いていたということです。

そして積もり積もった緊張は、ため息と共に抜けていきます。つまり、逃げているのは幸せではなく、体に溜まった過度な緊張です。
そういった観点からみると、むしろため息が自然に出ない人の方が、心配かもしれません。神経系が緊張しきって、リセット動作すら出なくなるほど、ガチガチになっているのかもしれません。

意識的にため息をつく練習

仕事の合間、信号待ち、寝る前。

ため息はただ息を吐くだけの行為なので、どこでもできます。
口を少し開けて、「はぁ」と声に出しながらゆっくり吐く。吐ききったところで、自然に鼻から息が入ってくる。それだけで構いません。

ただ、そこに他人に対する侮蔑など特定の意図が入ると、意味合いが変わってしまうので、そういったポーズとしてのため息はやめて下さいね。

たちまち嫌われてしまいますよ。
 


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