これで差がつく!授業の指名方法を完全攻略|はじめての学級経営㉕
この記事は…
✅授業中、同じ子ばかりが発言してしまう…
✅指名するときに、どう工夫したらいいか分からない…
✅子ども主体の授業にしたいけど、指名方法に自信がない…
こんな悩みや疑問を解決します。
学級経営の中でも、毎日の授業に必ず登場するのが 「指名の場面」。
たった1人を指すその瞬間が、クラス全体の雰囲気や学びの深まりを左右します。
特に、
💭「発言が偏る…」
💭「子どもが受け身になってしまう…」
という悩みがあるとき、ただランダムに指名するだけでは、根本的な解決にはつながりません。
本記事では、授業で使える代表的な指名方法5選や、そのメリット・デメリットを分かりやすく紹介します。
最後まで読むと、子どもの発言意欲を引き出し、授業の質を高める指名の技術が手に入ります。
この記事を読むと…
✅授業で使える多様な指名方法を学べる
✅それぞれのメリット・デメリットが整理できる
✅子どもの主体性を育てる指名の仕方が分かる
\学級経営を一から体系的に学べる!/
▼はじめての学級経営シリーズ📚▼
※シリーズの全記事が収録されています。
▼「授業のつくり方シリーズ」記事一覧はこちら▼
<目的>授業の指名方法
具体的な指名方法とその技術を体系的に整理し、授業で実践できる力をつける
<要約>授業の指名方法
この記事では、代表的な指名方法5選+使わない方がよい指名2選を紹介します。さらに、指名を工夫して挙手を増やす方法や、相互指名・意図的指名・指名なし発表の導入法までを解説します。最後には、子どもに指名の役割を委ねる方法にも触れます。これを読めば、授業中の「発表が止まる」「同じ子ばかり答える」といった悩みが解決し、クラスの学び合いが生まれる授業づくりをするためのスキルが手に入ります。
1.代表的な指名の仕方5選

指名方法のレパートリーを増やそう!
授業で子どもを指名する場面は毎日のようにあります。
ですが、意外とその方法について詳しく学ぶ機会は少ないですよね。
ここでは、
✅授業で使いこなしたい5つの指名方法
✅あまりおすすめしない2つの指名方法
を解説しています。
⑴【難易度別】指名方法5選

若手のうちに身につけたい5つの指名方法はこちらです↓
①【初級】挙手指名
②【初級】グループ指名
③【初級】相互指名
④【中級】意図的指名
⑤【上級】指名なし発表
一つずつ紹介します。
①【初級】挙手指名
1つ目は指名方法の超王道、挙手指名です。
若手ベテランを問わず学校現場で最もよく使われている方法になります。
【挙手指名とは?】
<主な活用場面>
発問や問題の答えを発表するとき
<指名方法>
挙手をしている子どもをそのまま指名する
<◎メリット>
発言意欲のある子どもを選べる
<▲デメリット>
発言が偏りやすい
慣れてくると「いつも同じ子が手を挙げている…」という状況になりやすいため、他の方法と組み合わせることが大切です。
今回は指名方法のバリエーションを紹介しています。
ですが挙手指名では、【何を聞くか】も重要になってきます。
例えば、知識を問う場合。
基本的には「知っている子」だけが手を挙げます。
対して、立場を問う場合を考えてみましょう。
「あなたはAの立場ですか?Bの立場ですか?」
「Cさんの意見に賛成ですか?反対ですか?」
このような問いかけの場合、「AかBか」の選択を問われていることになるので、
知識の有無に関わらず、その場で考えたら挙手をすることができます。
このように問いにバリエーションをもたせることで挙手を促す工夫があります。
②【初級】グループ指名
2つ目は班や同意見のグループを指名するグループ指名です。
【グループ指名とは?】
<主な活用場面>
班活動や話し合いの後
<指名方法>
班・グループを指名し、代表者が発表する
<◎メリット>
・グループ内で話し合う動機づけになる
・間接的に多くの意見を共有できる
<▲デメリット>
一人ひとりの全体発表の機会が減る
グループ指名を前提に話合いを進めることで、
・グループで意見をまとめる
・班で発表者を決める
と話合い活動を進める動機付けになります。
③【初級】相互指名
3つ目は子ども同士で指名し合う方法、相互指名です。
【相互指名とは?】
<主な活用場面>
多くの意見を素早く集めたいとき
<指名方法>
発表した子が次の発表者を指名する
<◎メリット>
時間内に多くの発表が可能
<▲デメリット>
教師の意図しない順番・内容になる
相互指名は短時間でたくさんの意見を列挙したいときに使える手法です。
ただ、ノールールで導入するとトラブルが起きたり、返って時間がかかったりすることがあるので注意が必要になります。
導入方法については次の章で解説しています。
④【中級】意図的指名
4つ目が、意図的指名です。
ノートやタブレットに書かれている意見をもとに教師が意図をもって特定の子供を指名します。
【意図的指名とは?】
<主な活用場面>
全体交流の前後など
<指名方法>
机間指導で拾った意見を踏まえて指名
<◎メリット>
授業の流れをつくりやすい
<▲デメリット>
教師が事前に子どもの意見を把握しておく必要あり
意図的指名は「全体交流の一人目」を決めて話し合いの流れをつくりたいときに効果的な手法です。
全体交流のすべてを意図的指名で進めてしまうと、予定調和でつまらない授業になるので注意が必要です。
意図的指名を有効活用して授業をデザインする方法は「2.これで差がつく!指名方法の技術」で詳しくお話します。
⑤【上級】指名なし発表
5つ目は指名なし発表です。
自分たちでタイミングを見計らいながら、次々と発表をしていきます。
【指名なし発表とは?】
<主な活用場面>
・考えを広く共有したいとき
・感想を発表するとき
<指名方法>
発表目的を明確にし、子どもが自発的に立って発表する
<◎メリット>
子ども主体の学び合いが実現しやすい
<▲デメリット>
導入の難易度が高い
指名なし発表を導入すると、
◎自分から起立して意見を伝える発信力
◎他の子とコミュニケーションを取って発表順を決める調整能力
が鍛えられ、子どもがグングン成長します。
⑵授業であまり使いたくない指名2選

ここまで代表的な指名方法を5つ紹介しました。ここでは一度、根本的な問いを考えてみます。
そもそもなぜ指名発表をする必要があるのでしょうか?
意見の集約はICTで代用できる時代です。指名する行為がなくても授業は成立はするかもしれません。
それでもわたしは、指名発表は必要だと考えています。
というのは、先ほど紹介した5つは、どれも次の2つの条件のいずれかを満たしているからです。
①自分から意思表示をする
②議論を前進させる発言をする
社会では自分から意思表示をしなければ自分の主張はなかったことになります。
待っていたら誰かが自分の意見を聞いてくれるという場面ばかりではありません。
社会で生きていくためにも、教育の場で
自分から意思表示をする
という経験をしておきたいものです。
対して、
①ランダム指名
②列指名
の場合は、そこに自分の意思が介在しません。
そのため、自分の意見を全体に伝えることが罰ゲームのような感覚になっていく傾向があります。
①ランダム指名
くじや数字遊びなどで発表者を当てる方法です。
自分が学生だった頃に、このような光景を一度は見たことがあるのではないでしょうか。
「今日は10月15日だから…足して25番。」
「出席番号25番は…浜田!」
「問2の答えは?」
わたしが生徒側でこのランダム指名を受けていたときは、
💭「(今日は10月15日だから、どうやっても28番にはならなさそうだ。よかったぁ)」
と心の中で日付をいろいろと計算してみて、自分の出席番号にならないかどうかを確かめていまた。
勉強というのは誰しも「分からない・知らない・できない」ところからスタートします。
ランダム指名というのは、そのような本人の状態や意思を完全に無視した指名方法です。
ではなぜこのような指名方法をする先生がいるのでしょうか?
わたしは次のように考えています。
✅誰も手を挙げないことを恐れて逃げている
✅Q&A形式の授業になっている
生徒側でランダム指名を受けていたときには気付けませんでしたが、教師として授業をするようになり、
「当時の先生はこんな感情があったんだろうな」
と実感するようになりました。
決して、ランダム指名をすることが悪いわけではありません。
先生だって人間です。失敗を恐れる気持ちや楽な方に逃げたくなる気持ちはあります。
ただそこで、【何のためにこの手段を取っているのか?】と立ち返ることは必要です。
もしそれが【子どもに意思を問うことへの恐怖】や【子どもが主体的に参加したいと思うような授業づくりからの逃避】なら、それは改めた方がいいでしょう。
子どもを教え、育てることが教師の仕事です。
とはいえ、ランダム指名をしてもいいパターンもあるにはあります。
小学校低学年などのクラスでほとんど全員がいつも挙手するようなクラスの場合です。
いつも先生が指名していると「先生は○○さんばっかりあててる!!」となってしまうことがあります。
教師は意図していなくとも指名による偏りが出ているように見えているということです。
これを回避したい場合に、くじ引きで指名するという手段は有効ですね。
②列指名
列や順番で答える方式が「列指名」です。
よく言われる列指名のメリットは、
・意見のサンプルを集める
・発表までの心の準備ができる
・「みんなが発表する」ことでプレッシャーを弱める
・「パス」できる安心感がある
これは確かにその通りだとは思います。
ですがこれらのメリットは、別の方法でも生み出すことができます。
「意見のサンプルを集める」ことに関しては相互指名があります。
指導は必要になりますが、子どもが自分の意思で挙手をする分、受け身で指名される列指名よりは教育効果が高いと考えられます。
また、ICT活用も有効です。
2020年以降はGIGAスクール構想によって、一人一台端末が実現、教室のICTも充実してきています。
意見のサンプルを集めたり、意見を表明することのハードルを下げたりすることはは、ロイロノートなどのツールでより効率よくできるようになりました。
ただし、発表が苦手な子どもに「次は自分の番」と分かる安心感を与える目的で使うなら有効です。
あくまで「自分で意思表示をする」の前段階として発表を経験させたい場合にはなりますが!
2.これで差がつく!指名方法の技術

授業で使える指名技術を身につけよう!
ここまでは指名方法について整理してきました。
が、ここからが本番です!
この章では、それぞれの指名方法の効果を最大限まで高める技術を5つのトピックに分けて解説します。
・挙手を倍増させる5つの工夫【挙手指名】
・相互指名の欠点を補うルール【相互指名】
・意図的指名で話合いを盛り上げる方法【意図的指名】
・指名なし発表の導入方法【指名なし発表】
・指名技術の究極形「司会指名」【new!】
教室でやってみて効果が高かった方法のみ厳選して紹介します。
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