【京都歳時記】十二月遊ひ 十一月

もみぢの色も、やうやううつろひ行て、霜月のころは、木ずゑもあはれなり。しもばしら すさまじきまで 立ならびて、いとしろうみゆるも、又をかし。

大うちより、民の家々まで、庭火をたきて 神をいさむる事も、故なきにはあらず。むかし、あまてる大神、御おととの すさのおのみこと にうらみ●ふことありて、あまの岩戸に こもりたまひしに、国のうち とこやみとなれりけり。

思兼 のみこと、はかり事をめぐらして、あまのかこ山の まさかきに、八咫 のかがみをかけ、庭火をたきて、八百万の神たち、岩戸のまへにむらがりて、かぐらをそうし、まひあそび給ひしかば、あまてる大神、岩戸をひらき出●しかば、人のおもてしろくみえけるより、あなさやけ、あなおもしろと、諸神申させたまひしより、庭火ははじまりて、いまにつたはる事也かし。

冬の日は 木くさのこさぬ 霜の色を
はがへぬ枝の 花ぞさかふる

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Photo by mominaina
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