【絵本福寿草】(1)福寿草/春菊/すみれ/なづな/めなもみ

『絵本福寿草 3巻 [1]』
ふくじゆさう 元日草
●しあれは 岩戸ひらくや 福寿草
𦾔徳


しゆんきく カウライギク
六月菊 『救荒』
淵明が 留主事なれや 春のきく
※ 「淵明」は、六朝時代の東晋の詩人 陶淵明。『飲酒』の詩がよく知られています。
※ 「留主事」は、主人が留守の間に飲食などをすること。留守事。春菊を、秋の重陽の節句(九月九日 菊の節句、菊花酒)になぞらえたものと思います。

色しろ、或は、芲片のはし匂物あり
すみれ
スマウトリグサ カキサウ コマヒキクサ
紫花地丁 『本綱』 菫菫菜 『救荒』
『万葉』
春の野に すみれつみにと こし我ぞ
野をなつかしみ 一夜ねにける 赤人
※ 「スマウトリグサ」は、相撲草。
※ 「コマヒキクサ」は、駒引草。
※ 参考:『発句案内:四季部類』(国立国会図書館デジタルコレクション)

こきむらさき、或は、うす紫の品々あり

なづな シヤミセングサ
薺 『本綱』
『万葉』
足曳の 山田の沢に ゑくつむと
ゆきけの水に ものすそぬらす
※ 「ゑく」は、ゑぐ。慈姑や芹に似た植物の名前ですが、何であるかは諸説あるようです。参考:『ことばのはやし : 日本大辞典(ゑぐ)』(国立国会図書館デジタルコレクション)
※ 「足曳の…」の歌は、こちらの歌のようです。
君がため 山田の沢に ゑぐつむと
雪消の水に 裳の裾濡れぬ
参考:『雅言集覧 巻之24 増補』(国立国会図書館デジタルコレクション)

めなもみ
稀薟 『本綱』
めなもみを 是しれ つれ/\草の中
豊●
※ 「是しれ」は、是知れと思われます。
※ 「つれ/\草」は、つれづれ草。『徒然草』の第九十六段に「めなもみ」の記述があります。『徒然草:校註』(国立国会図書館デジタルコレクション)
※ 参考:『俳諧歳時記栞草 春・夏の部 増補改正(めなもみ)』『和漢雅俗いろは辞典(なもみ)』(国立国会図書館デジタルコレクション)

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この作品に引用されている文献については、こちらの note を参照してください。 → 【絵本福寿草】文献まとめ
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