見出し画像

【絵本福寿草】(18)まくはふり/そらまめ/ひめゆり/てうじさう

出典:国立国会図書館デジタルコレクション『絵本福寿草 3巻 [2]

まくはふり
甜瓜 『本綱』

そのゝふり かきほのすもゝ よむ哥も
  沓冠には 遠通すへきか
        従一位公通公

五月 ハナ黄 チイサク先尖リ也

※ 「まくはふり」は、まくわうり。真桑瓜まくわうり
※ 「そのゝふり」は、誤読しているかもしれません。
※ 「かきほ」は、垣穂かきほ。垣根のこと。藤原為家に「きえかての雪と見るまでやまかつのかきほのすもも花咲きにけり」という歌があります。参考:『芸術資料 第一期 第十二冊』(国立国会図書館デジタルコレクション)
※ 「哥」は、歌。
※ 「沓冠」は、和歌の折句おりくの一種。各句の初めに、物の名前などを一字ずつ置いたもの。くつかぶり。
※ 「遠通」は、誤読しているかもしれません。
※ 「従一位公通公」は、江戸時代中期の公家、正親町おおぎまち公通きんみち。正親町従一位公通卿。


そらまめ
蠶豆 『本綱』

 空豆の 花咲にけり 麦の緑
         孤屋

四月 ハナ粉ニテヌリ セウヱンジグマ
葉ハ浅ミトリ

※ 「孤屋」は、江戸時代前期の俳人 小泉こいずみ孤屋こおく。「空豆の…」は、俳諧集『炭俵』に収録されています。
※ 参考:『炭俵・続猿蓑抄』『芭蕉全集』(国立国会図書館デジタルコレクション)


出典:国立国会図書館デジタルコレクション『絵本福寿草 3巻 [2]

ひめゆり
山丹 『本綱』
 夏の野の しげみに咲る 姫百合の
    しられぬこひは くるしきものを
          坂上良女

四月 イロベニ

※ 「坂上良女」は、大伴おおともの坂上郎女さかのうえのいらつめ。奈良時代の女流歌人。


てうじさう
テウジザクラ  シゲンジ

  ともしつる 丁子かしらや 草のはな

四月 花ウスガキ
葉ハ花過テ出ル

※ 「丁子かしら」は、丁子頭ちょうじかしら。灯心の燃えさしの先にできる丁子の実のような塊のこと。これを油の中に入れると貨財を得られると言われたそうです。参考:『大日本国語辞典 巻3(丁子頭)』(国立国会図書館デジタルコレクション)



この作品に引用されている文献については、こちらの note を参照してください。 → 【絵本福寿草】文献まとめ

筆者注 ●は解読できなかった文字、□はパソコンで表示できない漢字を意味しています。
新しく解読できた文字や誤字・誤読に気づいたときは適宜更新します。詳しくは「自己紹介/免責事項」をお読みください。📖