見出し画像

淡い恋の記憶

初めての恋なんて、覚えているようで覚えていない。

あなたの初恋はいつですか?

そう聞かれたら、幼稚園の頃の幼馴染の名前を挙げるけれど、本当にその彼のことを好きだったのかどうかは、わからない。

幼馴染なのだから、小説や漫画の中の世界のように、せめて中学高校まで一緒だったのなら、恋に発展することもあったのかもしれない。
だけど、私の記憶の中の彼と一緒に過ごした最後の時間は、小学校一年生だった。

本当の恋とか、誰かを好きになって涙したり、切なくなったり、そういう感情を小学校一年生で持っていたのかと問われれば、少なくても私はノーだ。
初恋の記憶は薄れるばかりで、深まることはない。なんなら、幼稚園の卒園アルバムを開かなければ、彼の顔を思い出すこともない。

SNSを普通に使うようになってから、たった一度だけ、あるSNSで彼の名前を検索したことがある。
決して珍しい名前ではないし、たくさんヒットした。それこそ、男らしい名前でもないので男女関係なくヒットした。
そしてそれで、私の初恋は終わった。

母親同士が仲がよかったから、本気で繋がろうと言う気持ちがあれば、簡単に繋がれる。
だけど、淡い初恋にそこまでの絆はない。

あれは初恋だったのか?
その答えはきっとわからない。
だけど、苦しくて泣いたり、切なくて苦しかったりする記憶のない初恋でよかったと思う。

それでも信じてる。
七海ちゃん、結婚しようねと言ってくれたあなたのあのときの言葉に嘘はなかったこと。

私のたったひとつの初恋の記憶。


参加しています。

2021.8.10

画像1


いいなと思ったら応援しよう!

百瀬七海 いつか自分の書いたものを、本にするのが夢です。その夢を叶えるために、サポートを循環したり、大切な人に会いに行く交通費にさせていただきます。