【博物館】明石市立天文科学館
2024年5月25日
姫路出張が一段落したところで、ライブを見るために後泊。
フレックスな上司の判断での関西滞在OKに助けられつつ、以前から行きたいな〜とぼんやり思っていた明石天文科学館が姫路から近いことも手伝い訪問。
子どもの頃から天文分野は好きであり、最近の航空宇宙分野のニュースも好きなのでこの日本標準時の土地にある天文館に惹かれるのも無理はない。
明石市は経度135度が通る自治体ということで、日本の標準時を司る街としてそういった科学分野に力を入れているといったところがよくわかる科学館であった。

また日本で稼働しているプラネタリウムの中で最古の機体が動いている場所としても有名であり今回の訪問はそれを見に来たと言っても過言ではない。
公の科学館なのでかなり安い入場料700円を支払いその日のプラネタリウム入場券を1枚分頂く。
プログラムは午前中の2本は子供向けプログラムであったので、午後一番のフォーマル(?)な天文プログラムを選んで整理券をもらう。
天文科学館と銘打たれた通り、星の運行から始まり、それを元にした暦、そして暦から導き出される時刻という概念を包括した展示で、天文台から家庭の時計までといった様相で非常に楽しめた。

館内は円形の形で、好きな箇所から回っていくような構成となっていた。
まずは『時』から。

この日本標準時を受信して管理する機会をきちんと2台の体制で管理し、冗長性をもたせたうえでこの館内の時計は管理されている。との説明だったけどたしかに正確な時刻は大事だけどすげぇ維持費じゃない?って思ってしまったのはナイショ。
そう思うとインターネット経由で、電波時計経由で、時報のサービスで、そしてラジオで。というように手軽に全く正確な時刻を知ることができるというのは進んだ文明の証でもあるのだなぁ。と。
日本の不定時法の紹介とともに、明治期、文明開化に合わせて標準時を制定する際に、日本の東経135度というのが、世界協定時刻のグリニッジの経度0度からちょうど9時間分という位置のため選定された理由となった。
更に日本という横長の列島において西過ぎない、東過ぎないという理由からも135度という位置が選ばれたようだ。

次は天文という分野については太陽をはじめとした基礎的な太陽系の話をしっかりと展示。
各惑星の公転運動を見ることのできる模型はなかなかに大仰でとてもおもしろい展示だった。
また、太陽観測についても館内のスクリーンに現在の太陽がスクリーンに大写しになっていたのは笑ってしまった。
太陽の調子が良ければフレア、プロミネンスなどを生中継で見れるというのだから面白い。

この日は記憶に新しい、黒点の活動期と重なり、解説のスタッフさんも面白そうに太陽についてのレクチャーをなされていた。
もう少し早ければその活動期の太陽黒点の密集も見れたのかも。
またこの日は晴天ということもあり天文台の開放が行われていた。


学芸員さんが太陽スケッチを毎日取ることは無いのだが、先の館内でもスクリーン投射していたようにこういった形での記録などはされているそう。
こういった観測手法とかを見せてくれるのは非常に楽しい。
この開放イベントには二回も行ってしまったのだが、二回目は昼間のカペラを観測するように望遠鏡が調整されていた。
本当に水蒸気の無い晴天の場合はこうして肉眼では見ることの出来ない星を見せてくれることもあるらしい。
自分の場合、今回はカペラに調整されていたようなのだが、ピンが外れてしまい残念ながら見れなかった!
館内は他にも、日本のロケットの技術史や宇宙探査、惑星探査の技術史、そして隕石の展示などもあり、宇宙科学館としては非常に質実剛健な展示でたのしい。隕石に触ることもできる展示もありなかなかに頑張っている。

そして企画展が行われていたのだが、この企画展のテーマが「食」の展示でこれもまたなかなかにニッチな展示であった。
食とは言ってもご飯を食べることではなく、星の運行上発生する日食、月食を代表とする、天体と天体が天球面上で重なり合う現象のことを指している。
日食を代表に、月食、惑星食、果ては惑星の太陽面通過、なども紹介されていて、館長直々に日食の観察に向かったときのお写真なども飾られていてとてもおもしろかった。

昼行性動物の活動が鈍る、夜行性動物が活動的になるという
軸からややずれた、ホモ・サピエンス特有の行動が見られる。
そして最後はプラネタリウムの観覧だが、最古のプラネタリウムを取り扱っているということもあって、プラネタリウムの歴史、技術史、そしてその天体の運行を正確に示すための技術などもふんだんに盛り込まれた待合室で、それを見るだけでも非常に楽しい。
歳差運動の紹介、プラネタリウムにゴテゴテついているこの機構が何を指し示すのか。といったところも詳細に紹介されていた。

プラネタリウムの今回の投影は南十字星を探して日本を飛び出し、南へ南へ向かうという内容。
こういった科学館のプラネタリウム、アホな感想なんだけど「科学館!してる!」っていう感じで非常にいい。近場にあるからまたちゃんと行こうかなぁ。って気にもなった。
近くにメガスターあるんだよね。


と、解説員さんの時を思わせる一言がよかった。
プラネタリウムを見終えて館内も回りきって、大満足。
町中で手軽に子午線を感じ取れるスポットもあり、時の博物館として、時の街として非常に面白い科学館だった。
以上。




