エッセイって、ぜんぜん気取ってるものじゃなかった
エッセイという言葉は、中学生の時に知りました。
たぶん、学級日誌に書いてあった友人の自己紹介で見つけた、見慣れない言葉だったから覚えてるんだと思います。
カタカナで小洒落た響きだし、音楽でいうとシティポップのような…当時の自分とはちょっと別世界のような。気取ってるようで、くすぐったい印象を持っていました。
それが、まさか20年後に自分が書いてるなんてね…中学生のわたしよ、いつの間にか、"気取った" 大人になってしまったようですぞ〜。
エッセイという言葉の意味を調べるとこう書いてあります。
自由な形式で、気軽に自分の意見などを述べた散文。随筆。随想。
当時もたぶん調べてるんだけど、ピンとこなかった気がする。わたしは、本をあまり読まない子で。漫画ばかり読んでました。「随筆」って言われても、ギリ「国語の問題で見たことあるやつ?」くらいの理解。
さくらももこさんの「もものかんづめ」は、家にあったのだけれど、それがエッセイだとは思っていませんでした。「まる子じゃない方の本」って思っていました。よく考えたら、まる子も漫画だけど、エッセイだよね。
いつから、エッセイが身近なものになったんだろう…
人に見せる日記
まだエッセイという言葉にピンと来ていない頃、実はわたしは「日記のかたちをした誰かのエッセイ」を読んでいたんです。
中学生の頃、インターネットデビューしたわたしは、いくつかのサイトを定期的にチェックしていました。その中に、好きな漫画のイラストを載せたサイトがあって。管理人さんの日記もおまけとして載っていたんです。
「日記って、人に見せるものなんだ…!」
そんな驚きもあって、すでに新鮮でしたが…その日記自体、めちゃくちゃ面白くて。
その人は社会人で、中学生からすればもう十分に大人でした。物の見方がユニークで。たまに涙を流して笑ったものもあって、赤の他人なのに、学校の友達にも紹介したぐらい。
少しして、ブログやmixiが流行りだして。そこから、誰でも自分の日常を気軽にインターネットに公開するようになっていった気がします。
この時期の日記は「友達だからおもしろい」みたいな内輪ネタのような面も。わたし自身も周りに倣うように、日常を投稿していました。
それにしても、なぜ、わたしたちは喜んで自分の身の回りのできごとを書いては、人に伝えようとしていたんだろう。そして、人の身の回りの出来事を、のぞき見しようとするんだろう。
それは、単なる "のぞき見" じゃなくて、自分とは違う誰かの視点で、世界をもう一度見てみたいからなのかもしれないなって。
だから、友人の日記も、体験した共通の出来事を、友人の視点で見られることが、おもしろかったんじゃないかな。
無意識のうちに、お互いの世界のとらえ方を「答え合わせ」し合っていたのかもしれません。
読み手の日常と地続きなのが、エッセイ
同じ読み物だけど、エッセイと小説が違うのって、題材やできごとがとても身近なことなんじゃないかなと思うんです。
小説は、読み手がその世界観に自分をセットしないといけないけど、エッセイは、読み手も書き手も同じ世界にいる。
実際、まる子も、そうだよなーって。サイヤ人なんて襲ってこない、ほのぼのとした日常だもん。
ある時は、「あるある〜!!!めっちゃわかるー!」って共感したり。ある時は、「うっわ、こんなふうに思ったこと、なかったわ!」って驚いたり。
同じ世界に生きている人間同士なのに、その世界の切り取り方、とらえ方がちがうから、おもしろいんだと思います。
エッセイなんて小洒落た言葉に騙されてたけど、実はめちゃくちゃ近寄りやすくて。読み手の日常と地続きなんだなーと、今になって思うんです。
わたしが、エッセイを書く方の人になって…
無理やり作り込んで読む人を感動させようと思わなくても、優等生のように「正しい」結論に持ち込まなくてもいい。自分がとらえた世界のかたちを、そのまま書けばいいと思ってるんです。
「わたしはこう思った」、「わたしはこんなふうに受け取った」
これが、エッセイなんじゃないかって。
読み手にとっては「他人の話」でしかないけれど。書き手の世界のとらえ方を、温度をもって近くで感じられるものだと思います。読んだ体験を通して、より立体的に、世界をとらえられるようになるところが、いいのかなって。
わたしにとっての、いいエッセイは「温度をもった書き手」を感じられるものなんだと思います。
この記事は、夏山りんごさんの記事がきっかけとなり、メンバーシップ「書く部」で話題になった「わたしが思う、いいエッセイとは?」というお題に乗っかったものです。
たくさんの書く部メンバーさんが同じテーマについて記事にしていて。音羽しーなさんが、マガジンにまとめてくださっています🙌
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#書く部のお題で書いてみた
「わたしが思う、いいエッセイとは?」
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