つぶやきの投稿 #15: NHK -- 世界の祭り スペイン・パンプローナ 牛追い祭り
深夜までうだうだ起きていると、深夜枠なのでいずれ何度も再放送されるだろうからその際の録画に回そうかな と思っていたこの番組が始まり、 つい観ていると 私にとって想像以上の発見がありました。

一生に一度は見てみたい世界の祭り。今回紹介するのは、スペイン北部バスク地方のパンプローナで毎年夏に開かれる“牛追い祭り”サン・フェルミン祭。歴史あるパンプローナの旧市街を闘牛と人が全力で疾走。さらに歌と踊りで街中が盛り上がる。熱狂の9日間を、映像と音で余すところなく体感する。

牛追い祭は 単品/一日/一発勝負でなく カトリックの祝祭の様式に則ってきちんと執り行われるんですね。不勉強なのでもっとキャッチーなものかと思ってました。。。
欧州好きの方は NHKプラスで是非。
* * * * *
以上で 旧フォーマットの 『つぶやきの投稿』 は終了。
以下は 長い蛇足 となります。
私がこれまで ”つぶやきの投稿” のフォームから記述・投稿した内容は 「それ自身に意味のある たまたま見つけた情報の共有」 と位置づけ 文字数制限の中で埋草的に言葉を足してたんですが
先日のボタン廃止を逆手に取り 薄い感想を足してみました。
*画像を大量引用してしまいましたが、、、、ダメ?
* * * * *
この番組ではじめに感じたのは 群衆の纏う紅白の着衣による鮮やかさです。
猛牛に追われて肝試し、馬鹿騒ぎ、だけのお祭りでなく ドレスコードがしっかりしてるなんて意外。


街の建物も美しく モダンでパリッとしてる印象です。
もちろん 祝祭開催直前のカウントダウンでは 狭い市庁舎前の一角にぎゅうぎゅう詰めで参加者達は熱狂してましたけど そうクレイジーなことはしでかしておらず 節制が効いてる感じ(サッカーの試合よろしく発煙筒は焚かれていたようですが。。。)


そして この地方ゆかりの楽器(縦笛)を吹く楽隊が祭りの開始を告げますが

その後 市内を練り歩く一群は ドイツ/ミュンヘンのホーフブロイハウスのようなホルンと聞き慣れた音とともに。。。。本当にここスペイン?

もっとスペイン風の楽器を奏でるのかなと思ってたら、、、、ラテンっぽさを感じませんでした。単にグローバリゼーションによる均質化の結果かもしれませんけど。
そんな様子を眺めていると 「ここってイタリア?」 と錯覚しそうになったんですよね。
スペイン/バスク事情に如何に疎いか白状するようなものですが、いや、でも、ほんとに 隠しだてせずに言えば 同じラテンの民でもスペインとイタリアの経済的格差は大きいはずなので。。。
映像の美しさもあり 教会内での 明度鮮やかで厳かな祝祭に臨む参加者や 聖人の像を担いで進むパレードの様子を観ていると、スペインの先入観に組み込まれた ”しょぼい” イメージはどこへ。。。。。(失礼。最近はMotoGPでもテニスでもスペイン勢が目立つので直近20年の国力は上がっているのかもしれませんが。)

ということで 聖フェルミン というお名前なんですね。



バスク地方は産業が強く、好景気と聴いてますので それがこの違和感の源泉?と思い AI執事氏に尋ねると こんな答えが:
バスク地方の好景気は、その独自の経済構造に支えられています。
/強い産業基盤: バスク地方の経済は、鉄鋼、機械、自動車部品などの工業が強い基盤となっています。工業部門がGDPに占める割合はスペイン全体の平均よりも高く、高付加価値製品の生産と輸出が経済を牽引しています。
/研究開発への投資: 企業と自治体が一体となって、研究開発への投資を積極的に行っています。これにより、技術革新が進み、高い競争力を維持しています。
これらの指標は、バスク地方がスペイン国内で最も裕福で安定した経済を持つ地域の一つであることを示しています。独自の財政・税制権を持つという特殊な制度(コンシエルト・エコノミコ)も、この経済的成功に大きく寄与していると指摘されています。
バスク地方は近頃では美食の街をアピールし、観光収入も増えているのを私も知ってはいます。
でも 私が若いころの ”バスク” は 分離独立運動のテロ組織でコワい地域の印象ばかりだったのですが、、、それも時代なんでしょうね。
かつてスペイン人同僚が その組織の略称三文字を公の場で語ると危険、と小声でこっそり呟いてて そうだよね と納得した記憶があります。
*最近は聴くことも少なくなりましたが ”E◯◯” のことです。
それよりも
参加者達の 肝試しを前にした楽しそうな様子。。。。




牛達は暴走している感じでもなく(お付き合いで走ってる感じ?) わざと牛に追われるフリをして楽しんでそうな。。。。胴体を撫でながら一緒に走ってる人も居ますね。おやおやお客さん、ご法度ですぜそれは。

冒頭の写真のように 興奮した牛が立ち止まれば 観衆にとって生命の危機の一瞬が到来するので、全員で走り 人の流れを生み出すことで 協力しながら牛たちを闘牛場まで誘導してるのかも。

ドイツの祝祭で真っ先に名前の上がるだろうオクトーバーフェストでは 酔っぱらいの笑顔はあれど こんなウキウキとした笑顔は経験的に見られなかったです(ドイツ北部で冬に開催されるファッシングというカーニバルはどうか? 生憎見当がつかず。。。)怪我のリスクを前提とした祭りだから ドイツ系の祝祭とはゾクゾク感が違い ジェットコースターが最高点に登っていくまでの 静かな狂気に満ちた笑顔が引き出せるんでしょうかね。(、、、、これを観ていると なんでドイツ語でなくロマンス語を始めに学ばなかったのか と ちょっと後悔。。。。。)
おまけですが
途中 名産のチュロスの生地を押し出す器具を観ることができ、具材を渦巻形に鍋に投入することで 裏表の面を成形し 油で均一に揚げ易くしている工夫に気付かされました。こうやって作るんですね。。。。


様々に立ち上るキラキラした細部から 自分のインスピレーションがあちこちに飛び それらの意味を発掘したくなるこの欧州の祭り、私には一時間の番組視聴程度では収まらない奥行きと幅があります。
調べる楽しみが尽きず、よかった♬




哀れな私 哀れな私
サン・フェルミン祭は終わってしまった
哀れな私 哀れな私
サン・フェルミン祭は終わってしまった
……… !
1月の1日 2月の2日 3月の3日
4月の4日 5月の5日 6月の6日
7月の7日
さあ サン・フェルミン祭だ
パンプローナに行かなくちゃ
靴下を履いて
パンプローナに行かなくちゃ
靴下を履いて

< 補足 >
行き過ぎたPCの擁護者からは遠い私なので書くのを逡巡したのですが 一枚くらい免罪符を買っとこうかな と。へへ。
番組での牛の疾走?を見た感じだと 意外に牛たちはお行儀良さそうに見えました。
一方 私の過去の記憶では 脚だったかを突き刺されて振り回され 重症を負った人の映像が常に浮かんできて 意識の中でこの祭りはクレイジーだ、と刷り込まれています。。。
牛による直接被害の程度は 彼らのご機嫌に依るのかもしれませんね。短期間に 且つ 一時的に毎日1km位走らされ 急に運動強度が上がるんだから 普段の生活パターンは知りませんけど迷惑な話でしょう。。。。
牛飼い達は愛情を持って育てているでしょうから動物を道具のように遇しているとは思えませんけど 牛たちが捻挫などの怪我をしないよう丁重に扱ってほしいと思います。特に 石畳で滑らないか心配。
時の経過による感傷ですが、
闘牛がスペインで大手を振って開催されていた時代を知る世代なので 牛追い祭は闘牛に比べれば残虐性の質が全く異なると感じます。なので牛の酷使にはまあ目を瞑るか、という意識が私の基本にあるのでしょう(=それをケシカランと憤る人には 確かにケシカランのですが。。)
ですが この牛追い祭の様々な催事の中に 闘牛 が含まれているのを知り、ちょっとそれは別の機会にどう、、、、?と感じました(文化的宗教式典的に必然性アリと判断されてるんでしょうかね。)
2012年頃 バルセロナで闘牛場がショッピングモールに改装された姿を目の当たりにし「まさか赤い血潮のスペイン人がこんなにお行儀よく、、、」と唖然としたのを憶えています。
若い時分から耳にした 動物愛護、反闘牛の世論が こうも見事にスペイン文化のひとつの象徴を覆ってしまうとは 驚きでした。
闘牛はマドリードやセビリアでは観戦可能と この記事にありますが スペイン単独の取り組みに留まらず 欧州委員会の方針もあり動物愛護は嫌が上でも強化されていくのでしょう。
この先 牛追い祭も 猛牛の扮装をした人間/乗用機械?に取って代わられ マイルドな祝祭に変わっていくのかもしれませんね。

