2025年/第十一回:干ばつの歴史からこれまでの「管理」方法を見直してみる
今回から一冊まるまる農業の「水」について書かれた「The Drought-Resilient Farm(干ばつに強い農業)」Dale Strickler (著)を紹介します。
前回も水に関して記事を書きましたが、今回から「干ばつ」にどう対応するかについて書かれた本を見つけたので皆さんと一緒に考えていければと思います。
1、ダストボウルから干ばつの問題を考える
著者は「干ばつ」の問題を考える上でアメリカ史上もっとも大きな被害をもたらした「ダストボウル」について考えるべきだと述べます。
自然災害の中で、干ばつほど人類に多大な苦痛をもたらしたものはありません。実際、他のすべての自然災害を合わせた以上の苦しみと死をもたらしてきました。干ばつは、人間の最も基本的な需要である水と食料を得る能力を脅かします。歴史を通じて、何百万もの人々が喉の渇きと飢えによってゆっくりとした苦しい死を迎え、水や食料の供給が文字通り干上がったために、文明全体が崩壊してきました。---1930年代には、アメリカ史上最も有名な干ばつである「ダストボウル」が発生しました。
これらの干ばつには二つの共通する要因がありました。一つ目は明らかに降雨量の不足でした。二つ目は自然植生の破壊と、環境に適さない農業システムへの置き換えでした。歴史から教訓を学ばない者は同じ過ちを繰り返す運命にあると言われています。ダストボウルは、我が国の環境、農業政策、社会構造に大きな変化をもたらしました。残念ながら、これが我が国が直面した最後の干ばつではありませんでした。1950年代に深刻な干ばつが発生し、その後1980年、1983年、1988年、2001年、2002年、2006年、2011年、2012年、2016年と続きました。1980年の干ばつによるアメリカの損失は推定560億ドル、1988年の干ばつでは780億ドル、そして2012年の干ばつは史上最も高額な被害をもたらしました。推定損失額は1,500億ドルにも上り、アメリカの環境災害史上最も高額な被害となりました(比較として、ハリケーン・カトリーナの被害額は推定1,080億ドルでした)。
「ダストボウル」について調べてみると映画インターステラーの農耕の危機について書かれた元ネタだと言われています。
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