「スープスクープ」ゲムマ2025秋新作ができるまで
こんにちは、11歳の物部さらがボードゲームを作っているモノビーズです。
ゲームマーケット2025秋の新作、木駒を使ったアクションゲーム
【スープスクープ】製作の裏側について書いていきます!
とても長いですがどうぞお付き合いください。
まず、さらってどんな人?
ボードゲームとゲムマが大好きで、8歳からゲームを作り始め、3年間で5回連続でゲムマに出展している小学生ゲームデザイナーです(今回6回目)。
以下活動歴です。
8歳でボードゲーム制作開始
ゲームマーケット2023春で初出展、「ピスタワード」を発表
2024春 4作目「大行列」試遊会フォアシュピールの投票1位を獲得
2024アークライト・ゲーム賞佳作受賞
2024年10月 ドイツ「シュピールエッセン」で好評を博す
2024秋 5作目「スベルンダー1世」 ゲムマ新作評価アンケート10位
2025年 夏休みの自由研究の6作目「気温あげま戦隊 CO2サクゲンジャー」第3回Board Game Japanカップ ジュニアクリエイター部門入賞
2025春 自らの骨折体験をゲーム化した7作目「Bring Bone-Bone-Bone」フォアシュピセレクション選出
全国推しボードゲームデザイナー総選挙17位

WTBGCとは?
木駒の輸入販売をしているWith Tokenさんが主催する、木駒を使って新しい体験ができるゲームのコンテストで、2025年に第1回が開催されました。
さらの8作目で、このコンテストのために作った【スープスクープ】が
栄えある最優秀賞を頂きました。
賞品はなんとゲムマ出展料無料!
ちなみに第2回も絶賛募集中です!
スープスクープはどんなゲーム?
料理長を目指すシェフとなり、大鍋から一斉に木駒の食材をすくってオーダーに応えていくパーティーアクションゲームです。
レシピカードに書かれた食材を集めて、制限時間内にスープを完成させていきます。
難易度調整もでき、ファミリーだけでなく大人同士でもワイワイ盛り上がります!
発想~スプーン選定
コンテスト応募用に「木駒」を使ったゲームを考えようとしたとき、
まず思いついたのは、さらの代表作でミープルを大量に使う「大行列」でした。ミープルが大好きなのです。
なので、今回も木駒をたくさん使うゲーム、できればアクションゲームを作りたいと言っていました。
でも、同じようなゲームだとよくないよね…と。
着想は、さらと母で「スープストック」に行ったときでした。
さ「木駒って、食べ物のもあるよね」
母(スマホで検索しながら)「そうだね、野菜とか肉とか卵とか。いろいろあるみたい、ほら」
さ「食材をおたまですくって、料理をを作るゲームってどうかな?スープとか」
母「あ、いいね!アクションゲームになるしね!」
さ「タイトルは、スープをすくうから、【スープスクットク】は?」
母「・・・・・・・」
タイトルはさておき、確かに色とりどりの食材の木駒をたくさん使うゲームは、可愛くワクワクさせられそうです。この着想を具現化すべく、さらとモノビーズメンバー(父母兄)で壁打ちを繰り返し、食料庫から一斉に木駒の食材をすくうという基本ルールが定まりました。
母はおたまの代わりになる様々な形状のスプーンを集めました。

テストの結果、さらは比較的すくいやすいシャベル型のスコップと、最も難しいであろう木製スコップを選びました。
このスコップは相当難易度が高いので、別のがいいんじゃない?と言っても「大人と子どもがガチでやって、子どもが勝てる!」と譲りませんでした。
このコンセプトは、さらの全てのゲームで統一されています。大人に手抜きされて勝っても嬉しくないからとのこと。
食料庫の選定

最終的には「大鍋からすくう」という設定になったのですが、当初は「食料庫から持ってくる」という設定だったので、四角い形状にしていました。
子どもたちのテストプレイでは遊べたのですが、大人だと小さすぎて探せなかったり、手がぶつかったり、角を使うとすくいやすくなるなど問題点も多くありました。
テストプレイ会で指摘や助言を頂き、タッパーや角皿、平皿などのテストを繰り返した結果、丸い大鍋(直径28cm)がベストとの結論になりました。
ところが、丸くツルツルした形状になったことで、簡単なスコップでもすくうのが難しくなりました。そこで、テストプレイ会で頂いたアイデアを生かし、色とりどりのビーズをたくさん入れることにしました。
一見邪魔な存在ですが、うまく支点に使うと木駒が取りやすくなるのです。誤って取ったり落としたりしたときは失点というルールも加え、見た目が華やかになるだけでなくゲーム性もアップしました。

レシピカードの作成と時間設定
続いて、入手できる木駒の種類を生かしたレシピの考案です。
このレシピカードに沿って木駒を集めるというルールです。
得意料理が「卵かけご飯」であるさらの手には余るので、母とCookpadのタッグでメニューを考えました。
肉の煮込みとか、スープなのか?というメニューもありますが、細かいことは気にしてはいけません。
Cookpadにレシピを投稿してくれた皆さま、ありがとうございました!
制限時間内に同時に集めるというルールにし、人数と時間の長さも検討を重ねました。テストプレイでの意見がとても参考になりました。
こうして完成した【スープスクットク】改め【スープスクープ】
タイトルはスープスプーン、スープスクゥ、厨房大戦争など迷走を繰り返しましたが「すくう=スクープ」の掛詞で決まりました。
第1回WTBGCで一次審査、二次審査を通過し、一般投票のある最終審査で満場一致との評価で最優秀賞を頂きました。

全くの想定外でした
製品版の準備
とても光栄な受賞で嬉しかったのですが、コンテスト用に作ったもので頒布の想定をしていなかったため、製造担当の母の背中にはひそかに冷や汗が流れていました。
大鍋、木駒山ほど、ビーズ、スコップ2種、カード、得点チップ…コンポーネントが盛りだくさんなため、当初の計算では価格が5000円を軽く超えてしまっていました。そんな値段では、さらが届けたいファミリー層が買えない。せめて4000円台を目指したい。でも、もちろんゲーム性は損ないたくない、激ムズスコップも外したくないととさらは言います。
さらの自由な発想は、原価という縛りがない中で生まれているのだと思いますが、今回は本当に難題でした…。

コンテスト版では、ボーナスや失点は+ーの得失点チップでカウントしていたのですが、原価を抑えるためスコアカウンターになるカードとしました。
木駒を取るときお皿を持ってはいけないルールなのですが、ズルするつもりがなくても、熱が入るとスコップを持っていない手でアシストしてしまうので、そちら側の手でスコアカードを管理するルールを入れたことで一石二鳥になりました。
また、さらのこだわりで、子どもが不利にならない条件
「スープ皿を置く位置は、大鍋から手のひらの長さ分離れたところにする」
(子どもは手が小さいので近くに置ける)を追加したり、
小さい子が喧嘩にならないように、シェフとアシスタントに分かれて競うチーム戦ルールも盛り込みました。
チーム戦は、自分でレシピを見ずにアシスタントに教えてもらいながら食材を集めるのですが、コンビ力が問われ、大人同士でもかなり盛り上がります!
こうして、With Tokenさんの高品質の木駒を含めすべてのコンポーネントが揃い、ルールもほぼ確定しました。

試遊会の感想
10月からたくさんの試遊会に参加して遊んで頂いています!
先駆け!ゲムマ2025秋ミニ試遊会、花金ゲムマ2025秋試遊会、
ゆいか's プレリュードで頂いた感想をまとめました。
皆さんありがとうございます!
そして完成【スープスクープ】
モノビーズのゲームとしては高めですが、大箱も鍋も入れて、なんとか4000円にすることができました。
当日分はわずかなので、気になる方は是非ご予約をお願いします。
再販予定はなく今回限りになると思います。
ゲムマ当日も試遊がありますが、まだ事前の試遊会の予定もあります!
11月9日(日)ヤバいゲーム会
11月12日(水)BBOX
11月15日(土)EJP 2025秋ボドゲ相互PR会
さらがいない日もありますが、是非どこかで遊んで頂けたら嬉しいです!!
長文お読み頂きありがとうございました。
既作【スベルンダー1世】【Bring Bone-Bone-Bone】の制作ノートを飛ばしてしまっているのですが(書きかけ)、よく皆さんに詳細を聞かれるので、
遅ればせながらそちらも後日まとめたいと思います。
では、ゲムマでお会いしましょう!
さらは食材をすくうのが上手く、試遊でもいつも勝ってしまうので
是非ゲムマで叩き潰しに来てください。
久しぶりの方も、はじめましての方も、
皆さんに会えるのを楽しみにしています!!
モノビーズ
