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サヨリの尾が頭に刺さる


とある骨董屋の手伝いをたまにしている。骨董屋、なんていうと洒落た感じのお店をイメージするけれど、その真逆を雑に絵に描いたみたいなお店。床は緑だしAVまであるし、とにかく物が多くてぐちゃぐちゃ。店主の頭の中もぐちゃぐちゃ。



この店主、とにかく年中魚や木の実を採ってくる。採取の予定が多すぎて、頭の中がスケジュールでいっぱいで困っているらしい。店主との出会いのきっかけはウニだった。海辺でウニを見つけて同居人と騒いでいたら、たまたま通りかかったおじいさんが、そのウニを解説しながらナイフでかっぴらいて食べさせてくれた。そのおじいさんが、骨董屋の店主。



今日は、サヨリ。開かれたサヨリを、水気を取ってピンチのついたハンガーに吊るしていく。扇風機の風を受けさせるべく、作業場の頭上へ。骨董屋なのに魚が店内に干してある。正直生臭い。もうこの異様な光景には慣れっこになってしまった。でも、立ち上がる度にサヨリの尾が頭に刺さるのはちょっと困った。仕事が終わる頃には一夜干しみたいになっていて、もらったお裾分けをコンロで炙って夕食に食べた。


物が溢れて、何がどこにあるか分からなさすぎる骨董屋。シンプル好きな私は出勤のたびに目眩がするけれど、お給料に時々魚や木の実が添えられちゃうカオスさは嫌いになれなくて、明後日もまた手伝いに行く。


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