太宰の「走れ、俺」に誘われて、脳内スタジアムへ羽ばたいた日
きのころさんの素敵な記事
「文豪ジャパン|毎週ショートショートnote|作家ワールドカップ」を読んで、心を大きく動かされたので感想を書きました。
先日、noteを開くと、タイムラインに流れてきた「文豪ジャパン」の文字。そのタイトルに惹かれ、思わずページを開いた。
そこに広がっていたのは、日本の文豪たちをサッカーのポジションに当てはめるという、なんともユニークな妄想選考会議だった。
最初は「ふふっ」と笑いながら、口をぽかんと開け、その圧倒的な世界観をただただ眺めていた。しかし、物語の途中で雰囲気が一変する。
太宰治の口から飛び出した一言。
「走れ、俺」
あの瞬間、私の心はハッとさせられ、一気に物語の奥深くへと引きずり込まれてしまった。そこからの展開は、まさに怒涛のスピード感。
きのころ監督の華麗なゲームメイク(パス回し)の、目まぐるしいこと。芥川がキレのあるクロスを上げ、太宰が泥臭くゴールへ飛び込む。
教科書の中にいるはずの文豪たちの文学力が、まるで生き生きとした選手のようにピッチの上で躍動していく。三島由紀夫の右サイドバックや、左サイドの「幻想と怪奇」陣など、
一人ひとりの文学的な特徴がサッカーの役割へ見事に置き換えられていて、その発想力には何度も拍手を送りたくなった。
これは単なるパロディではない。それぞれの作家の個性を余すことなく活かした、緻密な戦術なのである。
きのころさんは、まさに言葉のファンタジスタだと確信した。
試合終了のホイッスルが鳴り響いたとき、私の胸はエキサイティングな熱量で満たされていた。
普通なら、ここであのnoteでお馴染みの合言葉を叫ぶところだろう。
一体、「なんのはなしですか」に。
だけど、私の胸の高鳴りは、それでは収まらなかった。
きのころ監督が仕掛けたユーモアの殻を破るように、私の想像力まで羽化していたのだ。
そして、心の中で思わず叫んでいた。
「わあ〜!なんのはなしで羽化(うか)!?」
きのころ監督が描いた脳内スタジアムから、私の想像力もまた蝶のように羽ばたいていった。
最高の試合を見せてくれた言葉のファンタジスタに、心から大きな拍手を送りたい。
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