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インディフィニト・ノート 44話

<前話までのあらすじ>

 トイレで声を掛けてきた相手が細川の不良時代の仲間。島谷だと分かった事で警戒心が薄れて、ついつい話込んでしまう。ゲームセンターの敷地内で
のプロレス試合について安藤は気になっていた質問を投げかけて長年の疑問を解消する事ができた。学校の後輩を送り出すと洗面台で状況を整理するのだった。

 
1話は<1~5P>こちらから
43話は<211~215P>こちらから

         44話<216~220P>

 真弓はカウンター席の端に居た。手洗い場に近い方だ。今の時間帯は空いているのか、カウンター席が人気がないのか空席が目立っていた。安藤は、真弓の隣に座ると真弓の良い具合を確認してから声を掛けた。とても新人の
事を聞けるような雰囲気では無かったので後回しにする事に決めた。

「何か話したい事でもありそうだな?」
「安藤課長、上司は部下の悩みを聞くのも仕事の内ですよね!?」
 真弓は酔ってくると胸の内に隠していた事を吐き出し始めた。

「うん。まぁそうだな。何か職場でトラブルでもあったか? プライベートな事なら別の人に相談するのをお薦めするがな」
「そんな冷たい事言わないで下さいよ。私がプライベートな事を相談する女に見えますか」

 安藤は両肩を揺らされ始めたので酔いが回るのが早くなり、気分が悪くなりそうになる。いわゆるダル絡みというやつだ。
 
     216

「香田君。とりあえず落ち着け。ちゃんと話は聞くから」
「はーい。真弓、ずっと疑問に思ってる事を聞きまーす!」
 真弓から初代ガンダムの主人公の声真似を聞かされるとは思っていなかったので最近の女子の間で流行っているのか少し気になってしまった。

 そんな訳ないと思い直しながら相手の目を見ながら片手を向けて反応を待った。
「神永主任の事なんですが仕事が有能なのは分かりますが両手に黒の皮手袋を四六時中してるのって変じゃないですか?」

「あぁ。それは確か学生時代に大火傷をして、それを隠す為だって人事部からは聞いてるぞ。プライバシーの領域になるだろうから会社に不利益を与えていない以上、手袋の着用を認めないという訳にはいかないだろう」
「はい。そうかもしれませんが火傷の跡が本当なのか誰か見た人は居るのかって話題になった時に……」

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「そこまで言ったら最後まで話してくれよ」
「やっぱり、安藤課長も気になります?」
 真弓が目を欄々と輝かせながら迫る。
「あぁ、続きを頼む」

「どうやら当時の人事部長も見てはいないって所まで確証を得ました」
「お前ら仕事サボって何やってんだよ。社内で探偵ごっこが流行ってるのか⁉」
 誰かに暴力を振るっている現場を目撃したとかの話が出て来るものだと期待しただけに安藤は顔を赤らめて語尾を強めてしまう。

「説教なら受け付けませんよ。だって休憩時間内での活動ですからね!」
 真弓も想定外の反応だったのか普段見せない両腕を組むポーズをしての反論をみせた。若干、両頬も膨らんでいる。

「成程、確かに休憩時間内なら問題は無さそうだが他人のプライベートに首を突っ込み過ぎると後悔する事が降りかかってくる可能性もあるから程々にしろよ」

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「はーい。他の人だったら黙ってました。そうそう、他にも変わった事がありまして……」
「何だ。言ってみろっ」
 この際、とことん付き合う事にした安藤。

 また肩を揺らされたら食べた物を吐き出しかねない危険な状態だった。
「営業職ってペアで外回りも多いじゃないですか。それにパソコン入力も遅すぎるし」
「新人を一人で行動させる訳にもいかないし仕事柄、そういう事になるケースはある」

「ですよね。それで神永主任なんですけど外回りの時は必ずマフラーを巻いてるんですよ」
「冷え性とか?」
「真夏の猛暑でもですよ⁉ 集めた情報に寄ると春夏秋冬のオールシーズン全てという事が分かりました。何か怪しくないですか?」

「手袋だけでなく、首を隠す理由があると?」
 そのタイミングで近くに設置してある店内のテレビがバラエティ番組から緊急速報へのニュースへと切り替わっていく。

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 二人で観てみると連続殺人鬼の被害者で、あろう白骨死体が山の頂上付近の土の中から発見されたという内容だった。頭部の大きさによると性別は概ね、女性であるという事だった。二人は目を合わせると会話を続けた。

「つまり、連続殺人事件の犯人とかを疑っているのか?」
「うん。未だそこまでの確証は揃ってないんですけど限りなくグレーゾーンな人って事で落ち着いています」
「そうか。この件は誰にも言わないように」

「分かりました。内緒にします!」
 お互い真剣な表情で会話を終えると真弓はトイレへと席を立った。そのタイミングで新人のミサが隣の席へ座って挨拶をした事を思い出していた。
「初めまして安藤課長、今日からお世話になる天海ミサです」

「あぁ何かと慣れない事があるとは思うが分からない事は、遠慮なく先輩に聞いてくれ」

     220

         44話<216~220P>  

45話は<221~225P>こちらから
1話は<1~5P>こちらから

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昌人っち(五十嵐 昌人) 父親(ドラクエマニア)から譲り受けた変速自転車(損傷)の部品交換代&おやつ代に当てたいと思います✨ あなたの応援が力になります! 

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