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ラーメン、食べに行こ!(0:0:5)

タイトル:「ラーメン、食べに行こ!」
ジャンル:日常コメディ
登場人物:5人(不問×5)
上演時間目安:15〜20分

田中:家(ウチ)系ラーメンが好き。不問
佐藤:ニンニクマシマシ太郎系ラーメン中毒者。不問
太田:醤油ラーメンしか勝たん。不問
田川:おひとり様に優しい一凛こそ至高。不問
糸田:ラーメン屋といえば餃子だよね。不問

どこのラーメン屋に行くかバトるだけのお話。
なんでも許せる人向け。
アドリブ・言い換え等ご自由にどうぞ!

※実在するお店とは無関係です。
※『田』の乱立にお気をつけください。



田中:「佐藤!田川!わるい、遅くなった」
佐藤:「お、田中おつー」
田川:「太田と糸田もまだ来てないから大丈夫だよ」
田中:「そっか、ならよかった」
佐藤:「田川、二人から連絡は?」
田川:「太田はもうすぐつくって。糸田からは、特に何もきてないな。あいつ遅刻常習犯だから連絡なかったら先に行く?」
佐藤:「いいと思う。誰もいなければ流石に連絡してくると思うし」
田川:「そうだな、そうするか」
太田:「はあはあ、遅くなって悪い!」
佐藤:「あ、噂をすれば」
田川:「来たな」
田中:「太田おはよー」
太田:「ふう。田中に佐藤に田川、おはよう」
田中:「あとは糸田だけか」
佐藤:「連絡まだないの?」
田川:「んーないねー」
太田:「なに、糸田も遅刻?」
佐藤:「そう。あいつは一旦置いてく?って話してたとこ」
太田:「そっかそっか」
田川:「腹減ったー」
佐藤:「同じく。まずは昼飯食べにいかない?」
太田:「賛成!」
田中:「じゃあ何を食べに行く?」
田川:「今日さ、朝からラーメンの口なんだよね」
太田:「ラーメンの口?なんだそれ」
田川:「え?そういう時あるだろ?」
太田:「あー、どうしても食べたい気分ってことね。あるある」
田中:「ラーメンいいな、賛成」
佐藤:「早く行こう。麺を持ち上げたくて手が震えてきた」
田川:「禁断症状、こわ」
太田:「佐藤は先に病院いきな?」
田中:「よし、じゃあ食べるのはラーメンって事で、どこのラーメン行く?」
佐藤:「そりゃあ当然…」
0:相手の言葉を待たずに
田中:「(同時に)家(ウチ)系だな」
佐藤:「(同時に)太郎だろ」
太田:「(同時に)醤油にしよう」
田川:「(同時に)一凛(イチリン)でしょ」
糸田:「(同時に)ぎょーざ!」
太田:「…え?」
田川:「は?」
佐藤:「ああ?」
田中:「いやいやいや、ないないない」
佐藤:「いや、それはこっちの台詞なんだけど」
田中:「っていうか田川一凛てなんだよ。なんで一人だけ店の名前上げてんの?気が早くね?」
田川:「だって、一席ずつ区切られてて店員との接触も少なく、気兼ねなく替え玉を頼めてラーメンの味に集中できるおひとり様に優しい店。一凛は他に変えが効かないじゃん?だから」
佐藤:「それって確かいちら」
太田:「しっ。佐藤、それ以上言うな。終わる」
佐藤:「何が終わるの…?!」
田中:「いや一凛は知ってるよ?行ったことあるし美味いのはわかるけどさ、みんなで飯食いに行こうって言ってるのに、お一人様ずつ席区切ってどうするんだよ」
田川:「別にラーメン屋で長居しようって訳じゃないだろ?とりあえずご飯食べて遊びに行こうって話なら別にいいじゃん」
糸田:「みんなー喧嘩はやめよーよー」
田川:「というか太田の醤油っていうのもどうなの?大体の店であるよ醤油味。流石に範囲が広すぎない?」
太田:「いやそれは、みんな色々拘りがあるだろうなと思って、あえて一回選択肢を広げたんだよ。醤油ラーメンはどんな具材でも受け止める懐の広さがある。だからその姿勢を見習って、みんなの意見を聞いてからお店を提案しようと思ったわけ」
田川:「それって醤油味ならなんでもいいって事だろ?ただの醤油ビッチじゃん」
太田:「はぁ?田川、お前今なんて言った?」
田川:「やーいやーい醤油ビッチー」
太田:「はん、だったら田川は『ぼっち』だな」
田川:「あ?『様』をつけろよお醤油野郎!」
佐藤:「二人ともストップ!!!」
太田:「は?」
田川:「なんだよ佐藤」
佐藤:「いや、みんなラーメンにこだわりがあるのはよく分かったし、主張したい事もあるんだけど、一旦待って。一回止まって」
太田:「なんで?」
佐藤:「うん、あのさ。この場に糸田がいる事を先につっこんでもいい?」
太田:「は?」
田川:「糸田?」
糸田:「おはよーみんな、遅れてごめんねー」
田中:「おあ?!いつのまに?!」
佐藤:「気づいたら隣にいたんだよこいつ」
太田:「び…っくりしたー」
田川:「いるならいるって言えよ!」
糸田:「だってーみんなすごい剣幕で話してるから言い出しづらくてー」
太田:「あれ?そういえばさっき、誰か『餃子』とか言ってた様な…」
糸田:「はーい、それ僕だよー」
田川:「は?餃子??」
糸田:「うん、餃子」
田川:「いやいや、糸田?今きたばかりで話がよく分かってないんだと思うけどさ、今な?何のラーメンを食べに行きたいかって話をしてたわけ」
糸田:「うん、わかってるよー」
佐藤:「それがわかっててなんで餃子なんだよ」
糸田:「僕ね。ラーメン屋さんに行くと必ず餃子定食頼むんだ、だから餃子ー」
田中:「毎回?」
糸田:「うん、毎回」
田川:「なんという邪道…!」
糸田:「え、でも美味しいよ?餃子定食」
佐藤:「そりゃ美味いのは分かるし、ラーメン屋にいったら高確率で餃子は頼むけど、でもあくまで餃子は副菜だろ?ラーメン屋に行ったらまずはラーメン食えよ、たまになら分かるけど毎回はねーわ」
糸田:「えーそうなのー?」
田川:「ない、絶対にない。ラーメン屋に土下座するレベル」
糸田:「そんなにー?」
太田:「これは擁護できないわ」
糸田:「ええー。そんなー。ラーメン屋さんの楽しみ方なんて人それぞれじゃーん。それに、僕は餃子さえあれば、お店はどこでもいいんだよ?お店選びのライバルが減ると思わない?」
田中:「でも餃子だって色々種類があるだろ?皮がもちもちとか肉汁がすごいとか。この店の餃子が良いとか拘りないのかよ」
糸田:「僕、餃子なら割となんでもいいんだよねー。だって最後には結局、酢醤油の味になっちゃうし」
田中:「NOooooo!!」
田川:「ラーメン屋さんには聞かせられない暴論…!恐ろしい子…!」
佐藤:「まあまあ。とは言え、これで選択肢が四つになった訳だ。腹も減ったし、さっさとどこ行くか決めようぜ」
太田:「というか田中は家(ウチ)系で佐藤は太郎で田川は一凛って、全員、同じ豚骨味だろ?やっぱりここは間をとって醤油味に」
田中:「ちょっと待った!」
佐藤:「それはないから!」
太田:「おお、急にどうした佐藤に田中」
田中:「家(ウチ)系と太郎って全然別ジャンルだし」
佐藤:「豚骨だからって一括りにされるのは、ツナマヨと梅が同じおにぎりって言われる位ありえない事なの」
太田:「そ、そうなの?なんかごめん」
田中:「太田、醤油味が好きなんだよな?喜べ、家(ウチ)系は豚骨醤油ベースだ!お前が醤油を推すなら絶対にこっちを選ぶよな?!」
太田:「おお、そうなのか!」
田中:「とろっとした濃厚スープにぷりぷりもちもちの中太麺、ご飯は絶対に注文しないと後悔する。味玉をご飯にのせてスープをレンゲでひと回し、海苔で包んで食ってみな?飛ぶぜ…」
太田:「う、うまそう…」
佐藤:「いいや待て!それをいうなら太郎はな、アブラのドレスをまとった艶々のスープに、極太わしわし麺、山の様に盛られた野菜に、濃厚な醤油ベースのカエシ…!」
太田:「何、こっちも醤油ダレが乗るのか!?」
佐藤:「ガツンと効いたニンニクと極厚チャーシュー!本能が赴くままに麺を啜ってみろよ…そこがユートピアだ…」
太田:「おおおぉ、食いてえぇぇぇ!」
田川:「なんか白熱してんな…」
糸田:「田川は混ざんなくていいの?」
田川:「一凛はザ・王道豚骨だし、味は皆しってるからな…」
糸田:「あーそっか」
田川:「この対決だとちょっと分が悪いわ」
糸田:「ねー。二人ともー。どっちでもいいから早く食べに行こうよー」
田中:「騙されるな太田、いいか?太郎ラーメンは怖いところなんだ。あの店に行くのは中毒者ばかりさ。その証拠に奴らは雨でも雪でも店に並ぶし、店内では常に謎の呪文が飛び交っている」
太田:「な、謎の呪文…?」
田中:「アブラ、カラメ…ニンニク、マシマシ…」
太田:「ひぃっ!なんだそれ怖!」
佐藤:「違う違う!それは呪文じゃなくて、それぞれ食べきれる量を頼んで欲しいという店主の優しさから産まれた、野菜やニンニクの量をオリジナルにカスタマイズできるコールなんだよ!」
太田:「そ、そんなのがあるのか、楽しそう!」
田中:「ハッ、初見が入りづらくなるような小難しいルールがある店に、大事な太田を連れていかせるか!いいか太田?家(ウチ)にはルールなんてない、誰でも実家の様に優しく迎えてくれるんだ」
太田:「それなら初めてでも入りやすそうだな…」
佐藤:「実家の様な安心感ね。はいはい確かに?そういえばその店って色んな所で独立しすぎて、おうちが迷子になってなかった?それで本当に拘りの味が出せるんですかねー??」
田中:「だーせーまーすー!その懐の広さ含めて魅力なんだよ!しかも家(ウチ)はトッピングも豪華だ!海苔は贅沢にのっているし、ほうれん草で野菜も摂取できる!つまり健康食品!」
佐藤:「まさか、ほうれん草だけで野菜を摂取してる気分になってますぅ?それなら太郎はまず山盛りの野菜を食べないと麺に辿り着けないから強制ベジファースト!太郎は最早野菜料理!ゆえにカロリーゼロ!」
田中:「何が野菜料理だよ!量は少なくてもほうれん草の方が単価も高いし栄養価もある!ほら太田、追加でバターを乗せる所を想像してみろ。後はもう、分かるよな?」
佐藤:「追加トッピングなら、こっちは生卵がおすすめだ!え?ラーメンに生卵?と思うかもしれないが、太郎は卵に絡めて食べる事でより濃厚な味わいになるんだ!こんな経験、他の店では絶対に出来ない!」
田中:「家(ウチ)系一択!」
佐藤:「どう考えても太郎だろ!」
田中・佐藤:「ぐぬぬぬぬ」

太田:「怖くておしっこちびりそう」
糸田:「おかえり太田ー」
田川:「良くあの死地から抜け出してきたな」
糸田:「二人ともばちばちだねー」
太田:「もうラーメンとかどうでも良くなってきた」
田川:「お、じゃあ一凛にするか?」
糸田:「えー。一凛、餃子ないからやだー」
田川:「そっか、そう言えばお前がいたな…」
太田:「いっそ両方行く?どっちも引く気なさそうだし、ラーメン2杯なら何とか食べれるよね」
田川:「まあ2杯だったらギリ行けると思うけど、その後遊ぶ事を考えると学生の財布事情的にはちょっとキツい」
糸田:「確かに、餃子定食2回はきついなー」
太田:「糸田は一杯くらいラーメン食べなよ…」
糸田:「ええー?」
田川:「それにそんな事があいつらの耳に入ったらさ」
佐藤:「今、両方行こうって話してたか?!」
田中:「まず最初の一杯は当然」
佐藤:「(我先に)太郎だよな?!」
田中:「(我先に)家(ウチ)系だよな!?」
田川:「ほら、言わんこっちゃない」
太田:「めんどくさい奴らだな…!」
田中:「最初に太郎を食ったら舌がニンニクでバカになって家(ウチ)系のまろやかな旨味がわからなくなるだろ!」
佐藤:「いやいや、ラーメンライスで腹パンにして二件目を不利にしようっていうその姿勢、どうかと思うわー!」
糸田:「もうジャンケンで決めたらー?」
佐藤:「こういう重要な場面で運任せはないだろ。それに別に太郎を強要したい訳じゃない、みんなに選んでほしいんだよ」
田中:「なんだ佐藤、ひよってんのかー?こっちは別にジャンケンでもいいけど?ほら、運も実力のうちっていうしぃ?お前の愛が本当ならラーメンの神様が味方してくれるんじゃないかなー?まぁ、ありえないけど?」
佐藤:「おのれ田中…!人よりちょっとジャンケンが強いからって図にのりやがって…!」
糸田:「ジャンケンもダメかー」
田川:「それなら各々好きなラーメンを食べに行って、後でまた集合するって言うのは?」
田中:「それはそれでなんか違うじゃん!」
佐藤:「団体行動を大事にしたい!」
田川:「何だこいつらめんっどくせ!」
糸田:「二人で食べ比べしておいでよー。僕もうラーメンの話飽きちゃった、カラオケ行きたーい」
田中:「お前らのラーメンにかける情熱はそんなものなのか?!もっと熱くなれよ!ネギの上で弾ける鶏油(チーユ)の様に!」
太田:「例えが絶妙にわかりづらい!」
佐藤:「みんなでお揃いのオリジナルコールを作って武道館に行こうって約束しただろ!!」
太田:「佐藤は何をキメちゃってるの?!」
田川:「あぁもう、誰かこの二人を黙らせろ!」
糸田:「っていうかー、佐藤だけ苗字違うよね」
田中:「あ」
太田:「こいつ」
田川:「言っちゃった」
佐藤:「……」
糸田:「田中に太田に田川に糸田、ぜんいん名前に田がつくのにー佐藤はどうして佐藤なのー?」
太田:「糸田お前…!『似た名前が多すぎて分かりづらいなー』って皆が思って言い出せなかった事を、いともあっさりと…!」
佐藤:「…佐藤はなぜ、佐藤なのか…?」
田川:「お、落ち着けよ佐藤。哲学みたいになってるぞ?田がつく苗字なんて珍しくないし、偶然だよ偶然」
佐藤:「偶然で四人も揃う事があるかな…?」
田中:「あるある。田中だってよくある名前だし、佐藤なんて日本で一番多い名前だろ?絶対数なら断トツのトップじゃん。な?」
佐藤:「それは、そうだけど…」
糸田:「でも一人だけ仲間外れだよねー」
太田:「糸田ぁぁぁぁぁ!」
田川:「お前、言っていい事と悪い事があるだろぉぉぉ!」
田中:「こっちは必死にフォローしてたんだぞぉぉぉ!?」
佐藤:「…ひとりだけ、仲間外れ…??」
太田:「ほら!糸田のせいで佐藤、泣きそうになっちゃってるよ?!」
糸田:「えー?」
田川:「ごめんね、しよ?!糸田はちゃんとごめんなさいできるいい子だもんね?!」
糸田:「うーん」
田中:「佐藤、わかった!今日はもうお前に譲る!昼飯は太郎系ラーメンでいいから、もう泣くな!」
佐藤:「田中…いいのか…?」
田中:「ああ、その代わり今度は家(ウチ)にも…」
糸田:「あ、思い出した。確か太郎も餃子おいてないから僕やだなー」
田川:「糸田ぁぁぁぁぁ!」
太田:「サイコパス!糸田のサイコパス!」
田中:「お口いっぱいにニンニクを詰めてさしあげましょうかぁぁぁぁ?!」
佐藤:「ー…もういいよ、みんな」
田中:「さ、佐藤…?」
太田:「どうした…?」
佐藤:「このメンツで良く遊ぶ様になってから、一人だけ苗字の系統が違うの、実はずっと気にしてたんだ。…でも仲間外れを自覚するのが怖くて、中々言い出せなかった」
田川:「佐藤…」
佐藤:「糸田がはっきり言ってくれて、胸のつかえが取れた気分だ」
糸田:「名前なんてただの記号じゃん?そんな事をいつまでも気にしてる方が変だよ」
佐藤:「それも、そうかもしれないな」
糸田:「一人だけ違うからって、それで僕たちの関係が変わる訳じゃないでしょ?」
太田:「糸田…」
田川:「お前、そんなまともなこと言えたのか…」
佐藤:「そうだな。…なあ皆!これからも佐藤と、仲良くしてくれるか…?」
太田:「ああ…!」
田中:「もちろんだ、佐藤…!」
田川:「俺たちの友情は変わらねえ!何も変わらねえよ!」
佐藤:「田中…!太田…!田川…!」
0:熱い抱擁を交わす
糸田:「みんなーそんなに泣いたら余計お腹すいちゃうよー」
佐藤:「へへ、」
田川:「それもそうだな」
佐藤:「なんか、安心したらもっとお腹すいてきた」
田中:「飯、食いに行くか」
太田:「ああ、そうしよう」
糸田:「じゃあラーメンは一旦置いておいて、皆、なに食べにいきたい?」
佐藤:「そうだな…じゃあ」
0:他のセリフを待たずに
田中:「(同時に)牛丼にしようぜ」
田川:「(同時に)親子丼かな」
太田:「(同時に)天丼はどう?」
佐藤:「(同時に)カツ丼がいいな」
糸田:「(同時に)オムライスー!」
田中:「は…?」
田川:「あ?」
太田:「え?」
佐藤:「ん?」
糸田:「あはは!じゃー次の議題は丼物で!」

糸田:「プレゼン、スタート!」

0:終わり


お疲れ様でした。
ここまで読んでいただき有難う御座います!
通勤中の電車内で無性にラーメンが食べたくなって出来た頭空っぽコメディです。楽しかった。

ラーメンを食べたくなってくれたら嬉しいです。
私も今すぐ食べに行きたい気持ちでいっぱいです。ものかきはラーメン全般、どんなお店も大好きです。

ここまでお付き合い頂き有難う御座いました。
明日はラーメン、食べにいってきます🍜


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