税理士紹介サービスを使ってみた感想と比較―結局、どこが使えるのか
こんにちは、公認会計士・税理士のyamakenです。
独立開業するにあたって、まず不安になるのが「どうやって顧客を獲得するか」という問題ですよね。
私の場合、前職をわりと突発的に辞めて独立したため、前職の顧客を引き継ぐこともなく、完全にゼロからのスタートでした。
当然ながら、最初から税務顧問先が勝手に集まってくるはずもありません。税務顧問先の獲得には、それなりに苦労しました。
そこで今回は、その経験を踏まえて、税理士紹介サービスを税理士側から比較してみたいと思います。
これから独立する方が、高額な成約手数料や長期契約を前にして、「とりあえず契約してみるか」と突っ込む前の判断材料になれば幸いです。
なお、この記事には、実際に利用したサービスだけでなく、登録だけしたもの、営業説明を聞いたもの、途中で利用をやめたものも含まれます。
料金や契約条件は変更されている可能性があるため、あくまで私が利用・検討した当時の情報と、個人的な体験・感想として読んでください。
最新の料金や契約条件については、各サービスへ直接確認してください。
税理士が顧客を獲得する方法
税理士事務所の集客方法としては、ざっくり次のようなものが考えられます。
交流会に参加する
知人や既存顧客から紹介してもらう
Webマーケティングを行う
SNSやコンテンツで発信する
税理士紹介サービスを使う
もちろん、どの方法でも成功している人はいます。
ただ、独立直後の税理士が短期間で顧問先を増やすという観点では、それぞれ結構厳しいところがあります。
交流会
基本的には、自分と同じように「仕事が欲しい人」が集まっていることが多いため、参加したからといって顧客が見つかるとは限りません。
人脈づくりという意味では無駄ではありませんが、すぐに顧問契約につながることを期待すると、なかなか厳しいです。
私は無料・有料を問わず、独立後1年くらいは時間があるときに結構参加していました。
そこから獲得できた顧客は、直接的な成約が2件、交流会で知り合った人からの紹介が1件で、合計3件です。
しかし、残念ながら、その3件はいずれも長続きせず、現在はすべて解約済みです。少なくとも私が獲得した顧客については、支払いの遅れなどのトラブルが続き、最終的にはあまり円満とはいえない形で契約が終了しました。
参加する交流会の種類や価格帯にもよると思いますが、私の経験では、そもそも参加者や、そこからつながる顧客の層があまりよくなかったという印象です。
知人や既存顧客からの紹介
たまにはありますが、安定しません。
そもそも紹介してくれるような人脈がなければ、期待のしようもありません。紹介だけで事務所を成長させられる人は、独立前から相当なネットワークを持っている人でしょう。
なお、会計士業務では、こうした紹介で仕事を得て食べている人が比較的多い印象です。
例えば、Big4のFASにいた人が、前職の上司や同僚からFAS業務の案件を紹介してもらう、といったケースです。
この手の会計士業務は1件当たりの単価が高いため、紹介された案件をいくつかこなすだけでも、ある程度の売上を確保できるという側面があります。
しかし、税務顧問は1件当たりの顧客単価がそれほど高くないため、一定数の顧客を積み上げる必要があります。そのため、知人からの紹介だけに依存する戦略は取りにくいと思います。
Webマーケティング
正直、費用対効果はかなり悪いです。
特に東京や大阪などの都市部では競合が多く、GoogleやMetaの広告を出しても簡単には問い合わせにつながりません。
ホームページ・LPを作り、広告費を払い、それでも成果が出るかどうかは分からない。時間もお金もかかります。
今はAIがあるので、Webサイト自体は以前より簡単に作れるようになりました。外注費も下がっているかもしれません。
しかし、本丸である広告費が高い。
最低でも月20~30万円程度はかかり、それを3か月~半年続けても反響ゼロ、ということが普通にある世界です。
ちなみに、私は独立1年目にこれを実際にやってみましたが、実のところ全く成果はありませんでした。
全部でいくら使ったのか。
考えたくもありません。
そのおかげで、独立1年目の所得税と住民税はとても安くなりました(笑)。
SNS・コンテンツ発信
SNSやSEO、最近でいうAIOなどを意識して発信する方法もありますが、基本的にはコツコツ続けることが前提です。
記事を1本公開したからといって、翌日から問い合わせが殺到するようなものではありません。成果が出るまでには相当な時間がかかるため、長期的な集客戦略として取り組む必要があります。
また、実名や顔出しで積極的に発信したくない人にとっては、そもそも相性がよくありません。
私も、毎日SNSでキラキラした投稿を続けるタイプではないので、SNS集客にはほとんど取り組んでいません。
一度、顔出しでのSNS運用を業者に依頼することも検討しましたが、妻の反対により断念しました。
最近はショート動画を投稿している税理士も増えています。
自分で台本を作り、撮影や編集までできるのであればよいと思いますが、業者に台本作成や撮影を依頼すれば、それなりにお金がかかるでしょう。
自分でやるにしても、時間は相当かかります。
その点、紹介サービスは分かりやすい
以上と比べると、税理士紹介サービスは比較的分かりやすい集客手段です。
サービスによって仕組みは異なりますが、成約時に手数料が発生する成果報酬型に近いものが多く、広告のように「お金を払ったのに問い合わせがゼロ」というリスクを抑えられます。
安定的に案件が供給されるサービスであれば、顧客の獲得数もある程度コントロールできます。
一方で、最大の問題はコストです。
顧問契約の場合、年間報酬見込額の半分近く、サービスによってはそれ以上を手数料として取られることがあります。
しかも、手数料は成約直後に発生します。
顧問料は毎月少しずつ入ってくるのに、成約手数料は顧問料数か月分が先にまとめて出ていくため、顧問先を一気に増やすと資金繰りが苦しくなります。
紹介サービスを使って短期間に顧問先を増やすなら、手元資金を厚めに用意するか、創業融資などを受けることも検討した方がよいでしょう。
ということで、ここからが本題です。
私が登録・利用・検討した税理士紹介サービスについて、率直に書いていきます。
税理士ドットコム
税理士紹介サービスとしては、かなり有名です。
ただし、私が確認した当時の成約手数料は、年間報酬見込額の70%程度でした。
これはさすがに高い。
紹介サービスの中でもトップクラスでしょう。
例えば、年間報酬30万円の顧客を獲得しても、約21万円が成約手数料として出ていく計算です。初年度はほとんど利益が残りません。
せっかく成約しても、翌年には別の安い税理士へ乗り換えられた、という話も聞きます。高額な成約手数料を回収する前に解約されたら、かなり厳しいでしょう。
実際の流れとしては、メールで定期的に案件が流れてくるので、税理士側が希望する案件に応募します。
私が見た範囲では、報酬単価や依頼内容の面で、積極的に応募したくなる案件はあまりありませんでした。
税理士紹介サービス全般にいえることですが、利用者側は複数の税理士を比較するため、どうしても価格競争になりがちです。
私は登録だけしましたが、結局一度も利用していません。
おすすめ度:★☆☆☆☆
案件数はあるのかもしれませんが、手数料と客層のバランスが私には合いませんでした。
タックスコネクション
タックスコネクションは、ベンチャーサポート税理士法人が運営している税理士紹介サービスです。
私が見た印象では、ベンチャーサポート側で受けなかった案件や、何らかの理由で他の税理士へ紹介することになった案件がメールで流れてくる仕組みでした。
税理士ドットコムと同じように、配信された案件を見て応募します。
私が確認した当時の成約手数料は40%で、税理士ドットコムと比べると低めです。
一度だけ案件に応募し、そのときは、法人代表者との面談が設定されることになりました。
タックスコネクション側が間に入り、初回面談を調整する形です。
しかし、1~2週間たっても面談日が決まらないので確認したところ、依頼者と連絡が取れなくなったとのこと。
結局、面談すら実施されないままフェードアウトしました。
紹介サービスでは、面談のキャンセルや連絡無視は珍しくありません。
ただ、最初の案件でこれを食らうと、一気にやる気がなくなりますね。
結局、それ以降は使っていません。
おすすめ度:★☆☆☆☆
手数料は比較的安いものの、最初の案件での印象が悪く、継続して利用しようとは思えませんでした。
税理士紹介センタービスカス
ビスカスも、税理士紹介サービスとしては比較的大手だと思います。
私が説明を受けた当時、通常の成約手数料は年間報酬見込額の60%程度でした。
税理士ドットコムよりは安いものの、それでも十分高額です。
さらに話を聞いてみると、紹介にあたっては「プレミアムプラン」に登録している税理士事務所が優先されるとのことでした。
当時説明されたプレミアムプランは、月額10万円程度の固定費がかかり、1年間は解約できないような契約内容だったと記憶しています。
年間120万円の固定費です。
この固定費を払いつつ、成約手数料60%が都度発生するということです。
しかも、プレミアムプランに入ったからといって、紹介件数や成約が確約されるわけではありません。
この時点で、かなり利用意欲がなくなりました。
さらに、私の事務所の料金表を見せたところ、「この料金設定では高すぎるので、もっと下げないと紹介は難しいと思う」といった趣旨のことを言われました。
成約手数料を60%取られたうえに、顧問料まで下げなければならないとなると、何のために仕事をするのか分かりません。
一応弁解しておくと、うちの料金体系は一般的な相場と比べて高くないと思います。むしろ、当時は少し安いくらいに設定していました。
それでもビスカスを利用する顧客層から見ると高い、ということなのでしょう。
結局、契約しませんでした。
おすすめ度:★☆☆☆☆
固定費を払ってでも大量に紹介を受けたい事務所には合う可能性がありますが、小規模事務所にはリスクの重い条件だと思います。
ミツモア
個人の確定申告案件を取りたいのであれば、ミツモアは一定の選択肢になると思います。
私が利用した当時の成約手数料は、報酬額の38%程度でした。顧問契約でもスポット案件でも、基本的には同程度の手数料がかかります。
特に11月、12月以降、確定申告シーズンに入ると案件が大量に流れてきます。
多い日には、1日100件を超える新規依頼が表示されることもあります。
繁忙期は他の税理士も忙しくなるため、多少高めの報酬でも成約しやすくなるようです。
案件の受付をオフにしていると、ミツモアの運営から電話がかかってきて、「まだ対応する余裕はありませんか」と聞かれるくらいです。
「ミツモアだけで確定申告を100件以上取り、繁忙期だけで1年分を稼ぐ税理士がいる」という話も聞いたことがあります。
本当かどうかは知りませんが、案件数だけを見れば不可能ではない気もします。
私の知り合いの独立会計士・税理士にも、ミツモア経由で個人の確定申告を数件から数十件受任している人がいます。
個人事業主の確定申告をきっかけに、その後の顧問契約へ移行できたという話も聞くので、そうした戦略は悪くないと思います。
ただし、率直にいえば、私が接した範囲では客層はかなり厳しかったです。
メッセージを送っても返事がない
面談を無断でキャンセルする
最初から値下げ交渉をしてくる
料金などが気に入らないと、強い口調のメッセージを送ってくる
こうした依頼者が一定数います。
副業をしている会社員など、税理士との契約に慣れていない人も多い印象です。
また、ミツモア内には報酬相場の設定があります。
この設定金額がそもそもかなり安く、相場(※)を大幅に超える金額を入力するとエラーになることがあります。
※世間一般の相場ではなくミツモア内の相場
つまり、税理士側が完全に自由に報酬を決められるわけではありません。
私はミツモア経由で、個人の確定申告を2件受任しました。
しかし、そのうち1件は、記帳を依頼者と税理士のどちらが行うのかで認識が食い違い、最終的にキャンセルとなり、受け取った料金を返金しました。
そして、なぜかこちらに星1の評価がつきました。
この一件で完全にうんざりし、それ以降は使っていません。
おすすめ度:★★☆☆☆
確定申告案件を大量に回せる体制があり、多少のトラブルを気にせず件数を取りにいける税理士には向いています。
少数の顧客と丁寧に付き合いたい人には、あまり向かないと思います。
ビズプラットフォーム
ビズプラットフォームは、成果報酬型というより、固定料金と、顧客1件当たり月額数百円程度の手数料を組み合わせた料金体系です。
一昔前は、複合機のリース契約を結び、そのリース料を支払う仕組みだったようです。
私が営業を受けた時点では、「営業スキルアップ動画の視聴権」を購入するような契約になっていました。
固定料金はプランによって異なります。
例えば、月額30万円の顧問料獲得を保証するプランでは、固定料金が月5万円程度というイメージです。保証される顧問料を増やすと、固定料金も上がります。
「顧問料保証」とは、契約から1年後、ビズプラットフォーム経由で獲得した顧問料が保証額に満たなければ、それまでに支払った料金を返金するというものです。
一見するとリスクが低そうですが、返金には条件があります。
その一つが、営業スキルアップ動画をすべて視聴することでした。
動画は100本以上あり、すべて見るには相当な時間がかかります。ほかにも条件があるため、保証額に満たなければ必ず返金されるわけではありません。
さらに注意が必要なのが、私が説明を受けた契約では、この動画視聴権の購入契約が7年間解約できない仕組みだったことです。
途中で解約すると、残期間分が一括請求されます。
7年はいくらなんでも長い。
7年間、つまり84か月、月5万円のプランを利用するなら、支払総額は400万円を超えます。
税理士事務所の経営体制や集客環境が、7年間変わらないはずもありません。よほど慎重に検討すべき契約だと思います。
しかも、営業担当者からは、「保証金額まで顧問料が積み上がった後は、送客数を減らすことになる」という趣旨の説明もありました。
ビズプラットフォーム側からすれば、それ以上紹介するインセンティブが薄くなるので、ある意味当然なのかもしれません。
しかし、仮に1年目で月額30万円の顧問料を達成した場合、その後は送客数が減った状態で、残り6年間の料金を支払い続けることにもなりかねません。
私は「お試しプランもある」と案内されたため、1か月間だけ送客を受けました。料金は5万円程度だったと記憶しています。
この期間に紹介された顧客との面談は、すべて電話での対応でした。
私が接した範囲では、Web会議やクラウド会計などにはあまり慣れていなさそうな事業者が多い印象でした。
ただし、これは事前に「オンライン面談に対応できる人のみ紹介してほしい」と伝えていれば、対応してもらえた可能性があります。
1か月で10件程度の送客がありましたが、結局1件も成約しませんでした。
そもそも、ビズプラットフォーム側が事業者へ営業電話をかけて面談を設定しているため、「今すぐに税理士と契約したくて探している人」というより、「電話が来たので、とりあえず一度話だけ聞いてみるか」という温度感の人が多い印象でした。
1人、2人は「前向きに検討します」という雰囲気で面談を終えましたが、その後は連絡がつかなくなり、契約には至りませんでした。
顧客の希望する報酬額も、全体的に低めです。
送客件数自体はありましたが、7年間の固定契約を結ぶほどの魅力は感じられず、本契約は見送りました。
その後も営業電話がかかってきますが、現在は対応していません。
おすすめ度:★★☆☆☆
送客件数自体は確保できる仕組みのようですが、7年間という長期契約のリスクがあまりにも重すぎます。
7年間の事業計画がはっきりと定まっている事務所なら合うかもしれません。
マネーフォワード
マネーフォワードの公認メンバー向け開業プランに申し込むと、Chatwork上の「顧客紹介チャンネル」に参加できます。
私が加入した当時、開業プランは月額2万円程度で、契約期間は1年間でした。希望すれば2年目まで延長でき、開業プランの終了後は通常プランへ移行して料金が上がる仕組みです。
開業当初は、操作に慣れていたマネーフォワードをメインに使おうと考えていたため、この開業プランに申し込みました。
顧客紹介チャンネル経由で顧問契約が成立しても、成約手数料は発生しません。
この点は、高額な成約手数料がかかる他のサービスと比べると、非常に魅力的に見えます。
しかし、結局、タダより高いものはないというか、現実はそれほど甘くありませんでした。
平日は毎日10件程度の案件がChatworkのチャンネルに流れ、その中から希望する案件に応募します。
ただし、対象地域は全国です。
東京や大阪の案件は比較的多いものの、事務所所在地から遠く、現実的には対応しづらい案件も流れてきます。
すべての顧客がオンライン対応可能というわけではなく、対面での面談や、近隣の税理士事務所を希望する事業者も多い印象です。
さらに、チャンネルには全国から多くの税理士事務所が参加しています。
毎日10件程度の案件に対して多数の事務所が応募するため、そもそも紹介候補に選ばれません。
選定は、マネーフォワード側の抽選に近い仕組みだと聞きました。
体感では、毎日10件程度応募して、2~3日に1件紹介されるかどうかという程度です。
しかも、紹介候補に選ばれて終わりではありません。
そこから税理士自身が見込み客へメールや電話で連絡し、面談のアポイントを取る必要があります。
この連絡も、私の場合は7~8割程度が無視されました。
また、顧客がマネーフォワードへ問い合わせてから、紹介チャンネルに案件が掲載されるまでにタイムラグがあるようです。
「今月末が申告期限なので急いでいます」という案件が、申告期限直前の28日ごろに流れてくることもありました。
普通に考えて、もう無理でしょう、という話です。
マネーフォワード側が、税理士事務所の専門分野や特徴を細かく見て紹介しているようにも、あまり感じませんでした。
おそらく、希望料金、過去の成約率、応募状況などを基に候補事務所を選んでいるのだと思います。
また、私が掲載案件を見た印象では、見込み客が期待している税理士報酬の相場は、年間10万~20万円程度なのではないかと感じました。
その価格を期待している顧客を、選ばれた3~4事務所で奪い合うため、必然的にダンピングになります。
私はそれなりの件数に応募しましたが、マネーフォワード経由で成約したのは、1年間で3件程度でした。
これをメインの集客手段として顧問先を増やすのは、かなり無理があると思います。
そもそも、顧客紹介は開業プランのおまけなので、過度に期待するべきものではありません。
ただ、開業プラン自体についても、マネーフォワードから手厚い伴走支援を受けられるようなものではありませんでした。
私の結論としては、顧客紹介だけを目的に無理に開業プランへ入らず、無料のブロンズメンバーになるだけでも十分だと思います。
おすすめ度:★☆☆☆☆
成約手数料がかからない点はメリットですが、応募、選定、連絡、面談までの歩留まりが悪すぎます。
時間に余裕がある開業直後に、補助的に利用する程度がよいでしょう。
結局、どの紹介サービスがおすすめなのか
ここまで読んでいただければ分かると思いますが、悲しい結論として、今回紹介した税理士紹介サービスの中に、私が積極的におすすめしたいものは一つもありません。
理由は、大きく分けて三つです。
一つ目は、成約手数料や固定料金が高いこと。
二つ目は、紹介される顧客の報酬単価が低く、価格競争になりやすいこと。
三つ目は、案件へ応募しても返信がない、面談をキャンセルされるなど、成約までの無駄が多いことです。
ただし、これはあくまで、私の事務所の状況や料金設定を前提にした結論です。
私は会計監査の非常勤など、別の会計士業務による収入があり、そこで生活費を確保しながら、税務顧問先は少しずつ増やせればよい、という発想で戦っていました。
そのため、1年間で顧問先が3~4件しか増えなくても、生活に困ることはありませんでした。
一方、独立後すぐに税務顧問収入を作らなければならない人は、話が違います。
成約手数料が高くても、まずは顧問先を増やし、毎月の収入基盤を確保することが優先されます。
年間報酬の半分を紹介会社に支払ったとしても、顧問契約が3年、5年と続けば、長期的には十分回収できる可能性があります。
したがって、紹介サービスを完全に否定するつもりはありません。
それぞれのデメリットを理解したうえで、
成果報酬型の紹介サービス
固定料金型の紹介サービス
Web集客
知人や顧客からの紹介
会計士業務など、税務以外の収入
を組み合わせ、集客経路のポートフォリオを作るのが現実的だと思います。
一つの紹介サービスにすべてを賭けるのは危険です。
実は別の紹介サービスで上手くいった
ここまで散々、税理士紹介サービスは使えないと書きました。
しかし、実は私は、今回紹介したものとは別のサービスを昨年後半から利用し、この半年ほどで約30件の顧問先を獲得しています。
そのサービスは成約手数料がそれなりにかかるものの、税理士事務所が希望する顧客層をしっかり確認したうえで紹介してくれるため、成約率が高く、顧問報酬も相場から大きく外れない水準になっています。
また、事務所と相性のよい顧客層を紹介してくれるので、トラブルやクレームも比較的少なく、解約率も低くなっています。
したがって、税理士紹介サービスという仕組み自体が悪いわけではありません。
今回うまくいったサービスと、あまりうまくいかなかったサービスの違いを整理すると、私が重要だと感じたのは次の点です。
税理士側が希望する業種、売上規模、料金帯を事前に確認しているか
問い合わせ案件を多数の税理士へ一斉配信するのではなく、ある程度絞って紹介しているか
何事務所もの相見積もりにならないか
顧客に対して、現実的な税理士報酬の相場を説明しているか
単に面談数を作るのではなく、顧客の契約意思や温度感を確認しているか
成約後の顧客との相性や、契約の継続率まで考えて紹介しているか
成約手数料が多少高くても、希望条件に合う顧客が紹介され、成約率と継続率が高ければ、結果的にはその方が安くなります。
逆に、手数料が無料または安くても、案件への応募、顧客への連絡、面談を繰り返してほとんど成約しないのであれば、時間まで含めた実質的なコストはかなり高くなります。
結局、紹介サービスを選ぶ際には、成約手数料の率だけではなく、
紹介される顧客層
競合する税理士の数
面談までの歩留まり
成約率
顧問報酬の水準
契約後の継続率
まで含めて判断する必要があります。
私が活用できたそのサービスについても書きたいところですが、他言無用に近い扱いで、あまり広めてはいけないものなので、残念ながらここでは具体名を出せません。
興味がある方は、まず私のリアルな知人・友人になっていただき、「この人なら秘密を広めない」と信用できる関係になってから聞いてください。
そのときは、こっそりお教えします。
以上、税理士紹介サービスについてのまとめでした。
今回触れたもの以外にも、交流会やWebマーケティングなど、集客で失敗したリアルな話はいろいろあります。
また機会があれば、そちらについても書こうと思います。
お読みいただき、ありがとうございました。
