Moonlight and ... 第16話🌙ジェルメとの再会‼ ₋ 新章|アンバー旅のはじまり₋
スペイン語のノートを閉じると、
窓の外には、
少しだけ月がのぼりはじめていました。
アンバーは、
そっと小さく息を吐きます。
「……会いたいな。ジェルメ」
少し前なら、
そのまま呟いて終わっていたかもしれません。
けれど今日は、
ほんの少し違いました。
アンバーは、こほんと咳払いして、
練習するように小さく言います。
「Hola(こんにちは)……」
そして、少し考えて。
「¿Cómo estás?(元気?)」
ふふ、と自分で少し笑いました。
「ちゃんと言えたら、
ジェルメ、びっくりするかな」
🌙月明かりの雫のアトリエ。
薬草の香りが、
今日も静かに漂っています。
扉をそっと開けると――
「……アンバー?」
聞き慣れた声。
棚の整理をしていたジェルメが、
こちらを振り向きました。
アンバーは、
少しだけ胸を張ります。
「¡Hola, Gerumer! ¿Cómo estás? 🌙」
(こんにちは、ジェルメ!元気?)
しん――。
ジェルメは固まりました。
ぱち。
ぱち、ぱち。
ジェルメの大きな瞳が、
ぱちぱち。
そして。
「…………えっ?」
小さく後ろによろけて、
そのまま、
ぺたん、と座り込みます。
「ア、アンバーが……
何かツルットした語を……!?」
アンバーは少し得意げです。
「えへへ。まだ勉強中だけど。」
ジェルメは胸を押さえながら、
まだ少し信じられない顔をしています。
「い、いつの間にそんなに……🌿」
アンバーは少し照れながら、
鞄からノート📒を取り出しました。
表紙には、
小さくスペイン語のメモ。
「毎日、少しずつ」
そう言って、
ページをぱらりとめくります。
“hola”(こんにちは)
“gracias”(ありがとう)
“la luna”(月)
小さな文字が📝、
あちこちに並んでいました。
ジェルメは、
そのノートを見つめたまま、
しばらく静かでした。
そして、
我慢しながら、
ニコッと笑います。
「……なんだか、
少し会わない間に、
遠くまで行ってしまった気がしたよ💧」
我慢が続かなかったようで、
泣き顔のジェルメです。
その言葉に、
アンバーは慌てて首を振りました。
「ちがうわよ!」
少しだけ早口になって、
「ちゃんと、戻ってきたの!」
そして、
小さな声で付け加えます。
「……ジェルメに会いたかったから💛」
しーん、と、
薬草の香りが揺れました。
ジェルメは、
ぱちっ、と目を丸くします。
それから、
どこか安心したように笑いました。
「そうか🌿🐾」
窓辺のランプに、
やわらかな灯りが揺れます。
「なら、まずはお茶でも淹れようか!」
棚の奥から、
薬草缶を取り出しながら、
ジェルメはふと立ち止まりました。
「ああ、そうだ。」
何かを思い出したように、
小さく振り返ります。
「……アンバーに、
見せたいものがあったんだ……」
けれど、
それはまだ言わずに、
ジェルメは、
少しだけ意味深に笑いました。🌙
……✨
📔📙📔📕📔📗📔📘📔📙📔📕📔📗📔
~ Posfacio ~
森で離ればなれになっていた、
アンバーとジェルメ。
やっと再会できました!
会えた💕と思いきや、
また何か始まりそうですね。
今まで
Moonlight and ...
の物語を読んでくださっている方へ
厚く感謝いたします。
これから再スタートいたしますので、
どうぞ頁をめくってくださいませ。
また初めての方へ、
Moonlight and ... 第16話🌙
ジェルメとの再会‼ ₋ 新章|アンバー旅のはじまり₋に、
立ち寄ってくださって、
ありがとうございます。
今回のお話でも、
また、
より楽しんでいただけますよう、
こちらのお話を
お好きなところから~🫖
~つづく~
Artwork by Moonlit Drop Atelier
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