偏差値は1回のテストで決まるものではありません
模試の結果が返ってくると、多くの子どもたちがまず最初に見るのは「偏差値」です。
そして、その数字を見て一喜一憂します。
「上がった!よかった!」
「下がった…もうダメかもしれない」
特に中学生や高校受験を控えた生徒ほど、この数字に強く影響を受けてしまいます。
保護者の方からも、よくこんな相談を受けます。
「模試の結果が悪くて、子どもが落ち込んでしまって…」
「このまま志望校は無理なんでしょうか?」
でも、私はいつもこうお伝えしています。
偏差値は「今の位置」を表しているだけであって、「将来」を決める数字ではありません。
偏差値は「現在地」であって「ゴール」ではない
偏差値というのは、あくまでその時点での学力の目安です。
たとえば地図で言えば、「今ここにいます」と示しているだけのものです。
そこに「目的地まで行けるかどうか」という未来の結果までは書かれていません。
それなのに、多くの子どもたちはこの数字を「自分の限界」だと勘違いしてしまいます。
「自分はこのくらいのレベルなんだ」
「これ以上は無理なんだ」
そう思い込んでしまうことが、一番もったいないことです。
実際に大きく伸びる子はたくさんいる
私がこれまで指導してきた中でも、最初の模試では思うような結果が出なかった生徒が、その後大きく伸びていくケースは何度もありました。
たとえば、夏休み明けの模試で偏差値が50前後だった生徒が、半年後には60近くまで伸びたこともあります。
また、最初は志望校に届かないと言われていた生徒が、最後には合格を勝ち取ったこともあります。
こうした変化に共通しているのは、「才能」ではありません。
やっていることはとてもシンプルです。
・間違えた問題をそのままにしない
・なぜ間違えたのかを確認する
・できるまで繰り返す
ただそれだけです。
大切なのは「次に何をするか」
模試の結果で本当に見るべきなのは、偏差値そのものではありません。
もっと大事なのは、「どこで間違えたのか」「次に何をすればいいのか」です。
たとえば、
・計算ミスが多かったのか
・時間が足りなかったのか
・そもそも知識が抜けていたのか
原因によって、やるべきことは全く変わります。
つまり模試は、「できなかったことを見つけるための道具」なのです。
決して「自分の価値を決めるためのもの」ではありません。
落ち込むためではなく、成長するために使う
模試の結果を見て落ち込むのは自然なことです。
でも、そのまま終わってしまうのはとてももったいないことです。
本来、模試は「伸びるためのヒント」がたくさん詰まっています。
・あと何点伸ばせばいいのか
・どの単元を復習すべきか
・どの問題形式が苦手なのか
これらがすべて見えるのが模試です。
だからこそ私は、生徒たちにこう伝えています。
「落ち込むために見るんじゃないよ。次に伸びるために見るんだよ」
偏差値は変えられる
そして一番伝えたいことはこれです。
偏差値は固定されたものではありません。
今日の結果がどうであれ、勉強のやり方と向き合い方次第で、必ず変わっていきます。
実際に、最初は自信がなかった生徒ほど、正しい勉強の仕方を身につけたときに大きく伸びることが多いです。
逆に言えば、「今の結果=未来」ではありません。
未来は、これからの行動でいくらでも変えられます。
最後に
模試の結果は、子どもにとってとても大きな出来事です。
だからこそ、周りの大人の声かけがとても重要になります。
「なんでこんな点数なの?」ではなく、
「どこができるようになったかな?」
「次は何をやってみようか?」
そんな一言が、子どもの未来を大きく変えることがあります。
偏差値はゴールではありません。
あくまで、成長の途中にある「通過点」です。
そのことを忘れずに、次の一歩につなげていってほしいと思います。
