【AI推進】クリエイティブディレクターがAIで、ECクリエイティブの可能性を広げる。—MOON-X 第2回AIワークショップ
こんにちは!
MOON-Xのクリエイティブチームでクリエイティブディレクター(CD)をしているKasuminです。
MOON-Xの全社AX(AI Transformation)プロジェクト「Project MAX」に参加し、先日クリエイティブ向けのAIワークショップを企画しました。 今回はそのレポートをお届けします。
Kasumin
MOON-X クリエイティブディレクター
編集者としてキャリアをスタート後、広告業界へ転身。編集・ライティング、コピーライティング、ネーミング、獲得型LPのセールスライティングなど、幅広いライティング領域を経験。「人がモノを買いたくなる広告」の設計を軸に、現在はECブランドのクリエイティブディレクターとして、コピー・LP・クリエイティブ監修を担当。
みなさんは普段、作業の時間と考える時間のどちらに多く時間を使っていますか?
ECで成果を出すには、マーケティング戦略に基づいたクリエイティブの質・量・スピードのすべてが大切です。
どれだけ良いものを作っても、スピードと量が足りなければ競合に負けてしまう。
ただ、これらをすべて人力だけで満たそうとすると、どうしても時間が足りなくなってしまうのが、クリエイティブディレクターだけでなくクリエイター全員共通の悩みではないでしょうか。
そこでカギになるのがAIの活用です。
私たちはAIをクリエイターに取って代わるものではなく、人間がより深く考え、表現の幅を広げるための「アシスタント」として位置づけています。
AIの力を借りて制作プロセスを圧倒的にスピーディにし、主役である人間のクリエイターがディレクションやクオリティ監修に集中できる環境を作る。
それによって、チーム全体のクリエイティブの底上げをしたい。
そう思い、まずは私が率先してAIを使い、Project MAX*に参加、その取り組みの一環として、今回レポートするAIワークショップを開催することになりました。
このワークショップはProject MAXとして2回目、クリエイティブ部の部長Kikurinさんとともに主催しました。
*Project MAX (MOON-X AI Transformation)とは
MOON-Xが「AIネイティブな会社」になれることを目指して、AIトランスフォーメーション(AX)を全社横断で推進するプロジェクトです。
▼Project MAXについて、詳細は以下noteをご覧ください

我らがクリエイティブ部の部長、Kikurinさん
ワークショップテーマは「AIで明日から変化を起こす」
第1回のWorkshopはClaude Codeの入門編でしたが、第2回のテーマは「明日から変化を起こすAI WS 〜 事業の成長ドライバーにするAI活用 〜」。
クリエイティブ部としては、その中でClaude・Adobe・FigmaをMCP連携*して、クリエイティブ業務を効率化することにチャレンジしました。
デザインツールをAIが直接操作できる環境を構築して、実際の制作工程でどこまでAIに任せられるのかを探っていく。
普段プロのクリエイターとしてデザインツールを使っているメンバーが実際に使ってみることで新しいAI活用の切り口が見つかるはずだと考えました。
*MCP(Model Context Protocol)連携
AIのための共通規格を利用して、AIエージェントと外部システムやデータを標準化されたルールでつなぐ仕組みのこと
AI活用で大事な「攻めと守り」を理解して爆速で成果を出しに行く
AIは上手に使えばとても便利ですが、誤った使い方をすると権利侵害や情報漏洩などのリスクもあります。
私自身、リスクについて頭ではわかっているけれど、Claude codeのような人間の代わりに意思決定して動けるAIを実際に使ってみて、より強く守るための情報リテラシーの重要性を感じるようになりました。
その経験に基づいて、今回のワークショップは、第一部でAI活用する上で大切な注意点をインプット、第二部はハンズオンで実際のクリエイティブ業務にAIを落とし込めるか検証する二部構成で運営しました。

まずは第一部の「インプット」
社内のITセキュリティチームと法務が監修したガイドラインに基づき、Claudeを含む生成AIを業務利用する上でのレクチャーを受けます。
まず大前提として、今回は「入力データがAIの学習に使われない」法人向けのセキュアな環境を使い情報漏洩を防ぎます。加えて重要なのが、「AIが出してきたものをどう使うか」です。
具体的には、以下のような点について改めて注意喚起を受けました。(一部ご紹介)
著作物の権利確認
生成された文章や画像・コードなどを使用する場合は、著作権の所在に注意し、必要に応じて出典明記・権利確認を行うこと画像の模倣リスク
特に画像生成AIを使う場合、出力された画像が既存の著作物やキャラクター、ロゴなどを模倣していないかに注意することファクトチェック
出力に誤情報が含まれるリスクを考慮し、必ず信頼できる情報源で裏付けをとること
生成AIはあくまで補助ツールであり、最終的な責任はクリエイターにあります。生成物をそのまま使用せず、必ず人間のチェックを経ることが不可欠であると再認識しました。

そして、第二部は「ハンズオン」。
AIとAdobeやFigmaなどのデザインツールをMCPで繋ぎ、制作の中でAIをどのように活用できそうか、実際に操作しながら探りました。
また、ECにおけるクリエイティブは制作だけではなく、効果測定も重要な業務です。
レポーティングでのAI活用を探るメンバーもいました。
みっちり1時間半ほど触ってみたら、最後の30分は成果物をシェアする発表会を実施。
実際に以下のようなものを作ることができました!
◼️グローバルLPの多言語展開
社内のクリエイターが作った韓国語LPを英語版に展開するという検証。Claudeを活用して、Photoshopに入っている韓国語版LPのデータを自動で英語に翻訳・出力することに成功しました。多言語LP制作の工数削減と横展開の可能性を実証した事例でした。
◼️バナークリエイティブの成果管理シートを自動で作成
制作したクリエイティブが広告でどれくらい成果を上げたのか、効果測定をするのもクリエイターの仕事です。
この検証では作ったクリエイティブの成果をExcelで管理するために、手元のバナークリエイティブをClaudeを使って表に入れ込む作業を自動化しました。素材の管理業務を自動化できる可能性を示してくれました。
ハンズオンの成果発表会
ワークショップ終了後にアンケートをとったところ「88%が今後も使いたい」と好評をいただけました!
「その場でテックメンバーに聞けて解決できた」「実務の泥臭い作業が減りそう」と、自分たちの手でツールを使いこなす確かな手応えを全員で実感できる会にできたと思います。

AIでできる領域が増えたからこそ、クリエイターとしての腕が試される感覚にワクワクする
先ほどご紹介したような成果を通じて、実際のクリエイティブ業務でもAIが使えるという手応えを掴めました。一方で、クリエイティブの制作領域への活用はまだまだ発展途上で課題も多いのが正直なところです。
AIは便利な一方で、間違った情報や権利の侵害がないか、またブランドのトーンにあっているかなど、最終的な品質チェックは人間が担う必要があります。
事後アンケートでも44%の方から「難しかった」という声もありました。でも、この「まだ誰も正解を知らない壁」に挑むプロセス自体が面白い。
それに、AIが普及してきた昨今、非クリエイターであってもクリエイティブの制作ができる時代になってきました。SNSや街中でも、「AI生成だな…」と思うクリエイティブをチラホラ見かけます。
でも、AIが普及してきているからこそ、他社との差別化のためにプロのクリエイターとしての専門的な知識や創造性、その企業らしさなどがこれまで以上に重要になっていくだろうなと、日々AIやクリエイティブと向き合っていて感じています。
MOON-Xは、こういうことを「まだ答えが出ていないけど、一緒に考えながら進めよう」という空気で取り組める会社です。完成した環境ではないけれど、その分、自分が動いた分だけ変わっていく実感がある。
もし「AIとクリエイティブの掛け合わせに興味がある」「ECで成果を出すクリエイティブを作りたい」という方がいれば、ぜひMOON-Xで一緒に働けたらと思います。
▼現在募集中のポジションはこちらから確認できます。ぜひご応募お願いします!
