私は危うく迷惑旅行系YouTuberの一員になるところだった
フリーランスあるある
私は外国人向けの観光ガイドとして働いています。
会社員のように、決まった時間に週5回働くという仕事の形態ではありません。ご依頼を受けて仕事する、もしくは、自分からお客様を探して仕事をするという形態で働いています。
フリーランスのような形で働いている人のあるあるだと思いますが、仕事を始めたばかりの頃は、生活できなくなることを恐れてどんな仕事でも引き受けていました。
観光ガイドとして働き始めた頃、私は依頼があればどんな仕事も断りませんでした。働くことで、お金や将来に対する不安を解消したかったです。
たとえば、深夜便で成田空港に到着したお客様を渋谷のホテルまで送迎し、漫画喫茶で3,4時間仮眠を取り、翌日の午前便で羽田空港に到着する観光客を新宿のホテルまで送迎してそのままガイドするというスケジュールをしたことがあります。
断っている仕事
ありがたいことに、今は仕事が安定しています。
自分自身の価値(=単価)も上がり、コネクションも築いています。過去に案内を担当したお客様から、個人的にお客様を紹介していただくこともあります。「ほとんど寝ていません!」というハードスケジュールを組むことはなくなりました。
それでも、基本的には依頼を頂いたら断らないというスタンスは崩していません。稼ぐチャンスを逃すべきではないですし、期待されるのは嬉しいことです。
しかし、私がお断りさせていただいている仕事内容が1つだけあります。
滅多に舞いこまない仕事ではありますが、その内容とは外国人の旅行系YouTuberやインフルエンサーの通訳・観光案内依頼です。
観光ガイドの醍醐味
外国人の旅行系YouTuberが関与する案件をなぜ断っているのか?
それは、私が訪日観光客ガイドという職業を選んだ理由が関係しています。
小さい頃から、私は社会に関する物事を知るのが大好きでした。日本のことでも外国のことでも、歴史・文化・時事・スポーツ・文学・食事といった国を形成するアイデンティティに興味を示していました。
日本のことを知りたい。
外国のことも知りたい。
学んだ外国語を活かしたい。
外国の人と交流してみたい。
だったら、観光ガイドという職業が自分にもっとも合っているだろう考え、現在に至るわけです。
観光ガイドの仕事は「自分の言葉で外国人に日本社会を伝える」ことです。これが観光ガイドにとって最大のやりがい・醍醐味でもあります。
しかし、旅行系YouTuberというのは、この醍醐味を消してしまいます。
彼らは私の言葉を求めていません。最大の目的は、「彼らの視点で日本を紹介し、動画をバズらせること」です。そのためには、多少の強引さや嘘も辞さないでしょう。
私は「自分の言葉で日本社会を伝えたい」。
旅行系YouTuberは「彼らの言葉で日本社会を伝えたい」。
この対立があるため、私は外国人の旅行系YouTuber・インフルエンサーからの依頼を断っています。
迷惑系の片棒を担ぐリスク
詳細は伏せますが、私は2024年にとある外国人旅行系YouTuberから案内依頼を受けたことがあります。
しかし、これまで述べた理由や、そのYouTuberの動画の内容を踏まえて、依頼をお断りさせていただきました。
後日、その方のYouTubeチャンネルを見ると、もしかしたら私が同行するかもしれなかった日本旅行の様子がアップロードされていました。
その内容は、レンタル彼女の紹介、ラブホテルの紹介、ゲテモノ(納豆・クジラ肉など)を食べて残してゴミ箱に捨てるといった過激なものでした。日本を動画がバズるための玩具として扱っていました。
危うく私は迷惑系の片棒を担ぐところでした。やらなくて良かったです。
旅行系インフルエンサーの全員が全員そうとは言いません。むしろ、真面目に観光を楽しんでいる方が99%です。
私は、外国人が日本のことを悪く言うのは何も問題ないと思っています。むしろ、率直な感想として日本のイマイチなところを発信してもらうのは、意見として大変貴重です。
ですが、最初から日本をバカにする目的を持っていたり、国全体をあたかもテーマパークのように扱う連中がいることも確かです。
依頼を受けた段階では、その方が真面目なYouTuberなのか、それとも迷惑系YouTuberなのかを見分けることができます。自分自身のリスク回避のためにも、私はYouTuber案件はやらないことにしています。
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