国民投票は今年度(ほぼ確実)に行なわれる
トップ画像にしたのは、総務省のHPに掲載されている「国民投票」の投票用紙。
筆者が赤枠で囲んだ文章の書き起こしが以下。
一 憲法改正に賛成するときは、次の欄内の賛成の文字を◯の記号で囲むこと。
二 憲法改正に反対するときは、次の欄内の反対の文字を◯の記号で囲むこと。
三 ◯の記号以外は何も書かないこと。
※この文章自体が「セット販売」前提で書かれてるね!
「セット販売」というトリック
自民党が掲げる「改憲4項目」
(1)自衛隊の明記
(2)緊急事態条項の創設
(3)参院選の合区解消
(4)教育の充実・無償化
憲法改正の国民投票法では、改正案は「内容において関連する事項」ごとに分けて投票することになっている。けれど、その「くくり」を決めるのは国会であり、つまり現政権だ。
「国を守るための改正案」という名前でひとまとめにすれば、「9条(自衛隊の明記)」と「緊急事態条項」は同じ1枚の用紙に入れられてしまう可能性が高い。
もっといえば、現政権が掲げている「参院選の合区解消」「教育の充実・無償化」もまとめられてしまう可能性もある。
これは一種のトリックだ。
「教育の無償化」は賛成だから……と「賛成」に○をつけてしまう事態を誘発しているものだ。(まあ、なんて意図的なんでしょうね、奥さん!)
「教育の無償化」は憲法改正しなくてもできる
高校無償化はすでに、憲法を変えずに「高校無償化法」によって実現された。
つまり、大学だって「大学無償化法」という法律を一本通せば、憲法をいじらなくてもタダにできる。これは法的・政治的な事実。憲法に書かないとできない、というのは完全なウソなんだ。
実は日本は、国際条約ですでに『大学も無償化します』って世界と約束してる。あとは予算をつけるだけ。憲法は1ミリも関係ない。
憲法に書かなくても国は守れる
なぜなら「個別的自衛権」があるから。他国から武力攻撃を受けたとき、自国を防衛するために反撃するのは、国際法上の権利(国連憲章51条)。日本では憲法9条で「自衛のための必要最小限度の実力行使」として、自衛隊が存在すること、実力行使することが認められている。当然だよね。
「自衛隊を憲法に書くだけ」と政権は言うけれど、今のままでも自衛隊はちゃんと機能しているし、国を守ってくれている。
わざわざ憲法に書き込む本当の狙いは、「現行憲法での歯止めを外す」ことなんじゃないだろうか。憲法に書き込まれれば、それを根拠に、新しい法律を作ることができてしまう。
例えば「自衛隊の運用を円滑にするため」という名目で、何よりも「国防」を優先させる法律が次々と作られるかもしれない。一度、憲法に書いてしまえば、裁判所も「憲法違反」とは言えなくなってしまう。
改正案がまとめて提示されたときは……
「権力者が喉から手が出るほど欲しがっているのはどれか?」を考えることが大事だと思う。まあ、それは間違いなく「緊急事態条項」と「自衛隊の明記」なんだけどね。
そして例えば、赤枠の「三」に反抗して投票用紙に何かを書いてしまうと、それは「無効票」になる。「無効票」になったら、それこそ「向こう票(権力に都合のいい票)」になってしまう。
私たち国民が、この国民投票でできるのは「権力者にキケンな権力を与えない」ことだ。そして「憲法は、国家の理想を語るものじゃなく、権力が暴走することを防ぐためのもの」であることを忘れないことだよね。
