Vol.10〜なぜ休日に会社の人と会うイベントをすると疲れるのか〜
会社のイベントに参加したあと
「なんだかぐったりした…」
と感じたことはありませんか?
忘年会、社員旅行、チーム合宿――組織は一体感を高める目的でこれらを企画しますが、従業員の受け止め方は必ずしも一様ではありません。
職場のスタッフに
「前向きな気持ちでイベントを過ごして欲しい!」
そんなあなたに今日ご紹介するのはこちら!
『職場のイベントを価値ある体験へと高めるチェックリスト ― 従業員に犠牲や疎外感を与えていないか』(HBR論文)
です。
それでは早速見てみましょう!
目次
1.イベントは本当に従業員を幸せにしているのか?
2.研究から見えた「プラス」と「マイナス」
3.職場イベントの「すべきこと」と「してはいけないこと」
4.自律神経ケアの視点から考えるイベント設計
5.まとめ:イベントを「義務」から「回復の場」へ
1. イベントは本当に従業員を幸せにしているのか?
組織は、従業員同士のつながりやエンゲージメントを高めるために、ホリデーパーティや合宿、表彰式などに力を入れています。
確かにこうした「儀式」は、研究上もチームの一体感やポジティブな感情を促す効果が確認されています。
しかし現実には、必ずしも肯定的に受け止められていません。
「正直参加したくなかった」
「気疲れするだけ」
そう感じる人も少なくなく、イベントが必ずしもプラスの効果をもたらすとは限らないことが明らかになってきています。
2. 研究から見えた「プラス」と「マイナス」
著者らが行った複数の調査では、職場イベントに参加した従業員の体験が プラスにもマイナスにも働く ことが示されました。
プラスの体験
・普段会えない同僚と交流できた
・成果を認められた
・意義のある会話でつながりを感じた
マイナスの体験
・疎外感や不自然さを感じた
・感謝されていないと感じた
・個人的な犠牲(時間・家族・費用)を強いられた
前者はその後のエンゲージメントや協力度を高め、離職意向を下げましたが、後者にはそうした効果は見られませんでした。
3. 職場イベントの「すべきこと」と「してはいけないこと」
研究チームは、効果的なイベント設計のためのチェックリストを提示しています。
✅ すべきこと(Dos)
・普段交流のない同僚と話せる時間を設ける
・意味のある特典を提供する(食事・ギフトなど)
・ゲームや抽選など、ポジティブなエネルギーを生む工夫をする
・リラックスでき、自由参加が可能な雰囲気をつくる
❌ してはいけないこと(Don’ts)
・長時間拘束や遠方会場など、個人的な犠牲を強いる
・豪華すぎても、節約しすぎても逆効果
・感謝や評価を伝える機会を逃す
・偽りの熱意を強要し、参加を強制する
計画が甘ければ、むしろ逆効果となり、投資が無駄になるリスクもあるのです。
4. 自律神経ケアの視点から考えるイベント設計
イベントで感じる
「楽しかった!」
「疲れた…」
も、実は 自律神経の働きと深く関わっています。
強制的に参加させられる
長時間の拘束
家族やプライベートを犠牲にする
こうした状況は交感神経を過剰に働かせ、心身を緊張状態に保ち続けます。結果、イベント後にどっと疲れたり、メンタル不調のリスクが高まるのです。
逆に――
気の合う同僚とリラックスして話せる
感謝や承認の言葉を受け取れる
自分のペースで参加・退出できる
こうした体験は副交感神経を優位にし、心身を回復モードへ導きます。
つまりイベントは、単なる「会社の行事」ではなく、従業員の自律神経を整え、エネルギーを取り戻す仕組みに変えることができるのです。
5. まとめ:イベントを「義務」から「回復の場」へ
・職場イベントは「つながりと感謝」を生めば効果的だが、設計を誤ると「犠牲と疲労」を生む
・自律神経の観点からも、強制や犠牲はNG。
・自由度と安心感が必要
・心と体が整うイベントは、エンゲージメントを高め、ビジネス成果にもつながる
イベントを「疲れる義務」から「回復の場」へ――。
これからの職場に求められるのは、そんな発想の転換なのかもしれません。
👉 みなさんにとって、職場イベントは「エネルギーを補給する場」でしたか? それとも「消耗する場」でしたか?
少しでも、職場イベントをより良い体験にできるよう、ここまで上げたポイントを✅チェックしてみてくださいね。
それではまた次回。
