見出し画像

「知っている」より「リファーできる」が先──『対人支援者が知っておくと役に立つ?法務関連(森田回)』~2026/6/22リベコイベント

キャリアコンサルタントとして相談に向き合うなかで、「これって法律的に大丈夫なのかな?」とふと不安になったこと、ありませんか?
2026年6月22日のリベコイベントは、理事の森田さんが森田さんと親交のある弁護士兼コンサルタント・山田さんの著書をベース「対人支援者が知っておくと役に立つ法務関連」をテーマに、堅苦しくなりがちな法律の話を面白おかしく語ってくれました🎵


1.法律をどこまで知るべきか ── 答えは「リファー前提」

── 山田さんの本の冒頭にある問いは
「キャリアの専門家として、どの程度法律を知っておけばよいか?」。気になりますよね。

── 山田さん著書より・森田さん解説
👉「法務は専門家じゃない。経験で知っていることは多いけれど、本当に正しいかと言われたら、すぐ弁護士にリファーする」と語られました。「私の解釈では」で止めず、専門家へつなぐ。これが対人支援者としての安全な構え。
💡リファー前提。何か気になったときに調べてくれれば、それでいい。そう

2.私たちが負っている「3つ」の法的リスク

★ 信用失墜行為の禁止(倫理綱領違反)
キャリアコンサルタントの信用を傷つけたり、資格全体の不名誉になる言動をしてはならない。(職業能力開発促進法30条)
★ 守秘義務
業務で知り得た秘密を漏らしてはならない。資格を失った後も同様に続きます。(職業能力開発促進法30条)
★ 罰則のトリプルパンチ
義務違反には「民事上の損害賠償請求」「行政処分」「刑事罰」の3点セットの危険性がある。

3.信用失墜行為の禁止(倫理綱領違反)

実はまったく機能していない。👉「裁く仕組みがない」
<実例>Xでの不適切と思われる発信について問い合わせた人の話
 厚労省:「所属先(協議会)にご相談を」。
 協議会(キャリ教):違反を裁く機能はない。
 
❔なぜ何もできない❔
森田さんの解説を整理すると
● 協議会はキャリアコンサルタントの統括監督団体ではなく、試験・登録証発行を担う団体(私たちを処分する権限がない)
倫理綱領はあくまで努力目標・ガイドラインで、違反を判定する機関がない
● 本当の罰則は厚労省ルートしかなく、それも刑事罰の確定が前提
💡倫理綱領違反については「何もしない」ではなく「何もできない」。
結局は、お互いの目で律する「事情作用(自主規制)」しかない、というのが現実だそう。

4.守秘義務違反

森田さんは「守秘義務違反は、クライアントからの訴えで成立する」と話されます。
✖ 個人情報=生きている方の、個人を特定できる情報
◎ 守秘義務=相談者の個人情報 + 相談内容そのものまで含む、より広い概念。
EX)「もう時効だから…」と過去のクライアントの話をする人がいますが、森田さんの解釈では時効はないとのこと。亡くなった方の個人情報は保護対象外でも、守秘義務はもっと広く、属性が変わっても続くからです。

👉 ただしクライアントからの訴えがない限り、守秘義務違反も成立しにくい。普通に仕事をしている分には、大丈夫──というのが森田さんの見立てです。

 5.罰則の「3種類」

★民事上の損害賠償請求
相談者に実際に発生した損害に対して金銭を賠償
●債務不履行に基づく損害賠償請求
 EX)相談にのるよと言ってのらない場合などの、交通費などの金銭
●不法行為に基づく損害賠償請求
EX)知りえた情報により、相談者等に与えた損害に対する金銭
 
★刑事罰
1番重い。
逮捕→起訴→判決→収監
職業能力開発促進法では「1年以下の懲役または100万円以下の罰金」
 
★行政処分
登録名簿から外される
名称の使用停止期間にキャリアコンサルタントの名称を使用すると30万円以下の罰金‼
💡私たちが国家資格として、それだけ重いものを背負っている。

6.訴えられるリスク可能性

①刑事罰
クライアントの告訴がきっかけで警察・検察から「1年以下の懲役または100万円以下の罰金」ハードルは高い(重大事案に限定される)

②民事訴訟
クライアント本人から「損害賠償請求」ハードルは高い(損害額の立証が必要)

③行政処分
クライアント(通報)から「登録取り消し・名称使用停止」ハードルは高い(協議会へ丸投げ?)

④協議会
クライアント本人から「処分権限なし」

7.まとめ

● 倫理綱領違反は、裁く団体も仕組みもなく、今は自主規制(事情作用)しかない
● 本当に問われるのは守秘義務違反。ただしクライアントからの訴えがない限り成立しにくい
● それでも「安全運転」で。投稿前にグロックに通すなど、ひと手間を惜しまない。
💡 ルールがあるから安全なのではなく、ルールがないからこそ自分で律する。怖がりすぎず、でも油断せず。自分の身を守るために、法律はぜひ知っておいてほしい。と締めくくられました。

リベコでは今後もこのようなまじめな学びやしっかりしたワーク&気軽なワークまで様々なことを実施しています。一緒に活動したいよ&興味を持ったよという方のご参加、お待ちしています。興味を持たれた方は一般社団法人リベラルコンサルティング協議会まで。

(文:子育て卒業ママの夢と悩みを形にする3人娘のママキャリコン 浦田ひろみ)


いいなと思ったら応援しよう!

この記事が参加している募集