from図書館返却本棚その27 「天才科学者はこう考える」 ジョン・ブロックマン その2
はい、前回からの続きです。
失敗が許される環境だと人は成功しやすい ケヴィン・ケリー
これを簡単に言えば「失敗は成功の元」。
たくさん試してたくさん失敗した人が、最終的に成功するということです。
例えば科学者や、デザイナーなどのアーティスト。
絶対こんなんダメやろ的なアイデアをどんどんだしてそこからいいものを絞り込んでいくのが、一般的なプロのやり方。
(たまに一発でいいものだせる天才がいるらしいけど、それは無視するとして)
とにかくアイデアをたくさん出せ、そして試せ!ということですね。
これができる環境が「成功に最も近い環境」だと言えるでしょう。
私達個人の場合、仕事や家庭でそれが許されるのかどうかは人それぞれだと思いますが、とりあえず
自分の中で自分自身に対しては失敗に対して寛容になるべき
なのは間違いないと思っています。
タダほど高いものはない ロバート・R・プロヴァイン
これは科学の世界、あるいは経済学の世界において、
代償無しで手に入れられるものなど無い
ということ。
タダに見えるものの裏にはとても高いコストが支払われています。
それを負担しているのはもしかしたら提供者ではなく、ただだと思ってウキウキと受け取っている私達なのかも知れない。
むしろ現代ではその可能性のほうが高いと思われます。
お互い気をつけましょう(^_^;)
創造性は意図的に高められる ジェイソン・ツヴァイク
創造性を意図的に高める方法はズバリ、
セレンディピティが起こりやすい環境に身を置くこと
です。
これはもうまったくそのとおり!!
この項の著者のツヴァイク氏はそれを実現させるために
・毎週必ず自分の専門外の論文を一つ読む
・毎週違う場所で読む
というルールを設けているそうです。
私の場合、図書館に行ったら「返却本コーナーからあまり普段読まない本を読む」という企画を実行中です。この記事もその一つ。
選んだ本はたいていそのまま図書館の学習コーナーで読むのですが、これを毎回違う場所で読むともっといいようですね。
たとえば図書館の中だけでも読み書きできる場所はあと2箇所、読むだけならばもっとたくさんあります。
本を借りてしまえばそれはもっと広がります。
これはナイスアイデアです。
「違う場所で読む」
実行します!
大量の情報に優先度をつけるには ハンス・ウルリッヒ・オブリスト
この項の著者はキュレーターと呼ばれる人。
美術館で展示する作品を企画を立てて選ぶ人ですね。
ですが最近ではキュレーターとはこうしたただの「芸術作品を選ぶ人」ということだけではなく
・複数のことなった文化の接触を促す人
・物事の新しい見せ方を考える人
・物事の意外な組み合わせを考えてそれまでにない何かを生み出す人
になるのだそうです。
こうなると大変なのが大量の情報にどうやって優先度をつけるのか。
そのためには、私淑する作家や思想家の考え方を積極的に「道具」として導入すると良いとのことです。
正直、この部分はちょっとわからない部分があったのですが、引用したキュレーターとはどういう人なのかという部分は、大いに参考になりました。
というかこれはすべての「創作者」にもあてはまることではないでしょうか。
特に3番目はいろいろな本で「アイデアの作り方」の本質とされているものですね。
別世界を想像できると人は謙虚になる ディビッド・イーグルマン
というわりには「異世界転生」ものの作者やそのファンが「謙虚」だという話はとんとききませんが、なぜでしょうか?
……というような話ではもちろんなく、これは
私たちは生物ごとに違う情報をこの世界から受け取っていることを知ると謙虚になれる
という話です。
例えば私たち人間が受け取っている電磁スペクトル、つまり目に見えているものは、この世の事象から発せられるのデータ量のおよそ10兆分の1なのだとか。
そしてその見えない部分は科学の力を使えばある程度見えるものの、実際に世界で暮らしている他の生物が本当に感じている世界は想像するしかない。
いいえ、ほとんどの人は想像することすらしません。
ですが自分が捉えているものが世界のほんの少しの部分なのだということを知り、わずかでも想像しようとする人は謙虚にならざるを得ない。
これはそういうお話でした。
私も、まずは眼の前にいる人は自分とは違う感覚を持っているかもしれない、と想像するところから始めたいと思います。
制約があると創造性が上がる スティーブン・M・コブリン
制約の数が増えると、通常そのすべてを満たす方法は少なくなってきます。
だから条件にもよりますが、その方法を探す時間と手間が減っていくのです。
それに加えて、現実世界においてはその制約条件が選択式だったりもします。
AとBという条件があるけど、Cを満たせばどちらかを無視していい、など。
あるいは自動的にAとBを満たす新たなDを見つける、などです。
ここに創造性が高まるヒントがあります。
これは
何も条件がないと何していいかわからないので、あえて制約を探してみる、あるいは制約をあえて設定してみる
という発想に至ります。
それは新たに付け加える制約かもしれませんし、隠されて見えなかったものを発見することかもしれません。
著者も
今わかっている以外に制約がないかを考えてみると良い結果につながる
と主張しています。
適度な制約は敵ではなくて味方なのです。
複雑な状況を単純化する理論 ジュリオ・ボッカレッティ
それは「スケール解析」という理論。
これを「思いっきり単純化」していうと、物事を大事なところを残して「思いっきり単純化」すること」。
つまりこの大事なところとは何かを見抜くことが肝心なわけですが、そのためのヒントは2つあります。
それはこの事象に関係が深いのはどういう「量」か。
そしてその「量」は実際どれくらいの大きさでどんな単位なのか。
つまり大事な数字を残してできる限り単純化すると、複雑な状況も理解しやすくなる(かもしれない)ということです。
結局はこの「大事な数字」を見抜く目が必要なわけですが、私なんぞはそもそもこの「数値化」という概念そのものが苦手というか抜け落ちているところがあるので、今後注意していきたい所存というかどうしていいかよくわかりません(^_^;)
はい、ということで以下次号!
最終回!!
