学校で習った英文法をサクッと!大人のための超シンプル解説(6)
今日はわかっているようでよくわからない前置詞についてです。off、on、 with、downをちょっと違った角度から。
● 前置詞
offとofの微妙な関係
offの核となる意味は、面からの「分離」、しかも完全に離れた状態を表します。例えば、食事後で「テーブルの上を片づけて」を英語で
Clear the table.
と言います。しかしClear off the table.ということも出来ます。違いはどうでしょう。offをつけると「分離」の部分が強調されて「邪魔なものを取り除く、取り去る」というニュアンスが出て来ます。つまり、
Clear the table
意味: (広く)テーブル自体を片付ける
使い方: 食事後に皿やコップを片付ける、あるいは会議後に書類などを片付けるとき
Clear off the table
意味: テーブルの上のものをどかす・取り除く
使い方: 特に何かをどけてスペースを作りたいときに使う
ではPay her off.は?
これ「手切れ金を払って彼女と別れなさい」ってことなんです。offの持ち味が生かされてますね。
ところで「君の瞳に恋してる」というタイトルで、Boys town Gangさんの大ヒット曲にI can't take my eyes off of you.というのがあります。
実はこれI can't take my eyes off you.とofがとれた形もよく目にします。意味的にはどちらも同じで、「ofがあるほうがきちんとした感じはあるけど」と筆者の同僚のネィティヴたちは言います。ofにも完全には切れていないものの「分離」の意味があって、offと似たような意味を持っています。似た意味の単語が並んでいると、どちらかが消えてなくなるのは必然です。
そこで、だんだんofが省略されてきたと考えられます。もちろん発音するときにかかるエネルギーや、発音のしやすさなどからないほうが楽というのもあるでしょう。そんな関係がこの曲のタイトルにはあるんです。
● 決まり文句で使われるon
日常会話で食事後のお会計の時によく言う
It’s on me.
なんのことだかわかりますか?これは「私のおごりです(I’ll treat you.)」ということです。ご存じの方も多いかと。onは「接触」が核となります。このon meは、そこから「接触」でも、一方が一方に寄りかかって「依存」につながったものです。Itが請求書を表し、自分の方に寄りかかってきて、それを抱きかかえた感じでしょうか。
では、酒場でのIt’s on the house.は?推測できますね。「店のおごりです」つまり「(飲み食いしたものは)ただでいいです」ということなんです。「お会計はお店に依存していいよ」というわけです。
そのほか、I’m on my way.はどうでしょう。前にも話したことがありますが、my wayは「自分が進んでいく道」、その経路にちゃんと「接触」して進んでいるということから、「今そちらに向かってます」になります。ある場所へ自分が向かっている途中という時によく使われる決まり文句です。待ち合わせに遅れている人が、携帯でよくこう言ってるシーンを目撃したことがあります。
では、
M: Are you through with your project?(プロジェクト終わった?)
W: No, I’m still on it.
この返答の意味は?プロジェクトに接触しているということから、「まだやってるよ」になります。このonは「従事」を表し、TOEICテストの写真問題に頻出のwork onと同じで、I’m still working on it.とも言えます。
● on my mind のニュアンスは?
There is only one wish on my mind
(私の心に一つだけ願いがある)
on my mindのonに注目です。onは「接触」。そこからmind「頭」にベターとくっついて離れないイメージで、「頭から離れない」ということ。I have something on my mind.なら文脈によっては「頭から離れないことがある」つまり「悩みがあるんです」という意味にもなります。
● on your test vs with your test
よく「テスト頑張ってね」と言う時、
Good luck on your test! と Good luck with your test!
というのを耳にします。この違いはどうでしょう。どちらも使えますがニュアンスが異なっています。onは「接触」なので、そこから「ぎゅー」と押さえる感じで、特定感が出ます。つまり·「テストというイベント(出来事)に対して幸運を祈る」という意味合いです。テスト当日に向けての応援になり、テスト本番のパフォーマンスが頭にあります。
一方、withは「同伴」や「付随」が核となるので、「何かと伴に/一緒に」に近い含みがあり、テストに伴う作業に焦点があたります。そのためテストに取り組む努力や結果も含めた全体への励ましになります。テスト全体の体験(勉強・準備・実施)を匂わせる感じです。わかりやすく言うなら:
· Good luck "on your test"! は「テスト、頑張ってね!」
· Good luck "with your test"! は「テストの準備も含めて、頑張ってね!」
なお、アメリカ英語では「on your test」が、イギリス英語では「with your test」の方がより一般的だとも言われています。
これでGood luck with your job interview!と言われたら、そのニュアンスはわかりますね。
● downは「下向き」のイメージ
Don't bring me down.
(がっかりさせないで)
bring downはbring「もたらす」とdown「下のほうへ」ということで、bring+人+downで「人をがっかりさせる、意気消沈させる」という意味があります。人間がっかりしたり、落ち込んだりすると自然に下を向いてしまいますね。ここはdon’tと否定語があるので「僕をがっかりさせないで」ということです。
もちろんdownにはマイナスのイメージばかりではなくCalm down「落ち着いて」のように、興奮して舞い上がっているようなときに、高ぶった気持ちを下げて「冷静になって」というような場合にも使われます。
