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ブリュノ・クレメール主演 メグレ警視40「メグレと奇妙な女中の謎 La maison de Félicie」(2002)紹介と感想

    原作:『メグレと奇妙な女中の謎』(1942)
    脚本:ドミニク・ガルニエ/クリスチャン・ド・シャロンジュ
    監督:クリスチャン・ド・シャロンジュ
    時間:96分

    あらすじ

    右足が木の義足の男・ラスクーが殺された。
    メグレは、女中のフェリシーが何かを知っていると思い、話を聞こうとするが、フェリシーは頑なな態度を崩さない。
    メグレは村に留まり、フェリシーと一緒の時間を重ねていく。

    視聴記録

    初期と役者は違いますが久しぶりにジャンヴィエが登場。また、後期の準レギュラーであるクリスティアーニの初登場作でもあります。

    ドラマは原作に沿った物語が展開していきますが、犯人周りだけ、さりげなく前半に登場させる変更がされています。
    物語の初めにラスクーの死体をじっくり写し、「それでも《木の足ラスクー》は死んだのだ!」をしっかり意識させてくれます。

    フェリシーに拘りすぎるメグレも変わらないので、メグレ夫人に電話した際に、浮気を疑われていました。メグレは、ギャングの方がかわいげがあると返答しています。

    メグレが「フェリシー」と呼んだことに、「馴れ馴れしい」と返したり、原作と同じくメグレに手厳しいフェリシーが、徐々にメグレと距離を詰めていくのは、ドラマでも丁寧に描かれていました。

    ただ、看護婦がフェリシーをバカにして、メグレが看護婦を叱る場面が無かったり、「大嫌い!」「大好きだよ!」のシーンが無かったり、原作の印象的なシーンがオミットされているのが残念でした。

    フェリシーと歩く秋の村の描写が好きでした。思ったより田舎でしたが、大量の紅葉で埋め尽くされた画面は美しかったです。

    ドラマで改めて観ると、フェリシーがとても生きづらそうな人間であることを感じました。今後は、ジャックと少しでも穏やかに生きて行けると良いなと思います。

    原作通り自転車散策を楽しんでいるメグレがかわいかったです。
    メグレと同じくらい、ラスクーの家や宿に沢山いる動物もかわいかった。

    真面目な顔で勝手に麦藁帽子をかぶり、そのままかぶり続けるメグレは映像で観たほうがシュールな面白さがありました。
    郵便局の夫人がノリノリで電話番を担ってくれるのもドラマの癒しポイントです。
    ドラマ後半、オマールエビを持ちながら電話してるメグレ、オマールエビが邪魔になって郵便局の床に置くメグレ、床に置かれてカウンターから身を乗り出す夫人の流れが好きでした。

    間違いなく観ている間は面白かったのですが、「原作を映像化するならこれは外せない」というような印象的なシーンが無かったりと明確に残念な所もあり、手放しで褒められないのが惜しいドラマでした。
    また、フェリシーに注力したのは理解できるところですが、平穏を望み、誰よりも予定調和の中で行きたかったのに、それを手に入れられなかったラスクーの人物描写があまり感じられなかったのも個人的には少しだけ残念でした。
    ドラマシリーズとしては上位の作品、原作の映像化としては惜しいという評価です。

    キャスト

      ジュール・メグレ/ブリュノ・クレメール
         フェリシー/ジャンヌ・ヘリー
      クリスティアーニ/ピエール・ディオ(40、42~45、48、51、52)
        ジャンヴィエ/ジーン・オコットレル(13に別の役で出演)
     チャールズ・モラン/ジャン・ピエール・バゴ
    ジャック・ペティヨン/ニコラス・ギンバード

    同一原作の映像化

    ルパート・デイヴィス主演シリーズ(英)
     シリーズ3 第6話「Love from Felicie」(1962) ※日本未紹介

    ジャン・リシャール主演シリーズ(仏)
     第6話「Félicie est là」(1968) ※日本未紹介

    マイケル・ガンボン主演シリーズ(英)
     シリーズ2 第6話「メグレとジャンヌヴィルの女」(1993)

    ブリュノ・クレメール主演シリーズ視聴記録

    ☆がお気に入り、〇がお気に入りには後一歩だけど楽しめた作品、△が思うところはあるけどドラマとしては悪くない作品です。
    全て現時点での評価になります。

    〇01「メグレと消えた死体」(1991)
     04「モンマルトルのメグレ」(1992)
    ☆06「メグレと深夜の十字路」(1992)
    ☆07「ホテル・マジェスティックの地下室」(1993)
    ☆08「メグレたてつく」(1993)
    ☆11「メグレと宝石泥棒」(1994)
    ☆16「メグレと老婦人」(1995)
    ☆19「サン・フィアクル殺人事件」(1995)
    ☆23「パリ連続殺人事件」(1996)
    ☆25「聖歌隊少年の証言」(1997)
    △31「ジュモン51分の停車」(1999)
    △32「メグレは二つに見える」(2000)
    △37「メグレとワイン商」(2002)
     38「メグレと政府高官」(2002)
    〇40「メグレと奇妙な女中の謎」(2002)
    ☆41「メグレと田舎教師」(2002)


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    アガサ・クリスティー作品全般と銭形平次を中心とした野村胡堂作品好きの中年男子。読んだ本や観た映像作品について、書きたい時に残しておく場として。

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